本当のひとつの中国

”ひとつの中国”と聞くと、我々日本人は中華人民共和国(中国共産党)による中華民国(台湾)の統一と思いがちですけど、それは正確ではありません。
正しくは、中共が”清朝の版図”を自分のものにするためのスローガンです。
これにより中共はチベットやウイグルや内モンゴルを暴力的に支配し、台湾や南シナ海を自分のものだと主張しているわけです。

清朝は中国本土に生まれた最も版図が大きい王朝ですけど(モンゴル帝国はまた別)、同じ中国本土にあるからといって、中共がそれをそのまま引き継ぐ権利があるわけではありません。
そんなことを許していたら、どこの国だって歴史上の最大の版図を自分の領土だといい出して、世界秩序が大混乱してしまいます。
2016年7月にハーグの仲裁裁判所が、中国が主張する南シナ海の歴史的領有権とやらを完全に否定したのもそのためでしょう。

日本では、中華人民共和国のことも中国大陸のことも「中国」と呼ぶ習慣があるので、この2つを混同しがちですし、自分たちの国は千数百年間同じ王朝が続き、支配地域も大きく変わらず、住んでいる民族構成もほとんど変わらないため、他の国もそうだと思いがちですよね。
しかし、世界を見渡せばわかるように、そんな国はほぼありません。
支配している民族が変わったり、国体が大きく変わったりすることがほとんどです。
”中国4000年の歴史”といったって、中共がそれを継承しているわけではありませんし、中国大陸では支配者が変わる度に歴史が新たにリスタートしていると考えた方が正しいわけです。
ですから、我々日本も世界も、”ひとつの中国”などという自分勝手な主張を重く見る必要はありません。
中華の栄華は読み物のなかだけで十分です。

ただし、中華人民共和国と中華民国のひとびとが「ひとつの国になりたい」というのだったら話は別です。世界の国々もそれを認めることでしょう(※台湾諸島がどの国に帰属するかという問題もありますが、それは置いておきます)。
両国は似たような民族構成ですし、2つの国に分かれた原因も政治体制の違いにあるわけですから、それが解決されるのだったら、ひとつに国になったって何の問題もありません。
そもそも内戦で敗れて台湾に逃げ込んだ中華民国だって統一が本願でしょうしね。

しかし、そのために絶対に欠かせない条件があります。
それは公正で公平な民主的選挙です。
中国本土のひとも、台湾のひとも、チベットやウイグルなどの少数民族も、自由に選挙をして、自分たちの政治体制を決めたらいいんです。
もちろん、スコットランドがやったような独立のための住民投票があったっていいでしょう。
国民党とチベットとウイグルの政党が連立”与党”となり、共産党が”野党”になる。
そんな未来を受け入れてこその”ひとつの中国”だと思いますぜ。

中国人は日本で妙なデモをするよりも、自分の国で”自由”と”民主化”を求めるべきです。
それによって歴史認識も大きく変わるはずです。
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