2017全中フィギュア女子 ポジティブシンキング

今年2017年の全中フィギュア女子シングルは、世界ジュニア女王・本田真凛さん、銀嶺国体少年女子の部優勝の白岩優奈さん、そして3Aの紀平梨花さんが激突する、史上稀に見るハイレベルな戦いが期待されましたが、紀平さんが欠場となってしまってかなり残念(怪我からの回復が長引いているのでしょうか、心配です)。
しかし、本田さんと白岩さんの2強対決だけになっても楽しみなのは変わりありませんし、そこに割って入ってくるダークホースにも期待したいですよね。

…そんな状況だったのですが、白岩さんがSPの冒頭の3Lzからのコンビネーションで転倒してしまって、55.10の6位と出遅れるまさかの展開。
FSでの追い上げが特徴の白岩さんでも64.86でSP1位の本田さんを逆転するのはほぼ不可能か…。
しかし、そのSPでは長身がリンクに映える鈴木沙弥さんが技術点では本田さんを2点以上上回る62.36で2位につけ、波乱の予感。

そうして始まったFS最終グループでしたけど、1番手で演技をした白岩優奈さんはSPに続いてルッツが不調で、冒頭の3Lz+3Tは丁寧に降りたものの、後半の単独3Lzで転倒してしまって、FSは114.98(TES61.10・PCS54.88・減点1)、合計170.08。
残念ながらジャンプだけではなく、滑り全体が重い印象でした。
先週の銀嶺国体は会場も今回と同じビッグハットで、素晴らしいFSを披露していただけに別人のようでしたね。おそらく連戦の疲れが出てしまったのでしょう。
来月の世界ジュニアまでは少し間があるので、一度リフレッシュして、再爆発だ!

3Lz+3Tを鮮やかに決めてスタートした竹内すいさんは、その後もジャンプを次々に着氷し、後半は3S+3T+2Tに挑んで会場を沸かせるも、FSは108.65(58.01・50.64)、合計166.33。
観た感じより低いスコアに会場は静まりましたけど、フリップのエラーやいくつかの回転不足など、細かいながらも減点の大きいマイナス部分が多いのが原因でした。
しかし、技術のしっかりした選手ですから、今後身体がしっかりしてくれば、一気にスコアを伸ばす可能性があると思います。
次のステージに期待しましょう!

中学2年生ながら今季はジュニアGPで2度3位に入った山下真瑚さんは、山田満知子コーチの門下らしく、大きなジャンプに特徴のある選手。
FSでも冒頭から3Lz+2Tと3S+3T+2Tと見事に決めて観客の度肝を抜くと、後半も3F(エラー気味)、3Lo、3Lz、2A+3T、2Aをしっかり揃える安定感。
終盤のジャンプも高さが落ちないのですから凄い馬力でした。ワクワクしますね。
FSは119.95(65.39・54.56)、合計178.51で暫定首位!
ステップとスピンの技術、そして表現面はまだまだ拙く、スコアが稼げませんでしたけど(フリップのエラーも)、その部分はキャリアとともに伸びてゆくと思うので、来季以降が本当に楽しみな選手です。大らかかつ繊細に育って欲しいものです。

SPの64.86があるので山下さんをまくるのはそう難しくない本田真凛さんですが、後ろに鈴木さんが控えていますし、何よりも”次世代のエース”として、観客を魅了し、納得させる演技がしたいところ。
そうしてジュニアとは思えぬ洗練された身ごなしで演技をスタートさせた本田さん、足首をぐっと固めた3Lz、やや後傾した3Fで無難な立ち上がりを見せると、美しいビールマンで観客はうっとり。
ステップシークエンスでは滑らかなスケートと美しい振り付けで『ロミオとジュリエット』の儚さと切なさを表現し(フットワークはいまひとつ)、会場の雰囲気は競技会から本田真凛ショーへ。
しかし、後半冒頭がまさかの1A+3Tになると夢が一気に覚めてしまうのですからフィギュアは怖い。
そんななか本田さんは3S+3Tと3Loを見事に決めて現実に立ち向かうも、そのあたりからスピードが落ち始め、3連続で2F+2T+2Loになる痛恨のミス。
終盤は2Aをしっかり決め、綺麗なコンビネーションスピンでフィニッシュしましたけど、失速したという印象は拭えませんでした。
途中までの演技はシニアの名選手にも劣らないものだっただけにとっても残念。
そうして2000人という大観衆が「優勝は大丈夫だよね…」と不安がるなか、出てきたFSのスコアは124.07(TES62.47・PCS61.60)、合計188.93。
思わぬハイスコアに会場は安心したような、白けたようなムード。
有力選手が”PCS”で逃げ切るのは全中でよく見た光景ですし、それに観客が困惑するのもまたお馴染みです。
まあ今回はちょっと本田さんに甘いかなあとは思いますけどね(※今季のJGP横浜でのPCSは本田さん60.78、山下さん55.30)。

ただ、本田さんがミスをしたお蔭で俄然チャンスが広がったのは鈴木沙弥さん。
2A+3T+2T、3Lzで上々の立ち上がりを見せると、後半も3Lz+3Tを降りるなど、ジャンプは全て着氷。
しかし、スコアは105.56(51.40・54.16)、合計167.92とあまり伸びません。
詰まったようなジャンプが多くて回転不足が取られたのが主原因でした(フリップはエラー気味)。長身選手なのでジャンプはなかなか苦労しますね。
今後はコストナーやポゴリラヤのようにスケーティングスピードでカバーしてゆくべきでしょうね。
がんばって!

これで優勝争いの方がほぼ決まったわけですが、それに関係なく、小気味よい演技で会場を虜にしたのは最終滑走の滝野莉子さん。
3F+3Tで始まる5種トリプルの難しいジャンプ構成を全て降り、小柄な身体を思い切り使って最後まで観客を楽しませ、2017全中フィギュアを素晴らしい思い出として締めくくってくれました。
内側から湧き出るようなエネルギーは観る側を元気にさせてくれますね。
ただ、回転不足が多かったせいか、スコアは115.74(59.98・55.76)、合計175.72と控えめなものに。
滝野さんもまた身体が出来てくれば一気に開花する選手だと思います。
今後も要チェックですね!

というわけで、今年の優勝者は本田真凛さん!おめでとう!
本田さんは全日本ジュニアと全中を獲らずに世界ジュニア女王になるという珍しい経歴だっただけに、過去の名選手たちと肩を並べられたことはとても嬉しかったことでしょうね。
ただ、来る世界ジュニアに向けて、(白岩さんともども)不安を残したこともまた事実です。
今季の本田さんはJGPでも優勝がなく、全日本ジュニアでも3位と苦しんでいますけど、その原因は”フリップの不調”にあります。この全中でもそれが改善されていないのですから、本人もかなり気がかりなのではないでしょうか(全日本のFSや今回のエキシでもミス)。
…なんて思っていたら、大会後の本田さんは、「プレッシャーは感じていないです。世界ジュニア選手権は連覇できると思っているので、自分の演技をするだけ。楽しみだし、自信があります」という素晴らしく前向きなコメント。
やっぱりアスリートはポジティブシンキングですよね!

本田さんのように、他の選手たちもどこまでも前向きに、失敗を恐れず、どんどんチャレンジしていって、自分の未来を切り開いていって欲しいものです。
その明るさが大人たちを照らし、元気にしてくれるんですからね!
みんなは我々の希望だ!
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