2017四大陸フィギュア女子FS 三原舞衣初優勝!

SPが終わり、1~4位までが1.74差にひしめく混戦状態の2017四大陸フィギュア女子シングル。SP4位の三原舞依さんにも十分にメダルの可能性がありますし、エース宮原知子不在の今大会で存在感を発揮すれば、日本のフィギュアファンからも関係者からも”救世主”という評価を受けるはず。
五輪前年のこの四大陸は、三原さんのフィギュア人生を大きく左右しそうですね。
そんな思いに手に汗を握った女子FSをざっくばらんに振り返ってみたいと思います。

一昨日、SP10位の不出来にキスクラで涙した樋口新葉さんは綺麗な3Lz+3Tでスタートすると、3Loもよし、スピンも的確で上々の序盤、…かと思われたものの次のサルコウがパンクした2Sに。
これで気落ちした感じで入ったステップシークエンスでは、滑りは丁寧だったものの動きは重いか。
嫌な流れのなか、後半冒頭の2Aも前向き着氷(ダウングレードDG)、これで不安はさらに加速、しかし3Lz+3Tはよく決めた!
これで持ち直すかと思われたものの、課題のフリップが1Fになって気持ちも切れ気味。
次の2A+2T+2Loを決めたのは立派でしたけど、終盤のコレオではスピードがガタ落ちしてしまって、ヘアカッタースピンからの決めポーズで演技を終えた樋口さんは涙目。悲しみの『シェヘラザード』となってしまいました。
FSは113.22(57.55・55.67) 合計172.05。
ミスの多い大会でしたけど、出来た部分に自信を持って、来月の世界選手権に向かって欲しいですね。

SP9位から巻き返したい本郷理華さんは危うい3F+3T(UR気味) 綺麗なタノ3S、微笑みをひとつ入れての3Lzは転倒して壁に激突という波乱に満ちたスタート。
それでもすっくと立ちあがった本郷さんは落ち着いてキャメルを回り、見所の『リバーダンス』ステップへ突入するもやや思い切りにかけた印象。
勝負の後半も1A+2Tという手痛いミス、3Loも両足か、滑りも重い。
3F+2T+2Loはどうにか降りると、コレオでは気持ちと力を振り絞るような演技。ここはよく攻めていました。
最後のジャンプも2A予定を3Tに変えて少しでもスコアを稼ぐクレバーさも見せ、最後は気迫を感じるレイバックスピンでフィニッシュ。
ジャンプミスが多すぎて残念でしたけど、可能な限りスコアをキープしようとした姿勢は立派でした。
FSは108.26(50.16・59.10)、合計167.42。
今回は宮原さんの代役での出場で調整が難しかったと思います。すぐに札幌冬季大会になりますけど、がんばって!

そしていよいよ最終グループ。
先頭はアメリカの長洲未来さんですけど、ここまでアメリカ勢はカレン・チェンが166.82、マライア・ベルが177.10という苦しい状況。
それを救うべくスタートした長洲さんは冒頭の3F+3Tを上手くフリーレッグで制御、3Lzも着氷、3Sもよし。
ステップでは背中のテーピングのせいか体の動きが硬く、スケートもあまり進まず、キャメルスピンもあっさり。
どことなくぎこちない振り付けで繋いでいった後半は、2A+3T+2Tをなんとか着氷、3Lo+2Tと3Loは気迫を感じるジャンプ、足上げのコンビネーションスピンはさすがのメカニック、2Aをどうだと決めたそのままの勢いで入ったコレオはスパイラルが綺麗、最後は得意のレイバックビールマンでお見事な内容。ガッツポーズも出た!
体調は万全ではなかったのかもしれませんが、食らいついてゆく執念の演技はまさに『The Winner Takes It All』でしたね。
FSは132.04(69.81・62.23)でパーソナルベスト!合計194.95もパーソナルベスト!おめでとう!
長洲さんは全米4位で世界選手権には出場権できませんけど、この怖い選手がいないのは我々日本にとっては大いに助かります。アメリカのフィギュア関係者は歯ぎしりしているでしょうけど…。

表彰台に乗るためにはここで暫定1位になっておきたい三原舞依さんですが、そのためにはシーズンベスト更新が必要。
そんな高いハードルに観客も視聴者も心拍数が上がったでしょうけど、リンクに入ってきた三原さんは朗らかな表情。
そうして滑らかな助走から跳んだ冒頭の3Lz+3T切れ味抜群、3Fも正確、足上げを挟んでの2Aもよし。
勢いよく入ったステップでも身体はよく動き、深くて正確なエッジも冴え渡り、一昨日のSPの緊張が嘘のよう。
中野園子コーチが『シンデレラ』に魔法をかけたのか、素晴らしい手腕です。
スムースなコンビネーションスピンで前半を終わらせ、後半冒頭の2A+3Tも大きく跳んで、3Lz+2T+2Loもびっしと決めた!すごすぎる!
コレオスパイラルはあっさり目ですが、ここは伸びしろ。
揺るがないシットスピン、加速していっての3Lo、ターンからの3Sもきっちり決める疲れ知らずのスタミナは圧巻。
最後は集中しきったビールマンスピンで、可愛らしい笑顔がこぼれました。心の強さがシンデレラを輝かせましたね!
パーフェクトの内容は鳥肌ものでした!
FSは134.34(72.30・62.04)でPB、合計200.85もPB!
チャンピオンシップでの200点越えはお見事!
それにしても、この三原舞依の安定感と集中力は本当に素晴らしい。
彼女の演技からは、確かな技術を獲得するための日々の研鑽と競技への愛情、そして周囲のサポートが滲み出ています。
これはフィギュア選手のひとつのお手本だと思います。

地元韓国のチェ・ダビンが必死の演技でFS120.79、合計182.41を叩きだして会場が盛り上がるなか登場したのは、優勝候補ケイトリン・オズモンド(カナダ)。得意のSPではジャンプミスから2位と出遅れたもののトップとは00.3差なのでほとんど変わりません。あとは苦手のFSをどう乗り越えるか。
3F+3Tを鮮やかに決め、2A+3Tはまずまず、3Lzは転倒というよくあるスタートを切ったオズモンド、大胆なビールマン、豪快なコンビネーションスピンを笑顔でほどくと、大らかな滑りから後半へ。
しかし、3Loでオーバーターンすると、着氷したかに見えた3Fで氷にひっかかったての転倒。
これで動揺したのか、イナバウアーを挟んでの3Sでも転倒。
涙顔を無理矢理な笑顔に代えて立ち上がるも1Aにパンクしすぐにまた涙顔、そしてまた無理矢理に笑顔。
気持ちを入れ直したいステップでも勢いは出ず、背景の音楽までも悲惨な感じに聞こえ始めると、コレオと最後のスピンのときは会場も凍り付いたような雰囲気でした。
失意に暮れるオズモンド…。苦手のFSをまたしても克服できませんでした…。
FSは115.96(55.25・64.71・減点4)、合計184.17。
(※転倒は3回するともうひとつ減点を食らうので、合計4。)

SPは1位だったもののFSはそう強くないガブリエル・デールマン(カナダ)は弾けるような3T+3Tで発信すると、3Lzはまずまず、バレエジャンプを挟んでの3Fは軸の傾きもなんのそのと力でねじ伏せ、筋肉質なキャメル、乱暴なレイバックスピンというパワースケーターらしい豪快な前半戦。
優雅な『ラプソディー・イン・ブルー』に滑りを合わせて入った後半は3Lz+2T+2Tを成功させるも、次が1Loになると、スパイラルで彩るコレオの後の2Aもお手つきステップアウト。
これで崩れるかと思いましたけど、3S+2Aを気持ちで決めると、見せ場のステップもスタミナは十分に残っていてパワフルな滑り、最後のスピンも乱れなく、納得した部分とため息が漏れる部分が入り混じるような内容でした。
FSでミスが連鎖するタイプの選手ですけど、今回はがんばって踏みとどまりましたね。
FSは128.66(63.71・64.95)でPB、合計196.21もPB!
思ったより高いスコアが出ましたけど、もちろん三原さんの方が上。

こうして三原さんの優勝が現実味を帯びるなか、最終滑走のSP3位エリザヴェート・トゥルシンバエワ(カザフ)は、転倒2回に抜け1回という悔しい内容で109.78(52.13。59.65)、合計176.65。
この結果、三原さんは歓喜の初優勝!
来年五輪が行われるであろう会場で『君が代』を響き渡らせるというのは何とも気持ちのいいものです。
三原さん、ありがとう、そしておめでとう!
しかも、カナダ勢とアメリカ勢を抑えての優勝ですから、世界選手権での”五輪3枠獲得”に向けても光明が見えてきました。

シンデレラが日本の救世主になる!
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