2017年アカデミー賞に呆れる

私も映画をよく観ていた頃は、毎年のアカデミー賞発表を心待ちにしていて、最優秀作品賞などは何年も遡ってタイトルを憶えていたものですし、日本で授賞式がテレビ放送されるようになってからは、受賞者のスピーチも楽しみのひとつになったのはいうまでもありません。
もちろん、ビリー・クリスタルの司会も!

そんなアカデミー賞授賞式ですが、今年2017年(現地2月26日)のそれは少し、いや、かなり異様でした。
民主党支持のハリウッドは昨年の大統領選挙中から”反トランプ”を鮮明にさせていたわけですが、その姿勢はトランプ大統領が誕生してからも変わらず、授賞式でものっけから司会者のトランプ批判で始まり、それからも合間合間にトランプ大統領への皮肉を織り交ぜるという粘着ぶり。
こういうのをアメリカでは”いじめ”といわないんでしょうかねえ。
”映画”を楽しみたいひとにとっては余計な演出だったようにしか思えません。
この影響か、授賞式翌日にわかったテレビ視聴率は前年の10.5%から9.1%に下がり、視聴者数も13%減ってしまったというのですから、きっと多くの視聴者が呆れてしまったのでしょう。

また、その”呆れた”でいえば、授賞式のハイライトである最優秀作品賞の発表で、プレゼンターが封筒のなかから作品名の書いてあるカードを取り出し、『ラ・ラ・ランド』の名を高らかに告げ、万雷の拍手を浴びて登壇した作品関係者がオスカー像を手に喜びのスピーチをしているそのとき、突然割り込んできたスタッフがそれを止めさせると、封筒が間違っていて、本当の受賞作は『ムーンライト』たとの説明があったのは映画にもないようなハプニングでした。
かつてアカデミー賞でこんな失礼なミスと混乱があったでしょうか。
私も本当にがっかりしました(この1年に亡くなった映画関係者を偲ぶコーナーでも別人の写真を用いる失態が)。
授賞式の陰の主役だったドナルド・トランプ大統領も、ニュースサイトのインタビューで「政治を意識するあまり、ちゃんとできなかった。情けない」と語っていたようですが、そう皮肉られても仕方ありませんね。

ちなみに、トランプ大統領のことを「差別主義者」といって批判するハリウッドですが、昨年と一昨年は2年連続で主演男優・女優賞、助演男優・女優賞の候補がすべて白人、黒人がひとりもいなかったのは記憶に新しいところです。
もちろん、”たまたま”かもしれませんけど、スパイク・リーやジェイダ・ピンケット=スミスが授賞式をボイコットしているように、黒人の映画関係者からの反発は強いものがありました。
そして今年は、スラム街で生きる黒人少年を題材にした『ムーンライト』が最優秀作品賞に、助演男優賞・女優賞も黒人の役者だったのですから、投票権のあるアカデミー会員たちのいやらしい思惑が透けて見えるようです。

セレブにいじめられたマイノリティや貧乏人、イケてないやつらが、それを見返すために頑張って成功を収めるというのはアメリカの映画やドラマのひとつの定番ですが、ハリウッドを支配しているひとたちが、その悪役であるセレブだというのは何ともいえない皮肉です。
映画が大衆の娯楽であるならば、映画関係者は特権意識を捨てて欲しものです。
たとえそれが”演技”であったとしても。
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