豊洲移転問題はイメージの問題

昨年(2016年)8月に就任した小池百合子東京都知事が再検証をいい出して以来大騒ぎとなっている築地→豊洲の市場移転問題ですが、11月の移転予定を延期した小池知事は、豊洲新市場の土壌の安全性について新たに調査会社を選ぶなど徹底した姿勢を見せ、1月に発表された9回目の地下水モニタリング調査の結果、これまで環境基準に収まっていたベンゼンが79倍の値で確認されたこと、シアンも初めて検出されたとで、いまは完全にストップの状態となっています。
小池知事ははっきりとはいいませんが、豊洲移転反対の態度を示しているといっていいでしょう。
これによって、せっかく完成した豊洲新市場はピカピカのまま空き家状態。維持費に1日700万円がかかり、それは都が負担するみたいですけど、さすが東京、お金持ちですね。

そうして2月には”誰が””なぜ”豊洲移転を決めたのかをはっきりさせるための百条委員会設置が都議会で議決され、いよいよ3月11日から証人喚問が始まることとなっています。
そこに呼ばれる予定なのは、豊洲の土地の前の所有者である東京ガスの元幹部らや土地売却交渉に当たった元副知事、そして豊洲移転が決まった時の東京都知事である石原慎太郎氏。
百条委員会での直接対決はないものの、メディアが煽るのは”小池×石原”。
もっといえば”小池による石原退治”。小池が正義のヒロイン、石原は悪の親玉というわけです。
この方が世間に受けるのでしょう。石原氏が議会にやってくる20日に「乞うご期待!」というわけです。

しかし、その決戦を前にした2月28日、東京都からマスコミへ、”築地市場の土壌汚染の可能性”が伝えられ、にわかに雲行きが怪しくなってきました。
それによると、「戦後、アメリカ軍のドライクリーニング工場の洗剤用のタンクがあり、有機系の薬品を使ったと見られることに加え、今も市場の敷地内に「ターレ」と呼ばれる小型の運搬車を修理するための整備工場があり、塗装やバッテリー交換などを行っていることから、「土壌汚染のおそれがある」と判断していたことがわかりました」(NHKニュース)というのですから穏やかではありません。
築地市場は1935年開設なので、汚染物質が長期に渡って蓄積されている可能性が見えてきたわけです。

豊洲については徹底した安全確認をした小池知事ですから、すわ築地の調査か!
…と思われたものの、知事は「基本的にはコンクリートやアスファルトでカバーされていて、汚染の観点、法令上の問題はない」(同)という肩透かし。
コンクリートやアスファルトでカバーされているから問題がないというのだったら、築地と違って厳しい基準と最新の技術で造られた豊洲こそ「問題はない」ような気がしてなりません。
自分が気に入らないものは徹底的に糾弾してイメージを下げ、自分がよしとするものへの疑義はスルーするというのは、まさにダブルスタンダードです。
小池知事は移転問題について、ことあるごとに「政治ではなく食の安全」と繰り返していましたけど、これでは完全に”政治”ですよね。
このブレによって小池さんの正義のイメージもブレてしまったのはいうまでもありません。

そもそも豊洲新市場ってそんなに問題があるのでしょうか?
地下水から問題がある物質が検出されたといっても(しかも9回調査して1度だけ基準超え)、その地下水を汲み上げて市場で使うわけではありませんし、例の〈盛り土問題〉も一部それがされていなくても「汚染対策は十分」との見解が専門家からなる特別委員会から出されているんです。
〈盛り土問題〉も”誰”が”なぜ”、一部それをしなかったのかという政治と行政の問題です。

私は東京都民ではないので、本音をいえばこの問題にさして興味はありません。
ただ、連日のように”全国”ニュースで伝えられているので、目と耳に入ってきて仕方がないわけです。
出来れば東京の方で粛々と問題解決に向かっていってもらえればありがたいです。
大騒ぎの結果、損をしているのは、築地も豊洲も”汚染”のイメージが定着しつつある東京都と都民だと思いますぜ。
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