2017WBC、”違い”に苦しむ準決勝敗退

日本での1次・2次ラウンドを6連勝で駆け抜け、いい流れで準決勝が行われるロサンゼルスに乗り込んだ野球日本代表でしたが、アメリカ代表に1-2で敗れ、2017WBCでの戦いを終えることとなりました。
小久保裕紀監督は2013年の就任当初から「世界一奪還」を目標に掲げ、選手もそれを口にし、ファンからの期待も大きかっただけに結果は残念でしたけど、メジャーリーガーで揃えたアメリカ代表を相手に惜しい試合をしたのですから、監督も選手も”言葉の重み”には負けていなかったと思います。

ただ、この準決勝で、2失点ともに内野のエラーがらみだったこと、打線が4安打1得点しか奪えなかったことは、チームとして大いに反省せねばなりません。
試合前から、日本の野手が”内野天然芝”に適応できるかどうか、打線が”屋外球場”と”メジャー投手”を相手に得点が奪えるかどうか、かなり難しい予想がされていたものの、それがあまりにも的中してしまうと、応援する側としては心底ガッカリしてしまいます。

むろん、これについては日本代表だって何の手も打たなかったわけではなく、大会前には”屋外天然内野芝”のサンマリンスタジアム宮崎でキャンプを張っていましたし、アメリカに渡ってからはメジャー球団との練習試合を2試合行って、屋外球場でメジャー級投手との対戦を積んでいました。
しかし、それはやはり練習にすぎないんです。
日本代表は第1・第2ラウンドの6試合を全て”屋内人工芝”の東京ドームで行いました(※大会日程の都合があるため、雨天を想定してドームが選ばれています)。
ホームの日本にとっては慣れ親しんだドーム球場はアドバンテージとなったものの、準決勝に向けての”練習”という意味では、ほとんど意味をなさなかったわけです。
しかも相手チームにメジャー級投手はゼロでしたしね。

WBCは参加16ヶ国がアジアラウンドとアメリカラウンドに分かれて戦い、その上位2チームが準決勝進出というレギュレーションになっていますけど、地理的な要因もあって、アメリカラウンドに強豪国が集まってしまうため、日本代表はアジアラウンドで強い相手(特に投手)との対戦経験を積めません。
これは予選ラウンドを勝ち抜くには有利ですけど、準決勝以降との”レベルの違い”には苦しむこととなってしまいます。
実際の試合を見ても、東京ドームでの日本代表は膠着した試合展開を”長打”で打開していたものの、これは相手の投手があまりレベルが高くないから可能だったわけです。
レベルが上がる準決勝以降は、確度の高い打撃や進塁打、足を絡めた攻めが必要となるのに、その野球の形をアジアラウンドで確立できなかったことも、アメリカに敗れた遠因といっていいでしょう。

今後日本代表が「世界一奪還」という目標を達成するためには、準決勝以降を想定したチーム作りが欠かせません。
投手陣は伝統的にレベルが高く、今大会も菅野智之や千賀滉大(応援する気持ちから敬称略)は”メジャー級”の内容を見せていましたし、この2人のリレーがあったからこそアメリカ戦も接戦に持ち込めたのだと思いますけど、野手陣はメンバー選考から見直す必要があるかもしれません。
優勝した2006年、2009年大会の日本代表は、”守備力””走力””繋ぎの打撃”が重視された、いわゆる〈スモールベースボール〉でした。
しかし、今回の代表からはそういう野球の形は聞こえません。
残念ながら、屋外球場でメジャー級投手から長打を狙える日本人打者はかなり稀少なんです。
日本野球は、そういう現実のなかで、強豪国に競り勝てるチーム作りをするしかないわけです。

もちろん、この2017代表チームは、スター不在のなかでも、準決勝でアメリカを苦しめたのですから十分立派でした。
日本野球の層の厚さと質の高さは存分に示したといっていいでしょう。
足りないのは”経験”のみです。
やっぱり、野手も投手もメジャーへの挑戦を続けて欲しいですよね。
”違う野球”を知ることこそ経験です!
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