レオ・シルバの信頼に応えよう

ゴールデンウィークの楽しみな首位攻防だったはずの5月4日(2017年)の浦和レッズ×鹿島アントラーズ。
アウェイの鹿島が1点をリードした後半33分頃、鹿島の土居聖真が浦和陣内のコーナーフラッグ際でボールをキープしながら時間潰しをしているのに対し、焦れた浦和の興梠慎三と槙野智章が激しく身体を寄せていったのを見た主審はファウルの笛。
ところが興梠はそれをどう勘違いしたのか、マイボールだといわんばかりに土居を突き飛ばしてリスタート。
これを見た鹿島側はキャプテン小笠原満男とレオ・シルバが興梠に詰め寄ります。
まさに一触即発の状況だってので、主審も両者の間に入ってなだめようとしますが、そのとき、血相変えて現場に飛び込んできた浦和の森脇良太がレオ・シルバに向かって何やらわめき散らすと同時に鼻を抑えるような仕草。
それに怒ったレオ・シルバが食ってかかりそうになったところを、浦和の那須大亮が大慌ての表情で割って入ったものの、今度は森脇の”言葉と仕草”に激高した小笠原が森脇に詰め寄って何やら怒鳴りつけます。
森脇もそれに口で応戦し、犬の喧嘩のようになっているのをチームメイトたちが強引に引き裂いて、衝突は何とか収まりましたけど、小笠原はそこからもかなり長い時間、主審に何やら抗議を続けてきました。
そうして騒然とした雰囲気のなかで試合は終わったものの、後味の悪さばかりが残ったのはいうまでもありません。

以上が騒動のあらましですが、話が大事になったのは試合後の小笠原のコメントでした。
小笠原によると、森脇がレオ・シルバに対し、「死ね」「くさい」という暴言を吐いたというのです。
しかも、森脇は以前にも鹿島に所属していた外国人選手に対しても同じような言葉を発していたとのことで、小笠原は”侮辱”のみならず”人種差別”に当たるのではないか、と主審やマッチコミッショナーに抗議したというわけです。

対する森脇は、小笠原と口論になった際、唾が飛んできたので、「口がくさい」といった、との説明。
侮辱的な意味ではないとのことでした。
しかし、VTRでもわかるように、森脇が鼻を抑えるような仕草をしたのはレオ・シルバに対してであり、森脇の説明はかなり信憑性の低いものでした。
当然のようにネットなどでは森脇に批判が集中します。
残念ながらサッカーファンの間では森脇はあまり評判のいい選手ではありませんしね…。

そうして世間を騒がす問題となったことで、Jリーグ規律委員会が調査を開始し、映像の検証や小笠原と森脇からの事情聴取の結果、9日に出されたのは森脇に対する2試合出場停止の処分。
これを受けて、同日記者会見を行った森脇は、多くのひとに不快な思いをさせてしまったといって謝罪し、「侮辱的な発言があった」とするJリーグの発表を認める格好となりました。
しかし、森脇本人も「差別的なものではない」とあらためて強調し、Jリーグもそこには踏み込まず、侮辱発言も「誰に対してかはわからなかった」とぼやかしてしまったので、世間一般にはもやもやした印象ばかりが残りました。

Jリーグの調査は片手落ちとしかいいようがなく、そもそも”当事者”であるレオ・シルバから話を聞かなかったのもおかしいですし、過去に森脇から同じような言葉を浴びせられた外国人選手がいなかったかどうかを調べなかったのも、やる気のなさを示しています。
”人種差別問題にしたくない”という事なかれ主義が、かえってJリーグへの信頼を損ねてしまったのではないでしょうか。
ちなみに、レオ・シルバは10日の試合後、「誰でも過ちを犯したり、ひとに害を与えたときはすぐに謝るものだ。それはピッチでも人生でも一緒。裁定が下されてから謝っても意味はない。彼とは関わりたくない」といって森脇をばっさり斬り捨てています。
はっきりとはいわないものの、レオ・シルバは”差別を受けた”という認識なのでしょう。
その上で、「日本人が誠実で礼儀正しいという印象は変わらない」といって、森脇を例外扱いし、日本人を信頼するコメントを残していました。
我々はそれに応えねばなりません。

差別行為も言い訳も、日本人は大嫌いなはずです。
これを許していれば、差別されるのは日本サッカーになってしまいますぜ。
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