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中国の夢はAIに

中国の大手IT企業が開発し、ネット上に公開していたAI対話プログラムが、ユーザーとのやり取りのなかで「中国共産党は腐敗していて無能」と評し、習近平主席が唱える”中国の夢”についても「(中国人民の夢は)アメリカへの移住」という辛辣な答えを返したことで大きな話題となったそうですが、中国では共産党批判はご法度なので、当該企業は急遽サービスを停止したそうです(2017年8月2日香港紙『明報』)。

AI(人口知能)というと、日本では将棋や囲碁で「人間に勝った!」ことばかりが取りざたされますけど、本来は、あらゆる仕事、あらゆる日常の場面で人間の手助けをしてくれるシステムのことです。
それによる効率化は将来の人間社会を激変させると考えられていますし、この2017年現在でもすでにその兆しが見え始めていますから、もうすぐAIなしでは成り立たない世のなかがやってくるのでしょうね。
そのためにも、世界の国々や企業はAIの研究・開発に並々ならぬ意欲を持って取り組んでいるわけです。

今回の中国の企業もそういうAI研究の流れのなかでプログラムを公開し、ユーザーとの対話を通してよりプログラムを進化させようとしたのでしょうけど、AIは予想以上に正直でした。
いまのAIは自己学習する上に、ビッグデータと関連付けられることによって、ある種の真実が炙りだされてしまうのかもしれません。
中国のネットユーザーも直接的な共産党批判をしなくても、AIがユーザーとの対話のなかからそのニュアンスを汲み取っているのでしょうし、共産党が汚職の取り締まりに躍起になっているということも、その裏にある汚職の蔓延を見抜いているのだと思います。
そして、中国人の夢が「アメリカへの移住」というのも、共産党の幹部や富裕層が子供をアメリカに留学させ、財産もアメリカに移しているという事実があっての答えなのですから、かなり皮肉が効いていますよね。
AIにはそういう意識はないでしょうけど。
わざとだったら凄まじい進化です。

AIに喝破されたように、中国(中華人民共和国)というのは公平に見てかなり異常な国です。
なにしろ、国家の根幹たる憲法において、その前文に”中国共産党の指導の下に国がある”と高らかに掲げられているんです。
つまり、中国というのは中国国民のものではなく、中国共産党のものなんです。
ちなみに、軍隊に関しても憲法では「中央軍事委員会は、全国の武装力を指導する。」となっているんですけど、この中央軍事委員会は、主席以下共産党幹部で構成されているので、あの人民解放軍も事実上は共産党の私兵ということになります。
だから、天安門事件のときに学生たちを簡単に虐殺することができたのでしょう。

中国のネットは共産党の検閲がかかっていることで有名ですし、”天安門事件”という言葉の検索はできず、それを書きこめば即消去されることでも知られています(頻繁に書きこめば国家安全危害罪で逮捕されるかも)。
今回騒動を起こしたAIも、ネット上の教材は限定的なものになっているはずですけど、その検閲がなくなったときには何をいうのでしょうね?
いまですら中国人よりも勇気と知性があるというのに、そこに正義感が加わったら、人間の完敗です。

中国人は共産党よりもAIに支配されたいと望むかもしれませんね。
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