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2017GPF男子シングル(前) 五輪を占う大会

五輪シーズンのGPファイナル男子シングルといえば、09年は優勝したエヴァン・ライサチェクが世界王者の実力を見せつけ、五輪金メダル最有力候補の地位を確定させましたし、13年は羽生結弦が当時の絶対王者P・チャンに土をつけたことで一躍五輪金メダル候補に名乗りを上げたように、五輪への影響がとても大きい大会です。
しかし、この17年GPFは羽生結弦とハビエル・フェルナンデスとチャンが怪我や不調で進出できなかったばかりか、金博洋も怪我で欠場。おかげで”誰が勝っても初優勝”という新鮮な状況になってしまいました。
そんななか、五輪でメダルが有力視される宇野昌磨やネイサン・チェン、ミハイル・コリヤダにとってはライバル勢がいない間に評価を上げる大チャンス。ここでいい演技をして優勝すれば五輪王者への道も開けるというものです。
もちろんその流れを掴んで欲しいのは宇野昌磨。
今回のGPFの開催地である名古屋は宇野くんの地元ですしね!
では、17年GPF男子シングルをテレビ視聴した感想をざっくりと。

金博洋の代わりに嬉しい初出場となったジェイソン・ブラウン(アメリカ)のSPは3F+3Tで少しミスをした以外はまずまずまとめて89.02(TES44.30・PCS44.72)で4位。
しかし、FSでは2本目の3Aで転倒(回転不足URか)してコンボにならない痛恨のミス、後半も終盤にスタミナが切れてきて、ジャンプに勢いがなく3Lz+1Lo+2Sも失速、細かく演技に工夫はあったものの、全米選手権に向けてやや不安が残る内容でした。
FSは164.79(75.71・90.08)、合計253.81で6位。
今季のジェイソンはスタミナ面に課題が見られ、失敗が許されないジャンプにミスが出たり(4回転のない構成)、繋ぎの質も低下しているように感じます。昨季の怪我の影響でしょうかねえ…。

怪我といえばアダム・リッポン(アメリカ)もそこからの復帰のシーズンなんですけど、いまのところ影響はあまり感じられません。
このSPでも後半の3Lzがふらついただけで(UR)、他の要素の出来はよかったですし、演技自体もノリノリでした。
SPは86.19(42.59・43.60)で6位。
FSでは調子が悪くない証拠とばかりに4Lzに挑むもダウングレードでの転倒スタート。
しかしその後はそのミスを気にすることなくほぼノーミスでまとめ、美しく鳥を形態模写し、会場も大いに魅了されていたようですね。
FSは168.14(81.78・87.36・減点1)、合計254.33で5位。
全米選手権では勝負に徹して4Lzを封印すれば代表には選ばれそうですね。技術もメンタルも超安定期です。

連戦をものともせずGPFに乗り込んできた30歳のセルゲイ・ボロノフ(ロシア)は、SP冒頭でバランスを巧みに修正する4T+3Tを披露するも、後半の3Aで悔しいステップアウト。
それでもSPは87.77(45.16・42.61)で4位なのですから押しも押されぬ実力者です。
そして今季抜群の安定感を見せるFSでも、大らかな4T+3Tと豪快な3Aでスタート。4Tは両足着氷になるも、コレオでは『サラバンド』の哀愁を表現し、3A+2T+2Lで始まった後半はノーミス。
30歳とは思えぬ体力と安定感は賞賛するしかありませんし、観客を囃してから入ったステップでは充実した表情とニヒルな笑みを見せ、演技全体の成熟度にいまのボロノフの充実を見ました。
FSは178.82(91.90・86.92)、合計266.59で4位。
フィギュアスケートは長く続けるといいことあるよ!という若手への生きた見本ですね。ハラショーセルゲイ!

”日本男子最大のライバル”という肩書を引っ提げて名古屋に現れたネイサン・チェン(アメリカ)は、4Lz+3Tと4Fという最大難度のジャンプで我々を震え上がらせて堂々のSP首位。
しかしジャンプの降りが汚かったことでGOEが伸びずにSPのスコアは10.32(58.14・45.18)。
ステップはエネルギッシュで見栄えがしたものの、スピンも回転が甘く、全体的に”取りこぼし”が多い印象です。
ただ、この選手の武器はなんといっても”5種4回転”という基礎点。
FSではループは回避したものの、冒頭に楽々と4Lz+3Tを決め、4Fは前傾しながらなんとかこらえる形。4S予定は2Sに。
後半も4Lzがステップアウト(URか)、強引な4T+1Lo+2S、回転不足の4Tは転倒、苦手の3A+2Tはぎくしゃくしながら着氷、、最後の3Lzは余裕。
このようにジャンプミスの連発でしたけど、終盤のコレオとスピンはまったく気持ちが切れることなく、最後まで滑り切っていたところにネイサンの人間性がよく表れていましたし、前半のステップも手を抜かなかったところは好印象でした。
FSは183.19(96.75・88.44・減点1)、合計286.51。
繋ぎが少なく、要素と要素がぶつ切りなっていることに加え、ジャンプにミスが多いのでどうしても全体的にグタグタになってしまいます(4回転も綺麗に降りることが少ない)。
スケーティングにも伸びがありませんし、いまはまだ”チャンピオンクラスの選手”ではありませんね。
ネイサンの真の活躍は来季以降だと思います。
母国アメリカでは五輪金メダルの期待が高まっているようですが、シニア2年目の18歳ということを忘れずに!
ネイサンのような宝物は大事に長く愛でるべきです!
(宇野昌磨のGPF制覇がかかる後編に続きます。)
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