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2017全日本フィギュア女子SP(後) これぞ五輪シーズンの全日本

(続きです。)
今回の全日本(女子シングル)は五輪を経験した選手は誰ひとりとしていませんし、五輪争いをした選手すらひとりしかいないんです。
それが宮原知子。
世界選手権で唯一メダルを獲ったことのある選手ですし、”経験値”では誰にも負けません。
今季は怪我明けながらGPSアメリカ大会で優勝もしましたし、勝負強さは健在です。
しかし、SPでは冒頭の3Lzでやや踏み切りのタイミングが合わず、強引な感じで+3Tへ。回転不足が気になります。
正確無比なスピンの後の3Loもぎりぎりの着氷でジャンプはまだまだいいときには及びません。
それでもステップシークエンスではボディコントロールもメンタルコントロールも的確でさすがの貫禄、2Aはしっかり決め、最後のレイバックスピンは教材のよう。
前半のジャンプの回転以外は本当に素晴らしい仕上がりでしたし、きっちり全日本に合わせてきたのはさすが現女王ですね。
SPは73.23(TES37.40・PCS35.83)。
私の予想より高いスコアでしたけど、プロトコルを見るとアンダーローテーション(UR)が取られていたのは3Tだけだったので助かりましたね。
いまの宮原さんのジャンプの回転はギリギリなので、当人もスコアが出るまで不安でしょうね。
FSでも”回転”との戦いになりそうです。

その宮原さんと一緒にソチ五輪後の日本女子を支えてきた本郷理華さんですが、怪我と若手の突き上げで五輪選考では後塵を拝しているといっていい状況。この全日本では優勝争いに絡むような結果が求められるはずです。
その本郷さんのSPは『カルミナブラーナ。魂を揺さぶるような演奏と合唱をパワーに変えられるか。
まずは回転が課題の3F+3Tを大きく跳んでスタートすると、苦手のスピンをなんとか回り、後半の3Lzも成功(エッジはどうか)、2Aもよし、そこからクライマックスのステップでは力強く正確なエッジワーク、身体も音楽を浴びるように大胆に動いて、彼女らしい迫力のある演技。
最後もゾーンに入ったようなコンビネーションスピンを見せ、まるで神なびの舞のよう!鳥肌が立ちましたね!
そして会場からの大歓声を受けた本郷さんは感極まった涙。
この試合に賭けてきた気持ちが溢れたのでしょうし、いま自分がやれることをやったという満足感もあったのでしょう。
”これぞ五輪シーズンの全日本”という演技でしたね。
厳しい状況から重圧に打ち勝つ演技をした本郷さんには賞賛の言葉しかありません。ブラヴォ!
SPは70.48(37.65・32.83)。
FSのベストが他選手より低い本郷さんですが、五輪への希望が微かに見えたといっていいでしょう。
あとは全力を尽くすのみ!

CMで大活躍の本田真凛さんは、最終滑走の緊張感のなか、綺麗な3F+3Tでスタートすると、やや緩いシットスピン、滑らかなスケートでのステップシークエンス。
このステップもそうですし、繋ぎの部分も要素(振り付けやフットワーク)が少ないのでとても”あっさり”した感じ。前の本郷さんと比べると五輪への執念もまったく感じられません。
そして後半の3Loでは大きくステップアウトしてお手つき、2Aはしっかり決め、最後はまとまりのあるレイバックスピンでフィニッシュ。
厳しいいい方をすれば”ぱっとしない演技”でした。技術的にも気持ち的にも全日本女王を争うレベルにはないといっていいでしょう。ジュニアからの成長がまったく感じられないのは本当に寂しいですね。
スコアは思ったより高めの66.65(34.63・32.02)。
五輪選考規定項目をひとつもクリアしていない本田さんは全日本優勝が絶対条件だと思いますけど、ほぼ可能性はなくなりました。
しかし、このSPの結果に驚くフィギュアファンは誰もいないはずです。なにしろ今季のベストが66.90なのですからね。最初から五輪有力候補でもなんでもないんです。
それなのに出演CMがバンバン流れ、メディア露出も激しいのですから、一般視聴者は彼女の演技に肩透かしを食らったのではないでしょうか。”虚構”や”にせもの”という感想をもったひともいるかもしれません。
いまの”本田真凛”はとてもよくないポジションにいると思います。
テレビを通しても会場での拍手が凄く小さいのがわかりましたし、今後が色んな意味で心配です。

こうして終わったSPの順位は1位坂本さん(73.59)、2位宮原さん(73.23)、3位本郷さん(70.48)。
実力やシーズンベストから考えると、優勝争いは坂本さんと宮原さんが頭ひとつ抜け出したといった状況です。
4位樋口さん(68.93)と7位三原さん(64.27)は自己ベストに近い演技をして相手の結果を待つしかありません。

そして気になる代表選考予想(全日本優勝者は有無をいわさず決定)ですけど、
・宮原さんは1位2位で当確、3位でも優勝が樋口さん以外で樋口さんが2位という形でなければおそらくが大丈夫でしょう(※選考項目を最も満たしているのは樋口さん)。
・坂本さんは宮原さんか樋口さんに勝った上での3位以内なら可能性があるでしょうし、2位ならば可能性はより大きくなるはず。”SP1位”も大きいと思います。
・樋口さんは2位以内なら確実、3位でも可能性はあるでしょうけど、宮原さん以外が優勝で宮原さんが2位の場合の3位だと難しいか。
・本郷さんと三原さんは優勝を争うような成績、つまり3位と明確な差をつけての2位以内に入り、会場の雰囲気が盛り上がれば、スケート連盟も無下にはできないはずです。

このように組み合わせも複雑ですし、予想は困難としかいいようがありません。
願うのは、いい演技をした選手が満場の拍手のなか五輪へと送り出されることです。
選手のみなさんが己に打ち勝ち、栄光を掴むことを祈っています!
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