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懐がほっこりとする大晦日

大晦日といえば、どのテレビ局も気合の入った特番を用意し、視聴する我々はどれを観ようか迷いに迷うわけですが、2017年のそれは私にとっては簡単でした。
TBS『KYOKUGEN』の浅田真央さんの演技は本当に美しかったですねえ。
母との絆を振り返ると同時に、姉の舞さんに対する感謝を込めたスペシャルプログラムとのことでしたけど、多くのひとが家族と過ごす大晦日だけに、ぴったりの企画だったと思います。
Kiroroが”生”で歌い演奏する『未来』もまたとても素晴らしく、紅白歌合戦も臍を噛んでいたのではないでしょうか。

その”生”といえば、今回は浅田さんが引退後に初めて”生放送”で滑ったというのも重要でした。
会場の横浜のリンクは観客がおらず、舞さんに捧げるプログラムでしたけど、生放送の緊張感が演技の質を高めていたと思います。
力強さと美しさを兼ね備えた浅田真央の世界は健在でした。
「花がある」の”花”は「思わず目が行く美しさ」という意味だそうですけど、浅田真央というのはまさに花そのものですね。
野の花のような可憐な美しさと、丹念に手を入れた庭花の絢爛さの両方を感じさせるのもまた稀有な存在ということができるでしょう。
”懐古”というにはまだ時間が経っていませんが、浅田さんの現役を同時代で追いかけられたことは本当に幸せでした。

そんな浅田さんの演技の後、私が楽しみにしていたのはAbemaTVの『朝青龍を押し出したら1000万円』です。
下さらない企画だと思って最初はまったく興味がなかったのですが、あの”大関・琴光喜”が参戦すると聞いて、考えが180度変わりました。
観たいとか観るべきではなく、観なくてはならない、と。

みなさんご存知のように琴光喜は2010年の野球賭博問題で解雇処分を受け、角界を追放されました。
もちろん野球賭博は違法ですから、なんらかの罰が必要なのはいうまでもありませんが、60余名の力士や親方、床山などがこれに関わっていることが明らかになったなかで、解雇されたのが琴光喜と大嶽親方の2人だけというのは、まさに”トカゲの尻尾きり”です。
しかも琴光喜は賭博開帳図利容疑で書類送検されるも、容疑不十分との理由で不起訴処分となっているんです。
これで解雇されるって、一般社会でもなかなかないんじゃないでしょうか。

その後、琴光喜側も解雇は不当と考え、解雇無効と地位保全を裁判所に訴えます。
元後援会会員たちで作る〈琴光喜関を救う会〉がこれを支援したのはもちろん、横綱・白鵬ら一部の力士たちも影ながら琴光喜を応援していたようです。
しかし、3年にも及ぶ戦いの末、2013年に東京高裁で「解雇は正当」との判断が下され、琴光喜は角界復帰を諦めます。
そして2015年、断髪式を行った琴光喜のもとには白鵬、日馬富士、鶴竜の3横綱や弟弟子の琴奨菊、それに350人もの知人や関係者が集まり、止め鋏は貴乃花親方が入れたとの報道がありました。
そこで琴光喜は「すっきりした」と語っていたようですが、力が衰える前の引退で未練がないはずはありません。

そして朝青龍もまた暴力事件という思いもかけない結末で、未練を残して引退(10年)に追い込まれた横綱です。
朝青龍は「まだ相撲の夢に見る」と語っていました。
その2人による引退相撲は、現役時代を思わせる熱のこもった取り組みでした。
同じ年(99年)に入門した同士、互いに手の内がわかるなかで、過去の数十番の取り組みを思い出していたかもしれません。
若い頃の相撲に賭けた情熱と、いまなお残る未練がない交ぜになって凝縮した相撲でした。

結果、朝青龍が琴光喜を寄り倒し、熱戦に終止符が打たれますが、琴奨菊を助け起こした朝青龍手はもちろん、敗れた側の琴奨菊も本当に清々しい表情をしていました。
2人の全身に光る玉のような汗といい、これぞ男同士の大相撲です。
2017年の本場所でこれ以上の熱戦があったでしょうか?
私も久しぶりに眼が熱くなりました。
2人ともこれで本当にすっきり引退ができるでしょう。
おつかれさまでした!数々の名取り組みをありがとう!

懐古というのは”古を懐にする”と書きますが、心がほっこりとする大晦日でした。
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