2018四大陸フィギュア女子シングル 天晴れ日本女子!
この2018四大陸フィギュア(台湾)は五輪を目前に控えていることもあって、その前哨戦になる…といいたいところですが、国内選手権が終わったばかりのアメリカとカナダは五輪代表選手を派遣していないので、なんとも寂しい大会です。
昨日(1月27日)FSが行われた女子シングルでも本来ならば日本女子たちもオズモンドやデールマンと競い合って、五輪に向けた立ち位置を知りたいところでしたが、それが出来なくて本当に残念。
しかし、北米勢がいないことで”四大陸女王”が取りやすくなったこともまた事実ですから、ここはきっちり箔をつけて五輪に臨もうではありませんか。
そんなわけで、”表層台独占”というノルマを課された撫子たちの奮闘を振り返ってみたいと思います。
全日本2位で五輪出場を勝ち取った”シンデレラガール”坂本花織さんには、一夜にして大きな注目と期待が集まりましたから、本人も環境の変化に戸惑ったと思うんです。
私などはそれが演技にどう影響するかちょっと心配していたんですけど、SPでは伸びやかな滑りと大胆なジャンプを見せつけてノーミスの71.34(39.72・31.62)はPB!
プログラムの完成度も上がっていましたし、この1ヶ月いい練習がつめていたようですね!
そしてSP2位からのFSでも”初の四大陸”という舞台に動じることなく次々と大きなジャンプを決め、繋ぎやスピン・ステップも丁寧にこなして、いい集中力を見せていました。
坂本さんは終盤までジャンプにパワーがあるので(2A+3T+2Tは圧巻)、演技の高潮したまま終わりますから印象もいいですね。この『アメリ』での課題であるパントマイムも少しずつよくなってきているように思います。
パーフェクトといいたくなるような会心の演技に、テレビを観ていた私もスタンディングオベーション、ブラヴォ!
FSは142.87(74.78・68.09)でPB、合計21421ももちろんPB!
これでGPSアメリカ大会→全日本→四大陸と連続でノーミスの演技。
これはもう”確固たる実力”といっていいでしょう。しかも五輪代表として注目が集まるなかで好演だけにメンタルの強さも際立っています。
SBもオズモンドやソツコワという銅メダル候補とほぼ同じくらいになりましたし、五輪が楽しみになってきましたね!
今季はSP『リベルタンゴ』が噛み合わず、五輪選考にも敗れてしまった三原麻依さんですが、この四大陸ではそのSPをノーミスでまとめて69.84(37.92・31.92)の3位。
メイクと髪型を変えて気分を一新させたのもよかったかもしれませんね。
”四大陸連覇”を賭けて挑んだFSでも技術は本当に安定していて、ジャンプも大きなミスなく跳び(後半の3LzだけUR)、品があって美しい『ガブリエルのオーボエ』でした。
FSは140.73(72.60・68.13)、合計210.57。
三原さんにとっての今季最後の大会を、内容のいい演技で締めくくり、SBが出せたのも来季へのいい弾みになるでしょうね。
今季は”新エース”という期待を背負うなかで、SPで演技の幅を広げようとするなどしてきたものの、
なかなか結果に繋がらず苦しいシーズンでしたけど、結果が重要な五輪シーズンにも関わらず、同時に自分自身の成長を目指していた志の高さは立派なものでした。
これまでやってこなかった『リベルタンゴ』のようなプログラムに挑戦したことも、”ファンに新しいものを提供する”という表現者としての意地と責任のようなものを感じました。
来季の課題としては、演技全体の力強さを増すことと、身のこなしとフットワークのキレでしょうね。
いまの女子フィギュアはフィジカルがより重視されてきているので、オフシーズンのトレーニングが大事になりそうです。
来季も大いに期待しています!
全日本女王としてこの四大陸も制覇して五輪に挑みたい宮原知子ですが、SPでは3Lzに回転不足(UR)が付いて、本人も悔し気な71.74(37.34・34.40)。
SPは1位ですが、五輪を想定すればここはノーミスで乗り切りたかったのでしょうね。
しかし、FSでも3Lzが不調で、前半の3Lz+3TはトウループにUR、後半の3連続は頭の3LzにUR。
そして3Sでバランスを崩して転倒するという珍しいミスもあって、FSは135.28(66.52・69.76)、合計207。02。
ステップやスピンは相変わらず精緻でしたし、振り付けの完成度も高く、スタミナも問題ありませんでしたけど、ジャンプの調子がいまひとつでしたね。
この結果、宮原さんは坂本さんと三原さんに逆転されての3位に終わり、試合後の共同会見では「台湾にきてから(調子が上がらず)自信が持てなかった」と記者たちの前で大粒の涙をこぼしていました。
濱田美栄コーチによると、昨季痛めた左股関節が炎症を起こしていたのに加え、左足の甲にも痛みがあったようです。
今季は怪我明けのシーズンですから四大陸は辞退するという選択肢もあったでしょうけど、おそらく試合勘の方を優先したのだと思います。
結果は悔しいものでしたけど、”状態が悪いなかでの演技”というシミュレーションが出来たと割り切るしかありません。
五輪までの2週間は休養と練習のバランスを取って、いいコンディションで臨んで欲しいですね。
こうして終わった女子シングルですが、優勝は坂本さん、おめでとう!
このシンデレラガールの勢いは止まりませんね。エネルギッシュな演技と明るいキスクラは観ているこっちも元気になります。
そして2位は三原さん、3位に宮原さんとなり、日本女子は表彰台を独占して見事にノルマ達成!
これで坂本さんは新・四大陸女王ですし、宮原さんも2年前の女王ですから、2月の五輪には日本から2人の女王を送り込めることになりました。
カナダとアメリカの五輪代表(女子シングル)は誰もこのタイトルを持っていませんから、大きな顔をしてやりましょう!
天晴れ、日本女子!

昨日(1月27日)FSが行われた女子シングルでも本来ならば日本女子たちもオズモンドやデールマンと競い合って、五輪に向けた立ち位置を知りたいところでしたが、それが出来なくて本当に残念。
しかし、北米勢がいないことで”四大陸女王”が取りやすくなったこともまた事実ですから、ここはきっちり箔をつけて五輪に臨もうではありませんか。
そんなわけで、”表層台独占”というノルマを課された撫子たちの奮闘を振り返ってみたいと思います。
全日本2位で五輪出場を勝ち取った”シンデレラガール”坂本花織さんには、一夜にして大きな注目と期待が集まりましたから、本人も環境の変化に戸惑ったと思うんです。
私などはそれが演技にどう影響するかちょっと心配していたんですけど、SPでは伸びやかな滑りと大胆なジャンプを見せつけてノーミスの71.34(39.72・31.62)はPB!
プログラムの完成度も上がっていましたし、この1ヶ月いい練習がつめていたようですね!
そしてSP2位からのFSでも”初の四大陸”という舞台に動じることなく次々と大きなジャンプを決め、繋ぎやスピン・ステップも丁寧にこなして、いい集中力を見せていました。
坂本さんは終盤までジャンプにパワーがあるので(2A+3T+2Tは圧巻)、演技の高潮したまま終わりますから印象もいいですね。この『アメリ』での課題であるパントマイムも少しずつよくなってきているように思います。
パーフェクトといいたくなるような会心の演技に、テレビを観ていた私もスタンディングオベーション、ブラヴォ!
FSは142.87(74.78・68.09)でPB、合計21421ももちろんPB!
これでGPSアメリカ大会→全日本→四大陸と連続でノーミスの演技。
これはもう”確固たる実力”といっていいでしょう。しかも五輪代表として注目が集まるなかで好演だけにメンタルの強さも際立っています。
SBもオズモンドやソツコワという銅メダル候補とほぼ同じくらいになりましたし、五輪が楽しみになってきましたね!
今季はSP『リベルタンゴ』が噛み合わず、五輪選考にも敗れてしまった三原麻依さんですが、この四大陸ではそのSPをノーミスでまとめて69.84(37.92・31.92)の3位。
メイクと髪型を変えて気分を一新させたのもよかったかもしれませんね。
”四大陸連覇”を賭けて挑んだFSでも技術は本当に安定していて、ジャンプも大きなミスなく跳び(後半の3LzだけUR)、品があって美しい『ガブリエルのオーボエ』でした。
FSは140.73(72.60・68.13)、合計210.57。
三原さんにとっての今季最後の大会を、内容のいい演技で締めくくり、SBが出せたのも来季へのいい弾みになるでしょうね。
今季は”新エース”という期待を背負うなかで、SPで演技の幅を広げようとするなどしてきたものの、
なかなか結果に繋がらず苦しいシーズンでしたけど、結果が重要な五輪シーズンにも関わらず、同時に自分自身の成長を目指していた志の高さは立派なものでした。
これまでやってこなかった『リベルタンゴ』のようなプログラムに挑戦したことも、”ファンに新しいものを提供する”という表現者としての意地と責任のようなものを感じました。
来季の課題としては、演技全体の力強さを増すことと、身のこなしとフットワークのキレでしょうね。
いまの女子フィギュアはフィジカルがより重視されてきているので、オフシーズンのトレーニングが大事になりそうです。
来季も大いに期待しています!
全日本女王としてこの四大陸も制覇して五輪に挑みたい宮原知子ですが、SPでは3Lzに回転不足(UR)が付いて、本人も悔し気な71.74(37.34・34.40)。
SPは1位ですが、五輪を想定すればここはノーミスで乗り切りたかったのでしょうね。
しかし、FSでも3Lzが不調で、前半の3Lz+3TはトウループにUR、後半の3連続は頭の3LzにUR。
そして3Sでバランスを崩して転倒するという珍しいミスもあって、FSは135.28(66.52・69.76)、合計207。02。
ステップやスピンは相変わらず精緻でしたし、振り付けの完成度も高く、スタミナも問題ありませんでしたけど、ジャンプの調子がいまひとつでしたね。
この結果、宮原さんは坂本さんと三原さんに逆転されての3位に終わり、試合後の共同会見では「台湾にきてから(調子が上がらず)自信が持てなかった」と記者たちの前で大粒の涙をこぼしていました。
濱田美栄コーチによると、昨季痛めた左股関節が炎症を起こしていたのに加え、左足の甲にも痛みがあったようです。
今季は怪我明けのシーズンですから四大陸は辞退するという選択肢もあったでしょうけど、おそらく試合勘の方を優先したのだと思います。
結果は悔しいものでしたけど、”状態が悪いなかでの演技”というシミュレーションが出来たと割り切るしかありません。
五輪までの2週間は休養と練習のバランスを取って、いいコンディションで臨んで欲しいですね。
こうして終わった女子シングルですが、優勝は坂本さん、おめでとう!
このシンデレラガールの勢いは止まりませんね。エネルギッシュな演技と明るいキスクラは観ているこっちも元気になります。
そして2位は三原さん、3位に宮原さんとなり、日本女子は表彰台を独占して見事にノルマ達成!
これで坂本さんは新・四大陸女王ですし、宮原さんも2年前の女王ですから、2月の五輪には日本から2人の女王を送り込めることになりました。
カナダとアメリカの五輪代表(女子シングル)は誰もこのタイトルを持っていませんから、大きな顔をしてやりましょう!
天晴れ、日本女子!


スポンサーサイト