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おこわはこわい

私の母親というひとは、若い頃は仕事に没頭していてあまり家事に時間をかけず、料理も手の込んだものを作ることがなく、レパートリーも少なかったのですが、歳を重ねてからはその少ないレパートリーを作り込むようになり、それがなかなか美味しいので、私の相方などは「お義母さん料理上手」っていって褒めるのですから、子供の頃の記憶がある私はなんともいえない気持ちになります。

そんな母の得意料理が”おこわ”でして、これは家族のみならず親戚にも好評ですし、相方などはこれが大好物で、私の実家でこれを食べるときは相好を崩しながらバクバク食べるので、母も決まって拵えてくれるというわけです。

そして今日、久しぶりに会った父が、お土産にといって、「母さんのおこわ」をくれたんです。
私がそれを家に持ち帰ると、相方は「やったー!」といって喜んで、夕飯にそれを開けたんですけど、そこに入っていたのが”赤飯”だったことに、相方は激怒。
「これ、おこわじゃないじゃん!」といって私を責めるんです。

これには私も面食らってしまいました。
”おこわ”だけに、おお、こわ…。
そこで私は説明したんです。
”おこわ”というのは”もち米を蒸した料理”だから、赤飯もその一種だと。
しかし、相方は納得しません。
母は”山菜おこわ”を作ることが多いので(季節的にも)、相方はそれを期待していたんですね。
赤飯のときもあったはずなんだけど…。

ちなみに〈おこわ〉は〈強飯こわめし〉が転じたもので、硬いご飯という意味です。
ただ、現代の我々は”おこわ”をさして硬いとは思いませんよね。
普通に炊いたご飯よりもモチモチしているというくらいの印象なのではないでしょうか。

これは実は比較対象が違うんです。
強飯の逆は〈姫飯ひめいい〉といって、炊いたご飯ではなく”煮たご飯”で、柔らかかったんです。
現代のようにご飯を炊くようになったのは鎌倉時代からと考えられていて(諸説ありますが本格的な羽釜になるのは江戸時代)、それまでは土鍋で煮ていたわけです。
水の少ないお粥といっていいでしょう。
これに対して、炊くというのは”煮ると蒸すの融合”ですから、いわゆる”立ったご飯”という、一粒一粒に存在感がありながらももっちり柔らかいご飯というものが完成したわけです。
日本人のご飯に対するこだわりって凄いですよね。

…と、私がそんな話をしているうちに、相方は赤飯をバクバクと平らげているのですから、結局どっちでもいいのかい!
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