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ベルギー戦から1日経って

7月2日のベルギー戦(ロシアW杯)が終わって、私も周囲のひとと話をしていて「よくやった」という声を聞き、「そうだよなあ、よくやったよなあ」と思いつつも、やっぱり悔しさが晴れるわけでもありません。
彼我の実力差を考えれば、決勝トーナメント1回戦という大舞台で、アディショナルタイムまで2-2で試合を運び、終了間際に3点目を食らうという負け方は、”善戦”と呼ぶに相応しいものです。FIFAランク3位と61位の戦いなのですからね。
それでも2点をリードする時間帯があり、最後にはFKやCKのチャンスもあり”ベスト8”を現実のものとして感じていただけに、やはり”勝利”という結果が欲しかったのもまた事実です。

確かに優勝候補のベルギーは確かに強かった。
でも、日本だってベスト8に残ったっておかしくないくらい強かった。
強豪相手にチーム一丸となったハードワーク、臆することなくラインを上げ、常に攻撃的姿勢を崩さなかったのも勇気がありました。
そして課題の決定力も、少ないチャンスを大いに生かし、柴崎のスルーパスからの原口のゴール、乾のミドルは凄かった。

敗因として最後の本田圭佑のCKが相手GKにキャッチされてしまったことを挙げているひとがいますけど、あそこは吉田麻也と昌司源の両CBも上がっていて、日本はチームとして点を獲りに行ったんです。
ショートコーナーを使うなど時間を消費して延長戦に入るという選択肢を取らなかったのは、延長に入っても日本のチャンスは少なく、かえってベルギーのチャンスが増えるという予測があったからでしょう。
思い切って勝負のCKを蹴るのは悪いことではありません。
日本のミスはあそこで簡単に相手GKにキャッチされてしまったこと、そして相手GKがカウンターのスローイングをするのを誰も邪魔しなかったこと、カウンターの出発点となったデ・ブライネがまったくのフリーだったことです。
要するにチームとしてカウンターに無警戒だったことですね。
(山口蛍も棒立ち批判されていますけど、ベルギーがあの形になってしまえばどうしようもありません。)

試合全体を通しての敗因を上げるならば、GKを含めた最終ラインの脆さでしょうね。
決勝Tに進出した国を見渡しても、日本ほど守備の強度がない国はないと思います。
ただ、これは長期的な人材育成の問題であり、いまいる選手の責任ではありません。
日本人選手は中盤や攻撃的なポジションでは欧州で一定の評価を得、複数の選手がプレイしていますけど、CBは吉田麻也(プレミア)と鈴木大輔(スペイン2部)の2人だけ、GKは川島永嗣(フランス1部)のみなのですから、まずはそこの人数を増やしてゆく必要があります。
世界中の優秀な選手が集まる欧州で鎬を削らねば、世界レベルの守備力に到達するはずもないのです。

(川島永嗣などはテストマッチも含め、やや不安定なところがあって、日本でも批判の的になってしまっていましたけど、彼が長らく代表の最後の砦として活躍してくれたこと、欧州でも数年に渡って契約を勝ち取り、日本人GKのレベルと地位を押し上げたくれたことを忘れてはなりません。)

ただ、GKやCBの欧州移籍というのは簡単なことではありません。
まずはJリーグや日本代表として結果を出し、そこで評価を得る必要があります。
そのことで気になるのは、Jリーグに”外国人GK”が多すぎる現状です。
J1では半分くらいが外国人GKですし、控えにもいますし、J2でも珍しくありませんし、J3でも見かけることがあるんです。
「GKは経験が大切」といわるポジションですから、外国人GKが多すぎれば日本人GKは成長の機会を奪われてしまいます。
ちなみに、この”外国人GK問題”は海外でも同じようなことがあって、外国人GKを締めだしているリーグもあります。

ただ、私は全部締め出せばいいとも思いません。
キャリアを積んだGKは、クラブやJリーグに好影響を及ぼしてくれるものです。
問題はさほどキャリアのないGKがやってきて、Jリーグが”外国人GKの育成の場”になってしまっていることです。
ですから、代表キャップ数や、一定のリーグでの出場数などの既定を設け、それをクリアした外国人GKのみがJリーグに登録できるようにしたらいいと思うんです。
Jリーグは本気でこれを検討して欲しいものです。

ここで話を守備陣の強度に戻させていただきますが、それが足りないのならば人数を増やすという手もあります。
日本2点リードでベルギーが高さのあるフェライニとシャドリを投入してきたとき、西野朗監督は前線(香川真司)を削って槙野智章か植田直道を入れた5バックにするという手もあったはずです。
チームのバランスを考えたのかもしれませんが、守備時には完全なるミスマッチを起こしていたので、やられるべくしてやられたとしかいいようがありません。
また、西野監督は柴崎岳を山口蛍に代えたのも説明をすべきです。
あそこは疲労やカードがあっても柴崎を引っ張るか、代えるとしても大島僚太が適切でした。
終盤の日本は攻めの姿勢だったはずなのに、”守備”の山口を入れるのは矛盾があります。
大島がテストマッチの怪我で使えなかったとしたら、本大会前に井手口陽介を強引にでも召集すべきでした。
”アクションサッカーによる本気のベスト8”という夢を見せてくれた西野監督は日本サッカー界の英雄ですし、私も心からの敬意を抱いていますけど、監督としての説明責任はまた別の話です。

今日の記事はなんだかとりとめのないものになっちゃっていますけど、私は今回の代表に大きな誇りを感じています。
日本代表は4年前のブラジルW杯で「ベスト8」または「優勝」というでっかい目標を掲げながらGLで勝ち点1しか上げられない惨敗という結果に終わり、ザックジャパンはそれまで積み上げてきた4年間を全否定されました。
あの頃の日本代表は具体的な目標がなんにしろ、”世界の強豪になりたい”という意欲は、選手もサッカー協会も共通のものだったはずですが、それさえも否定されたわけです。
そして日本代表はリアクションサッカーに舵を切ったものの、それは弱者の視点からのリアクションでした。
強者のリアクションではなく、己の良さも相手の良さも消す弱者のリアクションです。
私はそこに選手のもどかしさがあり、ハリル解任に繋がったのだと想像しています。

対して、西野ジャパンのアクションサッカーは”強者を目指す弱者”のサッカーでした。
世界での日本サッカーの地位を上げるためのサッカーといってもいいでしょう。
それは選手たちの気持ちを汲んだものだとも思います。
そしてそれがチームの一体感を産んだのは疑いがありません。
ベルギー戦後の選手たちの激しい悔しさや一定の達成感というのは、本当の意味でのチャレンジをしていたからです。
弱者が上を目指すとき、周りはみな「それは無理だ」と諭し、嘲笑するひともいるでしょう。負けたら「それみたことか」となるわけです。
そういうなかでチャレンジした今回の西野ジャパンは本当に立派だったと思います。
私も大きな拍手を送りたい。
彼らは本当の勇者でした。
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