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”体罰”のままではなくならない

この7月14日~16日(2018年)の3連休は、ダブル高気圧とやらいうものに覆われるとかで、日本列島は記録的猛暑が予想されていたわけですが、昨日14日は私の住む長野県でも35度以上の気温を観測する地域があるなど、ぐったりするほど暑い一日でした。
そんななか、出先でテレビを観ると、高校野球の県大会をやっているんです。
外にいるだけで堪らないのに、球児たちはそこで体を動かしているのですから(特に投手)、ちょっと心配になります。
”暑さに負けない体づくり”(筋量増、カリウム摂取など)というのがありますから一般の我々よりも耐性はあるのでしょうけど、それにしても真昼間に試合をしなくてもいいような気がしてなりません。早朝とか、ナイターとかじゃダメなんでしょうか?
日本の有識者や外国のスポーツ関係者のなかには、猛暑のなかでの高校野球を「児童虐待」だと批判するひとがいますけど、私もそれに同意します。

その児童虐待でいえば、昨日、大津市立中学のソフトテニス部の男子部員が、顧問の教諭から「校舎の周りを80周走ってこい」というとんでもない命令を受けた末に熱中症で倒れて病院に緊急搬送されたというニュースがありました。
これは12日午後の事件とのことで、その日の大津市の気温は30.1度だったそうですから、なかなかの暑さです。
男子部員はその日の夜には回復したとのことで大事にならずによかったわけですが、倒れていた彼を発見したのはたまたま学校に出入りしていた工事作業員だったそうですから、それが遅れていたり、誰も気づかなかったことを想像すると、かなり恐ろしい状況です。

報道されている事実関係を見る限り、これは正常な部活動の指導とはいえず、明らかにパワーハラスメントであり、児童虐待です。
日本が法治国家であるならば、警察は顧問の教諭を逮捕し、事件として取り扱うべきです。
…しかし、実際には警察はまったく動いておらず、大津市教育委員会が「体罰だ」と認めた上で学校が生徒と保護者に謝罪し、教諭は学校から自宅謹慎を命じられただけなんです。

この手の”虐待事件”は日本の部活動の現場ではそう珍しいものではありませんし、度々ニュースにもなっていますけど、事件になることはまずありません。
顧問教諭が部員の肉体と精神を痛めるつけるだけの指導をしても、部員に罵詈雑言を浴びせたり、暴力を振るったりしても、「体罰」や「しごき」の一言で片づけられてしまうからです。
「教育には一定の体罰やしごきが必要だ」という意見もありますし、私も一定の賛同はしますけど、”さじ加減”が出来ない人間はその指導方法を取ってはなりません。
たとえば、今回のソフトテニス部員のケースでは「練習中のミスが目立った」ことを理由に顧問が80周を命じたとのことですが、これは明らかにやりすぎです。
ミスを繰り返さないための指導ならば、まずは技術を教えるべきですし、罰を与えることでメンタル的にミスを減らそうというのならば、ミスの度に腕立て伏せ10回などでよかったはずです。
それを80周にするというのは、”生徒を痛めつける意図”があったと思われて当然です。

部活動での虐待や暴力というのは世界的にはそう多くはなく、日本独特のものともいわれています。
これは日本の部活動が独特の形態を取っているからです。
たとえば欧州のいくつかの国にはそもそも部活動そのものが存在せず、スポーツをする子供たちは地域のクラブが面倒を見ていますし、学校と地域クラブの両方で見るという国もあります。北米も両方ですね。
そうして学校という閉ざされた現場ではなく、”地域の目”が介入することで、虐待や暴力が起こりにくくなるというわけです。
ちなみに、学校中心なのは日本を含めた東アジアに多いのですが、中国や韓国の部活動は一握りのエリートを育成する場になっているため、指導もより専門的となり、虐待や暴力も少ないようですし(エリートが無理矢理我慢しているのかも)、そもそも部活動をやっている児童・生徒の絶対数が少ないので事件の数も減るのでしょう。

このように、虐待や暴力を減らすという意味では諸外国のような形態が正しいのかもしれません。
しかし、全国津々浦々の学生が色んなスポーツに親しむことが出来るという意味では日本の部活動はどこよりも優れていますし、世界的な評価も高いんです。それも忘れてはなりません。
問題は部活動が閉ざされすぎているということです。
やはり”第三者の目”が必要なんです。

昨今はそういう考えも広まり、地域クラブからの外部コーチを導入する学校も増えているようですが、それは都市部など限られた地域になりがちです。コストもかかりますしね。
そこで機能すべきは”見えない第三者の目”です。
すなわち公権力の監視です。
”なにかあればいつでも警察が介入する”となれば顧問もめったなことはできません。
日本人は部活動が好きなひとが多いですけど、それを守りたいのであれば、問題を矮小化したり隠蔽したりするのではなく、ひとつひとつの虐待や暴力の事案はしっかりと法的に裁くべきです。
そのためにもまずは一罰百戒です。
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