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森保新監督就任、速いことは正解じゃない

私いつも思うんですけど、サッカー日本代表の新監督選びって世界一の速さですよね。
日本代表の場合、W杯が終わるごとにひとりの監督が退き、新たな監督が登場するわけですけど、その時期はいつも”7月か8月”なのですから、不在期間というのはほとんどありません(オシムとアギーレが7月、ザックが8月)。
そしてこの2018年も昨日7月26日に森保一新監督の就任記者会見が開かれました。
私が知る限り今回もまた世界最速です。
世界を見渡すともう少し落ち着いて監督人事に取り掛かるものですが、日本も場合はなんでこんなに慌ただしいのでしょう?

考えられるのは”興業面”ですね。
わかりやすいことに、サッカー協会は新監督が決まる2週間前の今月12日、チリ代表との親善試合を9月に行うことを発表しています。
このときにメディアからお約束の「~ジャパン」を連呼してもらうためには新監督は欠かせません。
その後の代表カレンダーの”顔”としても新監督がいなければ恰好がつかないというものです。

そのような事情から新監督が駆け足で決まり、サッカー界全体はもちろん、ファン・サポーターも”次の4年”に目がいってしまうので、ロシアW杯の総括がおざなりになるのもまたいつものことです。
普通ならば、この4年を振り返り、なにが良かったのか、なにが悪かったのかを検証した上で次の4年に向けた方向性を決定し、そこに合致した新監督を選ぶわけですが、日本サッカー協会がそういう段取りを踏んだことがあったでしょうか?
代表チームのスタイルが確立しないのもそこに原因があるような気がしてなりません。

そんななか、昨日の記者会見で田嶋幸三会長は”ジャパンズ・ウェイ”という言葉を使い、「Jリーグができて25年、そして代表は6大会連続でW杯に出場、そういう多くものを積み重ねてきた日本の経験や知識をピッチの中に生かすことができるのは森保監督が一番だ」と語っていました。
どうやら田嶋会長の評価では、日本代表はこの四半世紀の間、一貫した哲学を持ってサッカーをやってきたみたいですけど、私にはよくわかりませんから、ぜひ具体的にご教示願いたいものです。
そしてそこで森保一監督を選ぶということは、もはや外国人監督のチカラは必要ないということなのでしょうか?

私は日本人監督に反対しているわけでは決してありません。
しかし、”W杯に出場し、ベスト8を狙う”となった際に、その可能性を国民に感じさせられる監督がいまの日本にいるのでしょうか?
ここ数大会のW杯を見ても、ベスト16以上の国の監督というのは、欧州主要リーグで結果を残していたり、小国の代表監督としてチームを躍進させたり、母国リーグの監督を経てから母国のアンダーカテゴリーの監督で評価されてそのままA代表に持ち上がるというケースがほとんどです。
残念ながら森保監督はそのどのケースにも当てはまりません。

しかも森保監督は現役時代にW杯に出場したこともなければ、海外のクラブでプレイしたこともなく、監督になってからもサンフレッチェ広島でしか仕事をしたことがありませんでした。
昨年10月に五輪代表の監督に就任し、これから国際舞台を踏むひとなんです。
どう考えたっていまは経験が不足しています。

日本代表の長年の懸案といえば、CFとCBとGKの人材不足ですけれども、実はそれよりも不足しているのが”監督”です。
上に書いた”ベスト16以上の国の監督”になるためのコースである欧州クラブの監督も、海外の代表監督も、日本人は皆無といっていいんです。
残されたコースである”アンダーカテゴリーの監督”も、U20は2017年大会に久々に出場できたもののそれまでの4大会はアジアを勝ち抜けませんでしたし、五輪は96年から連続で出ているものの決勝トーナメントに進出したのは2度だけ。
12年ロンドン大会では関塚隆監督でベスト4に輝き、関塚監督は”コースに乗った”かと思われたのも束の間、その後ジュビロ磐田をJ2に降格させ、ジェフ千葉でもJ2でもがき苦しみ、”関塚ジャパン”を望む声はどこからも聞こえませんでした。

ジャパンズ・ウェイも大事かもしれませんけど、世界と伍してゆくのならば、A代表の監督は世界標準で決めるべきです。
森保監督だって五輪で結果を出すのを待つべきだったと思います。
もし森保監督が五輪で下手なサッカーをすれば、A代表監督解任にも繋がりかねません。
そしたら日本サッカー界は混乱に陥りますし、なによりも”森保一”という将来有望なカード、青田買いの果てに失うことになるのは大きな損失です。
我々の手駒は悲しいほどに少ないんです。

一昔前に比べて、海外クラブで活躍する日本人選手は本当に多くなりましたけど、コーチ業でもそういう野心と向上心を持った人間がどんどん出てこなくては、日本サッカーの発展と進歩はありません。
日本サッカー協会はそういう面でのサポートを強化すべきです。
海外クラブや外国のフル代表で日本人監督が珍しいものではなくなったとき、そこに本物のジャパン・ウェイが見えてくるはずです。
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