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こんどはボクシングからメディアの玩具が出現

事実は小説よりも奇なり」と申しますが、今年上半期(2018年)の話題をさらった〈日大悪質タックル事件〉は少年漫画の悪役が起こしそうな事件でしたし、内田正人監督や田中英寿理事長の見た目と言動などもあまりにもハマり過ぎていて、誰かがキャスティングしたかのようでした。

そしてまた出てきましたね、創作物から抜け出してきたような人物が。
ボクシング連盟を私物化するというアマチュアボクシング界のドン・山根明会長。
その”悪行”が、このところ連日のようにメディアを賑わしていますけど、使われている映像や画像がまるっきりヤクザの組長のようで、不謹慎ながら笑ってしまいました。
このひとがどれだけ悪いひとなのかはよくわかりませんが、映像と画像だけを見た一般人はあまりいい印象を持たないはずです。”犯罪者”だと決めつけているひともいるかもしれません。
では、どれくらい悪いひとなのでしょうか?

ことの発端は7月27日に”アマチュアボクシング界有志333人”から日本オリンピック委員会(JOC)と日本スポーツ振興センター(JSC)に送られた告発状でした。
そこには日本ボクシング連盟の12の罪状が挙げ連ねられていて、そのほぼすべてが山根会長に関わる事案です。
その中身は助成金の流用やピンハネや不正な財務運営、全国大会での審判への不当な圧力、用具の独占販売、暴行疑惑…。
まるで満漢全席のようです。

なかでも具体的なのは、リオ五輪代表の成松大介選手に対してJSCが交付した240万円の助成金を連盟の方で勝手に3分割して他の2選手に80万円を配ったという不正流用疑惑です。指示を出したのは山根会長だそうです。
これが事実なら13年の全日本柔道連盟の事件と同じことになりますから、ボクシング連盟にはJSCからなんらかの処分が下されることになるでしょうし、検察も詐欺容疑で動くことになるはずです(全柔連のときは不起訴処分)。
他にも助成金のピンハネ疑惑(横領)、不正な財務運営(背任)や用具を独占的に高額で販売していた疑惑(利益誘導)があって、ここも刑事事件として捜査される可能性があります。06年のスケート連盟の事件に似ていますね。

この告発状を受けて、ボクシング連盟も8月1日に公式HPで見解を掲載していますが、成松選手の件に関しては「事実」だと認め、山根会長が主導したこともはっきりと書いています。
不正流用は確定したといっていいでしょう。
成松選手へは後にボクシング連盟から160万円を渡しているようですし、この件に関しては山根会長側は反省の態度を示し、刑事事件にならないようにするという戦略なのだと思います。メディアに”証拠音声”が流出しているので観念したのでしょう。
ただ、他の横領・背任疑惑については真向から反論していました。
ここが明らかになるとお縄になりかねませんから、必死ですよね。

このボクシング連盟の疑惑について、鈴木大地スポーツ庁長官は「事実関係等を確認しながら精査している」とのことですが、”犯罪部分”については捜査機関に任せるべきです。
スポーツ庁がやるべきは、八百長疑惑だったり、過剰接待(待遇が気に食わないと暴行するという疑惑)だったり、特定の個人に権力が集中しやすいボクシング連盟のガバナンスの問題です。
刑事事件とそうじゃない部分をごちゃまぜにすると、悪の根幹(山根会長)を取り除けばすべてが解決するように錯覚し、決してボクシング連盟自体はよくなりません。
ごちゃまぜにしてバッシングするのはテレビや週刊誌の仕事(遊び)です。

それにしてもアマチュア組織の助成金不正問題ってなくなりませんよねえ。
柔道やテコンドーは有名ですし、カヌーやフェンシングでもありました。
スポーツをやっているはずなのに、そこで一番大事な”ルールを守る”という感覚が欠如しているのですから、本当に呆れます。
組織のトップのひとたちが蔑ろにしているのが”選手ファースト”という考え方です。大事なのが組織になっちゃっています。
忘れてはなりませんが、不正が露見し、助成金がストップしたら、困るのは現場の選手やコーチ(スタッフ)なんです。
また、おかしなことに、選手やコーチはピンハネされた被害者であるにも関わらず、それを告発すると、連帯責任で助成金がゼロになってしまうんです。これじゃあ告発しにくいってものです。

スポーツ庁やJSCは、組織への罰と個人への罰をごちゃまぜにしないようにして欲しいものです。
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