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夏の甲子園、無理を通した1世紀

今年2018年の夏の甲子園大会は100周年記念ということもあって、今日8月5日の開会式でも、臨席された皇太子殿下からお言葉があったり、開幕試合の始球式を”5打席連続敬遠”の松井秀喜さんが務めるなど、とても華やかな雰囲気だったようです。
殿下が「1世紀に渡り、青少年の夢を育み、国民の大きな関心を集めてきた高校野球が果たしてきた役割には大きなものがあります」とおっしゃられていたように、甲子園大会は日本の夏の風物詩として定着し、長らく日本人を楽しませてきただけに、一定の年代以上の方にはある種の感慨があるのではないでしょうか。

…ただ、その甲子園大会といっても、高校の部活の1大会に過ぎないということを忘れてはなりません。
特に中継を担っているNHKはそれを肝に命じて欲しいものです。
地方大会でどこの高校が代表に決まったというのを”全国ニュース”で伝えるのもやり過ぎですし、開会式前日に「そのリハーサルが行われました」と報じるなどは異常としかいいようがありません。
また、毎年大会前に宣伝として行っている”甲子園特番”も、今年は3日・4日と連夜で放送していましたけど、公共放送が自分が中継する番組の宣伝をこんなに力を入れて行うというのは、その立場を逸脱しているといっていいでしょう。
公共放送ならばもっと他に伝えるべきことがあるはずです。今年は異常気象なのですから、やるのなら”熱中症特番”が適切です。

その熱中症でいえば、昨日のリハーサルではプラカードを持つ女子高生6名が熱中症で救護室に運ばれたそうですし、今日の開会式でも応援の生徒や観客合わせて17人が救護室に送られたそうです。
高校野球連盟は(高野連)では アルプススタンドにミストを噴出する散水機を3台ずつ用意し、球場内外にも大型扇風機やミスト扇風機を多数設置するという対策を行うとのことですけど、猛暑日が続くという予報のなか、それがどれだけ高校生や観客を守ってくれるのかは未知数といっていいでしょう。
青山学院陸上部の原晋監督が「開催時期をお盆後に繰り下げ、試合も朝と夜にすべき」という提言をしていましたけど、私もそれに賛成です。

そもそもなぜ一番暑い時期の、一番暑い時間帯に、屋外で約2時間という長いゲームをやらねばならないのでしょうか(試合展開によっては4時間を超えることも)。
同じ時期に開催され、同じように暑さ対策が問題になるサッカーのインターハイでは、今年は試合時間を40分→35分ハーフに短縮するといった工夫をしているのに、高校野球では試合形式はまったくいじりませんしね。
長い試合時間が悪影響を及ぼすのは、選手に対してよりも応援の生徒や学校関係者の方です。夏の甲子園のスタンドの暑さというのは言語に絶するものがあります。一度体験すれば「二度とゴメン」という感想しか持たないはずです。
暑さ対策も、選手たちは鍛えているので耐えられるかもしれませんが、応援の生徒や学校関係者はたまったものじゃありません。
しかも甲子園の応援って半ば”強制”ですからね。
(※東スポのアンケートでは抽選会に来た代表校キャプテン50人のうち47人が「ドームではなく甲子園でやるべき」と答えたそうです。)
いまだに日本の高校は、”甲子園がなによりも優先される”という価値観に毒されているところが多いのか、吹奏楽部が自分たちの大会をキャンセルして甲子園に馳せ参じたり、教職員が”自腹”での引率を強要されるブラック労働が平然と存在しているのです。

いうまでもなく、そういう問題を伝えるのがメディアの責任です。
賑やかしが報道の中心になっているNHKはどうかしていると思いますし、西東京大会決勝で先発した投手が試合後に熱中症で倒れて救急車で搬送されるというショッキングなニュースを報じなかった『朝日新聞』(夏の甲子園大会主催)などは報道機関として失格の烙印が押されて当然です。

繰り返しますが、夏の甲子園は特別なものではありません。高校の部活のひとつの大会にすぎないのです。
国民の関心度の指標であるテレビ視聴率でも、NHKや民放や新聞各紙がスクラムを組んで囃したてているにも関わらず、ここ数年の平均は8%前後ですし、決勝も10~15%くらいです。
日本テレビだけが応援する冬の高校サッカー選手権はこの半分くらいですけど、似たような条件ならばもっと率を稼ぐんじゃないでしょうか。

”なにか尊きものの”ように感じられる夏の甲子園の地位や価値というのは、高野連・NHK・朝日新聞という”問題隠しの三悪人”が作った虚構そのものなのです。
誰もその犠牲になる必要はありません。
野球を好きな生徒がプレイし、野球を好きなひとが応援する、そういう自然な形を取り戻しましょう。
サッカーやバスケやバレーはそうやっているじゃないですか。
”なにか尊きもの”という錯覚が消えれば、そこに無理はなくなります。
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