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怒りと皮肉

8月というのは日本人にとって特別な月にあたり、色んな感情が渦巻くわけですけど、8月6日に私の多くの部分を支配するのは”怒り”です。
アメリカは原子爆弾などという非人道的な兵器をよりにもよって30万以上のひとが住む市街地によくも落としてくれたものだ、戦争をしているとはいえ絶対に許されることではない、まさに人類に対する犯罪だ、未来永劫消えはしない、慰霊碑の「過ちは繰返しませぬから」は英語で刻むべきだ。
私は価値観も趣向もアメリカ寄りですから、普段は間違いなく親米ですけど、8月だけはどうにもなりません。
そしてもうひとつの怒り矛先は太平洋戦争当時の日本政府と日本軍です。
”敵に本土を自由に空襲される”などというのは、もう負けが確定しているといっていい状況です。近くに同盟国もないんですから逆転のしようがありません。
戦争というのはやむを得ず始まってしまうこともありますから、私は日本がアメリカとの戦争を選択したことを頭ごなしに否定はしませんが、戦争の進め方・戦争の終わらせ方に関しては全否定します。”引き分けに持ち込む”とか、”傷の浅い負け方をする”とかいう賢い戦略を取るべきでした。
それが出来なかった日本政府と軍、そして官僚組織に心底絶望しています。”過ちを繰り返さない”よう我々は常に過去を検証するべきです。

ちょっと文章が乱暴になっているような気がしますが、8月はお盆を過ぎるくらいまでは自分でもなんだか気が立って仕方ありません。怒りを皮肉に変えて文章を書くことも困難です。
今日6日もニュースを見ていてイライラしたのは、〈核兵器禁止条約〉に関する報道です。
日本のマスコミのみなさんは「日本政府もこの条約を批准すべき」というニュアンスで伝えていますけど、私にはこの条約の価値がまったくわかりません。
この条約が掲げる「核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲、使用及び威嚇としての使用の禁止ならびにその廃絶」という理想はもちろん素晴らしいものがあります。世界中の国がこれを批准したら核兵器はこの地球上からなくなるに違いありません。
…しかし、仮に1ヶ国でも批准しなかったらどうなるでしょう?
その国が世界でひとりだけ核兵器を持つ、というのは世界のパワーバランスを完全に崩壊させます。
それがもたらす不安や混乱の大きさは計り知れないといっていいでしょう。
わかりやすい例としては、北朝鮮は16年に行われた核兵器禁止条約制定決議では賛成票を投じましたけど、その後自分たちの核開発が進むと条約から背を向けたんです。
核保有国やその核の傘にいる国にとって、この条約は無価値で無意味だということです。

現在、この条約を批准しているのはすべて”核を持たない、核に守られていない国々”です。
つまり、核兵器禁止条約というのは、持たざる国から持つ国への「捨てろ捨てろ」のシュプレヒコールにすぎないのです。
そして残念ながら、どのような問題においても、持っている側が持たない側の言葉によって、持っているものを廃棄することはありません。
現実的に行われるのは、持っているグループのなかで、持っている量を減らしてゆこう、いずれはなくそう、という話し合いがなされることだけです。

核兵器禁止条約は、その採択を主導した〈ICAN〉(核兵器廃絶国際キャンペーン)という団体が17年のノーベル平和賞をもらったことで正義のイメージが強まり、マスコミはそれを振りかざし続けていますけど、”核兵器とノーベル賞”といえば、「核なき世界を目指す」というスピーチしただけで平和賞をもらい、実際はなにもしなかったオバマ元大統領(核弾頭廃棄数歴代最低)というひとがいるくらい意味がありません。
ちなみに、平和賞を選考する〈ノルウェー・ノーベル委員会〉の選考委員はノルウェー国会が指名することになっていますけど、そのノルウェー自体(NATO加盟)が核禁止条約を批准していないんですぜ。
そのノルウェーでICANのひとたちを囲む華やかな授賞式と晩餐会が催されるというのは皮肉たっぷりの喜劇のようです。
馬鹿馬鹿しく笑えませんけどね。
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