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アマチュアスポーツ問題、今度は女子体操か

アジア競技大会といえば4年に一度(五輪と2年差)行われるアジア最大のスポーツの祭典であり、地域の競技レベルを上げ、交流を深める大会として定着した感はありますが、なんといってもその位置づけは”次の五輪を占う大会”というものだと思います。
今年2018年のジャカルタ大会は2年後に東京五輪が控えていることもあって、日本での注目度はいつも以上といっていいでしょう。
8月16日~9月2日のジャカルタは東京五輪で予想されるのと同じくらいの高温多湿みたいなので、暑さへのシミュレーションとしても打ってつけです。

ただ、このアジア大会は、アジア全体という規模になったのが70年代ということもあって、まださほど権威があるとはいえず、日程面でも他の国際大会や競技ごとの世界大会の合間を縫うように行われますから、今回もバドミントンや水泳やソフトボールは他の大会との連戦になってしまっているのはちょっと残念ですよね。
8月12日にパンパシ水泳2018を終えた萩野公介はアジア大会に向けて「気を抜かないようにしたい」と語っていましたけど、選手のなかには気持ちもコンディションもちょっと緩んでいるケースもあるかもしれませんが、そこは大目に見てあげたいものです。
(パンパシで活躍した池江璃花子さんはアジア大会でも「MVP(全競技のなかから選出)を獲りたい」と意気込んでいましたから、大いに期待しましょう。)

そんななか、大目に見てはならない問題が女子体操で発覚してしまいました。
リオ五輪にも出場した宮川紗江選手(18歳)を指導する速見佑斗コーチが、同選手に暴力行為を行うなどしたとして、日本体操協会は8月15日付で同コーチを無期限の登録抹消とし、ナショナルトレーニングセンターでの活動も禁止したというのです。
各種報道によると、速見コーチは宮川選手の顔や頭を叩いたり、髪を引っ張ったりというだけではなく、馬乗りになって威圧したりもしていたというのですから、指導の範囲を超えているといっていいでしょう。
宮川選手は141cmと小柄なだけに、かなりショッキングな現場が想像できます。

体操協会は”いつから”その暴力が行われていたかについては明らかにしていませんが、多くの目撃情報をもとに調査や聞き取りなどをして、今回の処分に至ったそうですから、最近のことではないというのだけは確かです。
目撃情報が寄せられているにも関わらず、長期間放置していたのだとしたら、体操協会にも大きな責任がありますから、”いつから”という部分はとても重要といっていいでしょう。
ちなみに、速見コーチは宮川選手とセットで〈株式会社レインボー〉からスポンサードを受けていたものの、速見コーチは7月10日付けでそれを打ち切られているんです。
これは体操協会より1ヶ月以上も前のことですから、このタイムラグについても体操協会の説明が欲しいものです。
また、株式会社レインボーによると「暴力ではなく、他の問題があった」とのことなので、この問題はさらに先があるのかもしれません。

”女子体操とハラスメント”でいえば、16年8月から表に出てきたアメリカ女子体操のセクシャルハラスメント事件が世界的なニュースにもなりました。
元女子選手150人以上が、アメリカ体操協会に30年以上所属していたラリー・ナサーというスポーツドクターをセクシャルハラスメントで告発した17年1月の裁判では、150人以上が証言台に立ち、長年に渡る身の毛もよだつような犯行が次々と明らかにされ、その結果、ナサー医師には禁錮40~175年という重い罰が課せられました。

また、その裁判のなかで問題視されたのは、ナサー医師の異常な犯罪だけではなく、それを見て見ぬふりをし、選手からの訴えがあっても握りつぶしてきたアメリカ体操協会の姿勢でした。
裁判の後には、現役選手や引退してわずかの元選手らの勇気ある告発も相次ぎ、アメリカ体操界ではまだこの問題は終わっていないといっていいでしょう。
アリー・レイズマン(ロンドン・リオ五輪金メダル)なども「体操界を変える」ためにサバイバーとして積極的な活動を続け、それが認められる形で、昨年7月にはESPY賞(ESPN主催の権威あるスポーツ賞)を受賞しています。

今回、日本で発覚した事件は”体操界の動きの鈍さ”という点では、アメリカのケースとよく似ています。
あとは勇気ある告発者が出てくるかどうか、そしてそれを日本社会が守れるかどうかですね。
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