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日出ずる国のなおみ

今年2018年のUSオープンテニスは、錦織圭と大坂なおみが揃って準決勝に進み、ひょっとしたらアベック優勝があるかも…と日本の我々が捕らぬ狸の皮算用するなか、錦織はあっさりとジョコビッチに敗れたものの、大坂はM・キーズに完勝して決勝戦へと進出。
そこで対戦するのはテニスを始めたきっかけであり、「憧れ」と公言するセリーナ・ウィリアムズ。
いわずと知れた女子テニスの歴史的女王です。

36歳のセリーナは出産から復帰した今季の初めはなかなか自分のテニスを取り戻せなかったものの(大坂も3月に初勝利を挙げました)、徐々にツアーに慣れてくるとウィンブルドンでは準優勝し、この地元のUSオープンでは堂々たる優勝候補として乗り込んできました。
今大会は1セットも落とすことなく圧倒的な勝ち上がり方でしたたから、決勝も下馬評では”セリーナ有利”だったはずです。

しかし決勝の第1セットが始まると大坂のテニスはセリーナと同等、いやそれ以上のチカラを見せ、6-2で先取。
大坂の強さにニューヨークの観客たちも泡を食ったことでしょう。
なんといってもセリーナはアメリカで最も人気のある女性アスリートであり、絶対的な最強女王ですから、その彼女が後手に回る姿は想像だにしなかったに違いありません。

また、観客たちと同じようにセリーナも大坂の実力が想定外だったのか、第2セットはイラだった様子で第2ゲームの途中には「スタンドのコーチから指示を受けた」として審判から警告されると、吠えるような猛抗議。
これでずるずると崩れるかと思われましたが、そうはならないのはさすが女王セリーナ。
ギアを上げて第4ゲームをブレイクし、1-3と大坂を追い詰めます。
こうなると会場も大盛り上がりで、セリーナの7度目の優勝を後押し。
超ド級のホーム感です。

普通の選手ならばこのままやられてしまったことでしょう。
しかしなおみちゃんは違った!
第5ゲームで見事ブレイクバック!
今季格段に進化したメンタルの強さを見せた!

逆に大きく動揺したのがいい流れを断ち切られたセリーナで、怒りのままにラケットを破壊。
これには当然審判から2度目の注意が飛んできて1ポイント減点。
ブチ切れたセリーナは審判に吠え抱えるように抗議しますが、もちろん裁定は覆りません。

そこからセリーナのイライラはMAX状態をキープ。
それに呼応するようにスタンドのアメリカ人観客も不平のブーイングをかまし、会場は異様な雰囲気に包まれますが、大坂はただひとり平静を保ち、第6ゲームをラブゲームキープ。
そして第7ゲームも華麗にブレイク!
どちらが女王がわからない態度です。

気持ちの折れたセリーナは第8ゲームにも審判に「この嘘つき!フェアじゃない!」と食って掛かり、あまりの暴言に今度は1ゲームを没収。
こういう姿は見たくなかった。カッコいい女王であって欲しい。私は軽く失望しました。
しかしセリーナを応援する会場の忠誠心は少しも失われず、審判と大坂へブーイングの雨あられ。
ウィリアムズ姉妹はいい意味でも悪い意味でも「テニスを変えた」といわれますが、こういう会場の雰囲気は後者でしょうね。

そして第9ゲーム、いい意味でのウィリアムズ姉妹の申し子である大坂はブーイングをものともしない鋼のテニスを展開し、最後は強い気持ちでエースを撃ち抜き、見事初の全米制覇!
よっしゃああ!
日本のテニスプレイヤー(シングル)として初の四大大会制覇ですから、日本スポーツ史に残る偉業ですし、”世界のメジャースポーツでのタイトル”という意味でも本当に凄い。
ジュニアの頃から大器として期待されていた大坂なおみがついに大輪の花を咲かせてくれたのです。
私も久々に鳥肌が立ちました。

今季の彼女はシーズン序盤に初めてWTAツアーを初めて制し(これも日本人初)、四大大会での躍進が予想されたものの(最初の全豪は4回戦)、全仏と全英は3回戦止まりで、楽しみは来年かなあ、と思ったファンの方も多かったかもしれません。私もそのひとりです。
今季はサーシャ・バジンという有能なコーチを招聘し、身体と心が引き締まり、”新しいなおみ”を我々に強く印象付けたことは事実でしたから、たとえ全米で成績が振るわなかったとしても”来年への糧”として受け入れたと思います。
しかし、そういう考えは大坂なおみに失礼でしたね。
私は猛省して、これからは思う存分期待をかけてゆきますぜ。

アメリカ観客のブーイングはむかつきましたけど、王朝が変わる際には騒乱はつきものです。
彼らは自分たちの女王の黄昏を見たのです。
そして彼らには新たな太陽の輝きが眩しすぎた。
我々にはなんとも心地のいい朝日ですけどね。

なおみ時代の到来じゃ!
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