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2018スケートアメリカ・女子FS 期待膨らむ日本女子

SPが終わり、1位宮原さん(73.86)、2位坂本さん(71.29)、3位サモドゥロワ(64.41)、4位本田さん(62.74)、5位テネル(61.72)という並びになって、日本勢表彰台独占の可能性も見えてきた2018スケートアメリカ・女子FS。
女子フィギュア人気回復の足がかりにするためにも、GPS初戦から結果が欲しいところです。

地元アメリカのブレイディ・テネルはSPで出遅れたとはいえ実力的には最も怖い存在。
今季のプログラムは振り付けもジャンプの難度も高く、”いま自分が出来るちょっと上”に挑んでいる形ですが、このFSでは回転不足(UR)気味ながらも3Lz+3Loと3Lz+3T+2Tを着氷させ、大きなミスなくまとめたのは立派。
終盤はかなり疲労していましたけど、志の高さを感じさせる演技でした。
FSは131.17(TES65.86・PCS65.31)、合計192.89。

本田真凜さんが表彰台に立つにはテネルを超えねばならぬわけですが、過去の本人のスコアからするとほぼノーミスが求められます。
まずは序盤をしっかり揃えたいところでしたけど、3Lz+3TがURかDGの転倒、続く3FもURでのステップアウトで早くも白旗。
その後のジャンプも抜けたりURだったりの全滅状態。
冒頭の転倒で足を痛めたのか、精神的に参ってしまったのかわかりませんが、演技全体にも精彩を欠き、悲嘆に暮れる『LOVERS』になってしまいました。
FSは95.30(37.66・58.64・減点1)、合計158.04。
スケートの上手さや、身ごなしやスピンのポジションなどには見惚れるような美しさのある本田さんですが、いかんせんジャンプが決まらなければ競技会で結果を出すことはできません。
ジャンプは昨季からの課題で、それを克服するためにアメリカに拠点を移し、ジャンプ指導に定評のあるラファエル・アルトゥニアンに師事を仰いだはずなのに、ネーベルホルン杯といい今大会といいジャンプに進歩が見られないのは本当に残念です。

本田さんが冷やしてしまった空気のなか、お馴染みのパントマイムでスタートした坂本花織さんは迫力のある助走から度肝を抜くような3F+3T!男子並み!これで一気に会場が温まった!
繋ぎのように2Aを跳び、苦手の3Lzも集中して乗り越えた後は前衛的な振り付けのステップで『ピアノ・レッスン』の世界を広げる坂本さん(振付師は昨季の『アメリ』と同じブノワ・リショー)。集中したいい滑り。
そこから大きな3Sを降り、後半の見せ場にもびっくりするような2A+3T+2T!男子以上!
続く3F+2Tもしっかり決め、スピンからコレオも息切れすることなく加速し、その流れからの3Loもお見事!
最後はどっしりとしたコンビネーションスピンで演技を締めくくり、ノーミスの演技に坂本さんらしい逞しいガッツポーズ!
滑りの重厚感とジャンプの大きさという誰にも負けない個性を存分に発揮する素晴らしい内容でした。
パントマイムや身のこなしも昨季からさらに上達していますし、坂本さんの成長曲線はまだまだ右肩上がりです。
FSは142.61(75.41・67.20)、合計213.90。
ロンバルディア杯やジャパンOPではミスが多かっただけに心配でしたけど、大事なGPSで実力を出すのはさすがです。
ジュニア時代からそうですけど、坂本さんは大きな舞台になればなるほど結果を出す”本番型”ですよね。
こういう選手はチーム日本としても本当に頼りになります。
また、今回の”75”を超える技術点というのは、世界の表彰台を争うひとつのラインですから、そこに達したというのも自信に繋がるはずです。
表現面での伸びしろはまだまだたくさんありますし、今季も大注目ですね。

坂本さんの好演とハイスコアを目の前で見たエース宮原知子の心中はいかに。
フギュアスケートではひとつの負けが序列の変更を産みかねないだけに、エースへのプレッシャーは計り知れないものがあります。
しかしエース宮原は泰然自若とした風情で演技をスタートすると、3S、3Lz+3Tを的確に決めて坂本さんが起こした熱気を消し去り、会場を『冬』の世界に包みます。ジャンプ改造は本当に上手くいっていますね。
そこから鋼がたわむような力強い振り付け、得意の両回転スピン、びしっと決めた3Lo、的確なキャメル、左右の動きに卓越したバランスを感じさせるステップは新鮮。
課題の”演技の大きさ”も、上半身の動きがより大胆になり、リンクもより広く使えるようになったことで、もうそんなことは忘れそうなほど。
後半の勝負を分ける3Lzもしっかり決め、得意の2A+3T、曲調の変わったコレオでもさらに『冬』の支配を加速させ、その勢いのまま3F+2T+2Lo!
2Aも気を抜かずびしっと決め、完璧なレイバックスピン、会場をねめまわすように滑ってからフィニッシュ!
貫録十分の堂々たる演技でした。GPS開幕戦とは思えぬ完成度も素晴らしかったですね。
FSは145.85(75.00・70.85)、合計219.71!まだまだ若手にエースは譲りません!
それにしても今季の宮原さんからは凄まじいモチベーションを感じます。普通は五輪後のシーズンでちょっと気が緩みそうなものですけど、ジャンプと演技の大きさという課題に真向から挑み、早くもそれを克服しつつあるのですから、心から敬服します。
おそらく、五輪4位と世界選手権3位(ベストが出ていれば金もあり得た)の悔しさがバネになっているのでしょう。
完成度が売りの機工の女王がさらにそこを追及し、この4年間でどこまで進化するのか、図形を意味するフィギュアにおいて、宮原さんの挑戦はまさにその本質を探る行為かもしれません。
我々はそれを存分に堪能しようじゃありませんか!

最終滑走のソフィア・サモドゥロワは5種のトリプルジャンプを含むプログラムをノーミスで滑り切っての134.29(72.07・62.22)、合計198.70。
天才少女ばかりのロシア勢のなかでスペシャルな才能を持つ選手ではありませんが、シニアデビューでSP・FSともにノーミスだったのは本当に素晴らしかったです。顔つきもきりっとしていてメンタルの強そうな選手ですね。
ジャンプにちょっと癖があるのと(上に上がり過ぎ)、表現面がまだまだ雑なところが課題でしょうけど、スタミナとパワーがありそうなので、今後の成長にも期待したいですね。
美人ですし日本でも人気が出そう。

この結果、優勝は宮原さん!格の違いを見せつけた文句なしの勝利でした。
2位の坂本さんも他の大会なら優勝に値するような内容だったと思いますし、伸びしろも十分です。
3位のサモドゥロワは強豪ひしめくロシア女子にあってこの結果は嬉しいでしょうね。
3選手とも満足そうで清々しい表彰式でした。
みなさん、おめでとう!

いまの日本女子は宮原さんが横綱として君臨し、そこに樋口さんと坂本さんと三原さんという大関が挑み、さらには紀平さんという新星もシニアに上がってきて、ロシア女子と争ってゆくための戦力が整ってきました。
今回のルール改定では、後半ジャンプボーナスの制限と完成度の評価という部分では日本女子に有利ですし、覇権を取り戻すときがきているかもしれません。

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