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安田純平氏、謎の多い解放劇

元信濃毎日新聞の記者という経歴もあって私の住む長野県でもある程度の関心が寄せられていたフリージャーナリストの安田純平氏ですが、シリアで武装組織に拘束されてから3年、ついに解放が許され、昨日10月25日(2018年)には日本に戻ることができました。
菅義偉官房長官の説明によると、今回の解放劇は武装勢力とのパイプがあるカタールとトルコの尽力の賜物であり、日本政府はその両国と連携を取りながら犯人側との交渉を続けてきたとのことです。
ちなみに「日本政府は身代金を支払っていない」らしいので、従来の方針に変更はないようです。
ただ、海外の報道では、国際社会での信用を高めたいカタール政府が身代金”300万ドル”を支払ったそうですから、日本政府は今後カタールになんらかの”お礼”をしなくてはいけなくなるでしょうね。

そんなわけで無事保護された安田氏ですが、3年もの間拘束されていたのですから、さぞかし衰弱しているかと思ったら、映像ではそんなに痩せているわけでも顔色が悪いわけでもなく、しっかりした口調で話をしていましたし、飛行機から降りた後の足取りも確かなものでした。
そのまま入院というわけでもなかったようですし、解放の喜びが肉体を活性化させたのか、人間というのは不思議なものです。
安田氏は過去にもイラクで武装勢力に拘束された経験があるので慣れもあるのでしょう。もうその道のスペシャリストですね。

機内で記者に応じた発言内容も元気そのもので、解放されたときに一番最初に感じた思いは「(武装勢力に)すべての資産であるカメラや取材道具をすべて奪われたことがとにかく頭にきている」というのですから、ジャーナリストとして復帰する気迫に満ち溢れています。
普通なら尽力してくれた関係各所への感謝や心配をかけた日本のみなさんへの申し訳なさなんかが最初に来るかと思うんですけど、”渡航禁止地域”で活躍するジャーナリストさんというのは感覚が違うものです。
しかも、「日本政府がなにか動いて解放されたように思われるのは避けたかった」といって、反権力の姿勢を崩さないのですから、業界の仲間内では高く評価されるのでしょうね。
もちろん一般的に理解されるかどうかは別にして。
日本人の多くが安田氏の態度の発言を見て”頭にくる”可能性を考えるべきでした。

ただ、ひょっとすると安田氏は日本人の目などはあまり気にならないのかもしれません。
7月に武装勢力が公開した映像での安田氏は、「私の名前はウマルです。韓国人です」と名乗っていました。
武装勢力と交渉していたのは日本政府ですし、安田氏が帰ってきたのも日本ですから、事実としては日本人なんでしょうけど、意識としては違うのかもしれませんね。
この韓国人発言の理由について解放後の安田氏は、「監禁場所には複数の囚人がいて、誰かが先に解放されたとき、そこにどのような人間がいたかがばれてしまうので実名や国籍をいうのが禁止されていた」と説明していました。
もっともそうな言い訳ですが、安田氏に関していうと、16年3月には顔出しで「Hello, I am Junpei Yasuda」と語る映像が、5月には「助けてください これが最後のチャンスです 安田純平」と書かれた紙を持った映像が公開されているのですから、もう完全にばれちゃっていますよね?世界中に知られちゃっていますよね?

今回の拘束事件にはこの”韓国人発言”以外にも謎が多く、どのような経緯で拘束されたのか、どんな武装勢力だったのか、拘束されていた場所・地域はどんなところだったのか、どのような待遇だったのか、まったくわかっていません。
再発防止のためにも安田氏には知っていることをすべて話して欲しいものですし、日本政府も徹底的に調査して欲しいものです。
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