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2018GPF・女子SP、どんどん膨らむ紀平梨花への期待

グランプリファイナルの女子シングルといえば、かつては浅田真央が最多優勝タイ記録を作るなど、日本女子が大活躍していましたが、ここ最近はロシア女子が暴れまくり、日本女子は片隅で小さくなっている印象でした。
ロシア女子の技術の高さと華やかな演技に圧倒されてきたといっていいでしょう。
今季のGPFもロシア女子は五輪女王のザギトワを筆頭に、元世界女王トゥクタミシェワと新鋭サモドゥロワを擁する強烈な布陣。
昨季までなら名前を見ただけで我々日本の戦意は削がれたことでしょう。
しかしこの2018年は違う。
我々には紀平梨花がいる!
3Aを武器にGPS2連勝、しかもGPSでの今季最高点を叩きだしている紀平梨花ならばロシア女子の時代を終わらせることができる!

この期待は我々のものというだけではなく、世界のフィギュアシーンが持つ共通の認識であり、大会前から”ザギトワVS紀平”に注目が集まっていたのはいうまでもありません。
それが選手たちの心理に影響を与えたのか、SPの6分間練習もいつもよりピリピリしていたようにも見えました。
そんななか一番滑走となったソフィア・サモドゥロワですが、初のGPFとは思えぬ落ち着きぶりで、片手タノ3F+3T、3Lo、2Aをしっかり揃えるノーミスの内容。
『M:I-2』の悪女っぽい踊りも堂に入っていて大したものでした。
しかしスコアは68.24(TES37.12・PCS31.12)とあまり伸びず。”序列”6位ということでPCSが低い。
技術的にはスピンがやや不得手そうなのと、スケーティングの強化が必要でしょうね。

復活した3Aで今季台風の目となっているエリザベータトゥクタミシェワは、冒頭の3Aが慎重になって着氷が乱れ(回転不足UR)、3T+3Tもやや軸が狂って危なかったものの上手く着氷。
それでも2つのあっさりしたスピンで落ち着きを取り戻すと、後半は余裕綽々の3Lz!エクセレント!
ステップでは独特の手の動きと大見得を切った動きで『Assassin's Tango』を盛り上げ、ベテランらしく演技をまとめました。
久々のGPFで緊張していたんでしょうけど、ミスを最小限に抑えたのは成長の証ですね。
SPは70.65(38.25・32.40)。

そしていよいよ紀平梨花の登場。
まずは最大の関門であり最大の見せ場である3A。
この大会の趨勢を決めるといっていいジャンプに、観客とテレビ視聴者が固唾をのんで見守るなか、やや硬さはあったもののしっかり決めた!よっしゃああ!
続いては高品質の3F+3T、シットスピンを挟んでの後半、冒頭のタノ3Lzも軸が細くて切れ味が鋭い!
運動神経の良さとフィジカルの強さをまざまざと見せつけます。
コンビネーションスピンも的確に仕上げ、ステップでは長い腕を巧みに操って『月の光』の美しさを膨らませ、結びのビールマンもピンとした素晴らしいポジションを守り、純然たる世界を完成させました。
このノーミスの演技に紀平さんはかわいらしいガッツポーズ、笑顔もこぼれました。
紀平さんのプログラムはジャンプに目が行きがちですが、振り付けも本当に高難度で、それを演じ切っている彼女の才能と努力も忘れてはなりません。
彼女は正真正銘の”女王の器”です。
そうして今季初のSPノーミスで期待された得点は82.51(47.36・35.15)!
”ジャッジからの期待値込み”という感じもしますけど、我々もすぐに80点超えがしっくりくるようになると思います。
紀平梨花は進化を続ける選手です。

同門の後輩である紀平さんの好演を受けてリンクインした宮原知子。
いい流れに乗りたいところでしたけど、冒頭3Lzがつんのめって(UR)コンボにならないという思いがけないミス。
動揺したのかいつもよりキャメルが緩く、振り付けもやや不安定。
しかし2Aをさくっと決め、後半の3Loにも落ち着いて+2Tを付け、ステップでは正確な動きとエッジワークを取り戻し、最後も完成度の高いビールマンで〆たのはさすが。
ただ、冒頭のミスやそのリカバリーに気を取られたのか、全体的に集中力が欠けた演技になってしまったかもしれません。持ち味である演技の明確さがやや陰ってしまいました。
SPは67.52(32.58・34.94)。
紀平さんのハイスコアが影響したという見方も出来るかもしれませんが、宮原さんの背中の筋肉を見たら、そんなことで揺らぐはずがないと思います。

強烈な面々のなか存在感を発揮したい坂本花織は、どっしり伸びるスケートから3F+3丁寧に決め、2Aもよし。
深いエッジのステップでは『From my first moment』の叙情性をどこまでも広げて行きます。
後半もスパイラルで加速し、ターンを挟んでの3Loはお見事!
結びのスピンもよく集中していて美しいポジションでしたし、フィニッシュまで清らかないい滑りでした。
SPは70.23(37.23・33.00) 
スコアはもう少し出るかと思いましたけど、スピン・ステップのレベルの取りこぼしでしょうか。
FSに向けて確認したいですね。
内容はとても良かったので、自信を持って!

ノーミスでも紀平さんに届くのは難しいアリーナ・ザギトワですが、得意のFSに繋げるためにも取りこぼしのない演技をしたいところ。
ターンの連続でドラマティックに幕を開けた『オペラ座の怪人』、まずは女王の威厳の象徴であり、他者との差を見せつける3Lz+3Lo!セカンドを付けるのが上手い!
長い脚を巧みに折りたたむキャメル、窓を叩き割るマイムからのステップではフットワークの力強さをベースにした芸術的な演技。身長が伸びたことでより華やかになった印象です(屈みこむ癖も減りました)。
中盤の2Aがちょっとつんのめるも上手く凌ぎ、やや窮屈そうなビールマン、音楽の盛り上がりに合わせて加速してからのタノ3Fは鮮やかそのもの。
イナバウアーで繋いでからのコンビネーションスピンも足上げが滑らかで、最後は気持ちを天に捧げるようにして濃縮間のある物語のフィニッシュ。
演技全体の難度といい質といい、”さすが”という内容でした。
スコアは80点前後になるかと思われましたけど、77.93(42.10・35.83)と控え目。
大会の開催地が反ロシアのカナダ・バンクーバーということもあってか、PCSが辛かったですね。
まあロシア開催のときはその逆になるのですから仕方ないか。
それにしてもプレゼントのぬいぐるみデカすぎ。

こうして終わった女子SP、首位は堂々の紀平梨花。
2位のザギトワとは”4.58”という差がついたのも大きなアドバンテージです。
FSでは久しぶりに一番高いところの日の丸が見られるかも。
ドキドキワクワクしながら待つこととしましょう!

それにしても、SP後に記者から紀平のことばかりを聞かれるという精神攻撃を受けていたザギトワがちょっとかわいそう。
女王の宿命、追われるものの宿命とはいえ、まだシニア2年目の16歳なのに…。
五輪女王が翌シーズンも競技会に出てくれていることに、まずは感謝をしたいですよね。
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