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2018GPF男子シングル、宇野昌磨のじれったさ

宇野昌磨といえば、かつては”天才少年”をして名を馳せ、シニアデビュー以降もその才能を伸ばし続け、いまでは世界トップレベルで活躍するスケーターですが、意外なことに国際タイトルにはとんと縁がありません。
羽生結弦という絶対王者が同時代に存在するとはいえ、その羽生結弦が怪我や体調不良で欠場した大会でも、金博洋やネイサン・チェンという実力では引けを取らない選手たちにことごとく負けてしまうのですから、宇野くん本人にも忸怩たる思いがあるはずです。
そんな状況のなか迎えた2018グランプリファイナル。
羽生結弦が怪我で不在ということもあって、宇野くんの敵はネイサン・チェンのみ。
実力伯仲(ジャンプの基礎点もだいたい同じ)の2人ですから、ミスが勝敗を分ける戦いになるのはいうまでもなく、勝利への執念が上回った方が表彰台の頂点に立つことでしょう。
クールでシャイな宇野くんが我武者羅に勝ちに行く姿が見たい!

…という優勝争いの前に、まずはそれと同じくらい予想がつきにくかった3位争いの結果から。
この大会は羽生結弦が欠場しただけではなく、金博洋やコリヤダといった実力者が不調からファイナル進出を逃したため、ボロノフ、ブレジナ、メッシング、チャという実力が拮抗した4人による大混戦。
SPでは誰もノーミスがおらず、ブレジナ89.21、チャ89.07、ボロノフ82.96、メッシング79.56という並びになって、本当に予想がつきにくい。
ひとつのミスが順位を分けかねないFSでは、まず一番滑走のボロノフが珍しく不安定な内容で合計226.44で早くも脱落。
チャは冒頭の4Tで転倒するも、その後は初出場とは思えぬ落ち着きでまとめて合計263.49というなかなかのスコア。
開催地バンクーバー市民の声援を受けて逆転表彰台を狙いたかったメッシングは、冒頭4Lzをこらえねがらも初成功させたものの、ジャンプのミスが相次いで合計236.05。敢闘精神だけは光りました。
チャを上回るためにはベストスコアの大幅更新が求められるブレジナでしたが、最大のポイントである冒頭の4Sで転倒してしまって夢は儚く散ってしまいます。しかし28歳のベテランは、それにめげずにその後の要素をしっかり揃え、ロックンロールのプログラムで大いに会場を沸かしたのですから、スケーターとしての意地は見せたといっていいでしょう。合計は255.26。
この結果、チャ・ジュンファンが見事に3位表彰台。おめでとう!
チャGPS2戦ともにミスが少ない演技で3位でしたし素晴らしい安定感。今季からの新ルールに適応していますね。

そしていよいよ両雄の激突。
宇野くんもネイサンもミスが多い選手ですから、この2人の戦いはいつも”ミスが少ない方”が勝ってきました。
SPでの出遅れなどは言語道断といっていいでしょう。
それは痛いほどわかっていたであろうネイサンですが、4Tで転倒してコンボにならないというクリティカルダメージ。
今季のSPは4Fが鬼門でしたけど、そこを乗り越えたと思ったら4Tに足元をすくわれました。
SPは92.99(TES48.78・PCS44.21・減点1)。
ミス以外の部分は良かったので本当にもったいない。

あとから滑る宇野昌磨にとって、このネイサンの結果はSPで点差を広げる絶好のチャンス。
ところが、4Fが回転不足気味(UR)のステップアウトという不穏なスタートをすると、4Tも制御しきれずに+2Tに。
ミスのお付き合いをしちゃいましたね…。
3Aはしっかり決め、ステップでも鋼がたわむような力強い動きを見せるもSPは91.67(46.88・44.79)。
本人は「体調不良」と語っていましたけど、気合が空回りしたような印象です。

しかし点差はほとんどなく、すべてはFSの出来次第。
順番はまたしてのネイサンが先で宇野くんがあと。
曲がなかなか鳴らない運営のミスに苦笑いでスタートしたネイサンでしたが、冒頭に鮮やかすぎる4F!
これで一気に流れに乗るかと思いましたが、不安そうな助走からの4Lzは回転不足気味の転倒、4Tでもステップアウト。
これは崩れるパターンか。
しかし昨季の五輪で悲劇のSPから歓喜のFSを演じた経験がネイサンを強くさせたのか、苦手の3Aを丁寧に降りると、ステップでは下半身の柔らかさをベースに音楽を上半身で上手く捉え、自分の流れを作り出します。
そして後半ボーナスパートでは4T+3T、3Lz+3T、3F+1Eu+3Sをきっちり揃える怪物ぶり。度肝を抜かれました。
終盤のコレオはあっさりしていたものの、自由と希望を目指す『Land of All』を強い気持ちで滑り切りましたね。
FSは189.45(101.79・88.64・減点1)、合計282.42。
今季のネイサンは課題のジャンプの質も向上し、表現面にもより磨きがかかってきて、プログラムにも見応えがあります。
日本勢にとっては怖い存在ですが、こういうライバルがいるから大会が面白い!

ネイサンのスコアはかなりのものですが、宇野昌磨ならばそれを超えるのはそう難しくはありません。
単純にいえば、2ミスのネイサンに対し、1ミスに抑えればいいだけです。
シルバーコレクターを返上してブレイクスルーだ!
ところがまたしても冒頭からトラブル。
4Sがダウングレード気味の着氷になるという目を疑うようなミス。
これで早くもミスが許されない状況のなか4Fを慎重に降りるも(回転ぎりぎりか)、4Tはややヒヤッとするも無事着氷。
それでもスピンは相変わらずの安定感、コレオではどっしりとした滑りで『月光』の荘厳さを醸し出し、中盤の鬼門4T+2Tも乗り越え、初優勝への道が見えてきた!
…そう思ったのも束の間、3Aはややバランスを崩しながらしっかり決めるも、3A+1Eu+3Fでお手つき、3S+3Tも着氷が乱れて嫌な感じ。
終盤のステップやスピンはこの悔しさをぶつけるようにパワフルで、演技全体も大胆でセクシーでしたが、クリーンなジャンプが少なかっただけに、出来栄え重視の新ルールでは厳しいか…。
予想通りFSは183.43(93.29・90.14)、合計275.10でネイサンに及ばず2位。
残念ながらまたしても銀メダルをコレクションに加えることになってしました。

それにしても本当にじれったい。
宇野くんには複数の負けパターンがあって、自分がダメで相手が良い、自分が良くても相手がそれ以上に良いというのならまだ納得できますけど、相手がミスってくれているのにそれにお付き合いする負けというのはじれったい。
私ももはや言葉がありせんけど、厄落としのために髪型でも変えたらどうでしょう?
思い切って短くしたら視界も開けるんじゃないでしょうか!
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