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2019四大陸フィギュア・女子シングル(後)、大逆転女王!

(続きです。)
最終グループ1番手に登場したのは、優勝候補に押されながらもSPで出遅れた紀平梨花。
指の怪我の影響も心配です。
ただ、今季の彼女はSPをミスってからのFSがめっぽう強い。NHK杯では今回と同じSP5位からの逆転優勝を飾っています。追い込まれた方が力の出るタイプですね。
しかも本人もそれをジンクスにしているような感じもします。
その自己暗示が利いたのか、冒頭の3Aは鮮やかな飛翔!アナハイムの空気を一気に変えた!
続いては流れのある2A+3T。
3Aを回避しただけに”決めなければいけないジャンプ”でしたけど、これをきっちり決めたのはさすが。
3Loはややバランスを崩したものの上々の序盤戦。
スピンとステップは教本を暗唱するかのような安定感。
『A Beautiful Storm』は紀平さんの生真面目さと身体能力をいかんなく発揮できるプログラムとしかいいようがない。
中盤のコンビネーションは3Aを1本にしたことで3Lz+3T(いつもは+2T)にアップグレードして難度が増したものの、これもビシッと決めた!よし!
一山越えて気持ちも余裕が出たのか、3Fは軽々、姿勢のいいレイバックを挟んでの3Lz+2T+2Loも一切の乱れなし。
こうなると完全に演技ものってきて、スピンからコレオも素晴らしい流れで嵐が一層勢いを増してゆき、最終盤の3Sも天に舞い上がるように跳び、まさに圧巻の演技でした。
巻き収めのフィニッシュポーズがちょっとぐらついたのはご愛嬌といったところ。
FSは153.14(TES82.74・PCS70.40)、合計221.99!優勝が見えた!
紀平さんは3Aが代名詞ですけど、彼女の強さの本質は、すべての要素の質が高いことと、振り付けを正確にこなせる身体能力の高さと生真面目さだと思います。
それによってスコアが着実に積み重なり、有無をいわさぬ順位へと繋がるわけです。
本当に強い選手です。あきれるほどに!

紀平さんのスコアはもちろん、トゥルシンバエワ(207.46)や三原さん(207.12)が高スコアを出したことで、苦しくなったのは地元アメリカの2人。
SP3位のマライア・ベルはパーソナルベストが200点に届かないので、そもそもかなり難しかったんですけど、演技の方も1転倒・1抜けで123.92(61.15・63.77・減点1)、合計193.94。

SP1位でアナハイムの観客から期待を一身に集めていたブレイディ・テネルも、2つ目のジャンプが3Lz+1Loになると、次も詰まった3Fに(回転不足)。
後半ジャンプパートも果敢に3Lz+3Tに挑むもUR気味、3連続ジャンプもギクシャクしていて追い上げムードにはなりませんでした。気合が入っていただけに残念。
FSは128.16(61.43・66.73)、合計202.07。
これでアメリカ勢の表彰台落ちが確定。
SPの順位が良かっただけに、地元観客も大いに落胆したのか、テレビからも会場の空気が重くなっているのが伝わってきました…。

そんななか、最終滑走でリンクインしたのはSP2位からの逆転優勝を狙う坂本花織。
優勝すれば連覇ということになり、これは四大陸初の快挙。
冒頭の3F+3Tはファーストジャンプがやや後傾するも上手く制御しての+3T、片足ステップからの大きな2A、丁寧な3Lzというまずまずの立ち上がり。
ただ、なんというか滑りが硬い。ステップシークエンスでもいつもの伸びがありません。
会場の重たい空気と、優勝への重圧からでしょうか、ちょっと不安。
それでもステップの流れからの3Sは素晴らしい出来、リンクに大輪の花が咲いたようなジャンプ!
これで勢いを増したいところでしたけど、次の2A+3T+2T予定が1Aにパンクするまさかのミス。
GPファイナルで転倒したことを思い出したのでしょうか、得意のジャンプだけに信じられません。
ただ、次の3F+2Tをきっちり決めたのは立派。こういうところは一流選手の証。
そうして坂本さんは、コンビネーションスピンも的確に回り、コレオでもパワーが落ちず、3Loにきっちり+2T(リカバリー)をつけたのも冷静、最後のスピンまで集中力を持続させました。
全日本女王の意地は見せてくれたと思います。
しかし、キスクラでは悔し涙が浮かびます。自分でも信じられないミスだったのでしょう。
坂本さんにはいつも笑っていて欲しかった…。
FSは133.43(6624・67.19)、合計206.79でまさかの表彰台落ち。
全日本女王として”結果を出したい”という気持ちが空回りしてしまったのかもしれません。変な緊張感のなか、序盤からリズムが作れませんでした。
ですが、これをいい経験にして、世界選手権では思い切りのいい演技をして欲しいものです。
技術面も表現面も確実に進歩しているのですからね!

この結果、優勝は大逆転の紀平梨花!
終わってみればこの大会は紀平劇場でした。
我らが女王は強い!

2位は4S挑戦が演技に気合を入れたエリザヴェート・トゥルシンバエワ。
カザフスタン女子初の四大陸メダルという歴史を作りました。おめでとう!

3位はSP8位から見事に巻き返した三原舞依。
三原さんはSPで出遅れるだけではなく、演技も立ち上がりが重いので、来季からは、とにかく出だしをガッといって欲しいです。
そうなればもっと勝てます。絶対に。

こうして終わった2019四大陸フィギュア・女子シングルは、予想外にハラハラドキドキの順位争いでした。競技会としては本当に面白かったです。”日本女子表彰台独占”はなりませんでしたけど、大いに盛り上がったんじゃないでしょうか。
フィギュアスケートはやっぱり楽しい!
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