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第2回米朝首脳会談、決裂のハノイ

なんの成果もないまま、両首脳の仲良しアピールだけで終わった第1回米朝首脳会談から約8ヶ月、第2回目が行われた2月27日~28日(2019年)のベトナム・ハノイでしたが、またしてもなんの進展もないままに互いが帰途に就くことになりました。
しかも今回は急遽、昼食会がキャンセルされ、合意文書すら出されることなく、ポンペオ国務長官のみを伴い記者会見に臨んだトランプ大統領が「北朝鮮は制裁の全面解除を求めたが、応じられなかった。様子を見守ることにした」と語る、寂しい”もの別れ”なのですから、第1回会談から一歩後退したといっていいでしょう。
アメリカ側は今後も交渉を続ける意思を示していたので、これで終わりというわけではありませんが、次は北朝鮮が”核・ミサイル放棄”を大きく進める約束をしなければ、会談の継続自体が怪しくなってしまいます。

決裂に至った理由については、トランプ大統領は「全面解除の要求」を挙げていましたが、この数時間後に行われた北朝鮮外相の記者会見では、「我々が要求したのは一部の解除であり、現実的な提案だった」との反論が行われました。
会談内容が公開されているわけではないので、どちらのいっていることが正しいのかはわかりませんが、アメリカ側が”取り引きが釣り合わない”と感じたことだけは確かでしょう。
世界各国のマスコミや専門家は、「スキャンダルやロシア疑惑を抱えたトランプ大統領の足元を見て、北朝鮮側が少ないエサで大きな獲物を釣ろうとして失敗した」と分析してるようです。

来年には大統領選挙を控えていますし、色んなゴタゴタにさらされているトランプ大統領が「前のめりになっているのではないか」という指摘は、会談前から多くされていました。
ただ、もともと、アメリカは北朝鮮に対し、”完全かつ検証可能で不可逆的な非核化”(CVID)を求めていたはずです(息子ブッシュ政権時代から)。
これはいわば”全面降伏”を意味します。「丸裸になれ」といっているわけです。
そうしたら「制裁を解除してやる」というのがアメリカの立場でした。

しかし、北朝鮮側からすれば、長きに渡る努力で作り上げた核・ミサイルを簡単に放棄したくありませんし、手放した瞬間に叩き潰されるという恐れもありますから、ストリッパーのように「ちょっとだけよ」といいながら一枚一枚服を脱ぎ、その度におひねりをもらわねば安心できないということになります。
ようするに核・ミサイルの段階的放棄と、それに伴う制裁の段階的解除ですね。

アメリカ側はこれを渋っていたはずですが、トランプ大統領個人は”段階論もあり”という態度でしたから、北側からすればトランプ大統領はまたとない交渉相手です。
しかも、スキャンダルや疑惑に悩まされ、支持率アップを狙っているともなれば、組し易しと思うのも当然です。
ショールを取るだけで財布の紐が緩むと思ったことでしょう。

ところが、乗り気だったはずのトランプ大統領の腕が動かない。
見ると、両隣にはポンペオ国務長官とボルトン大統領補佐官というしっかりした友人が座っている。
この2人が大統領の両脇をがっちり抑えたというのが交渉決裂の真相ではないでしょうか。

帰国したトランプ大統領はある程度の批判に浴びるでしょうが、先走っておかしな取引をしなかったことは、のちのち吉と出るはずです。
そもそもこの取引はアメリカ側が絶対に有利なんです。
友好ムードを演出するだけで北朝鮮の核・ミサイル実験を封じ込めますし、交渉に時間がかかって苦しむのは制裁を受けている北朝鮮のみです。

米朝交渉はストリップではなく、『北風と太陽』です。
干上がれば服を脱ぐんです。
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