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ロシア旅客機炎上事故と『ひるおび!』

今日(2019年5月8日)、昼の1時過ぎ頃にちらっとテレビを観たら、TBSの『ひるおび!』をやっていて、司会の恵俊彰さんを筆頭に、他の出演者や観覧者たちがギャハギャハ笑いながら、なにやら楽しそうにしていました。
なにか愉快なニュースでもあったのかなあ、と思って画面を覗き込むと、右上に「ロシアの旅客機炎上事故」って書いてあるんです。
これは41人もが亡くなった凄惨な事故ですよね?
私は唖然としながら我が耳と目を疑いました。
どうやら『ひるおび!』のひとたちは、命からがら逃げ延びた37人のひとたちのパニックになっている様子が可笑しかったらしいんですけど、なにがそんなに可笑しいんでしょうか?
恵さんたちの笑顔にぞっとたのは私だけではないはずです。

恵さんはお笑い芸人ですし、デーモン小暮さんは悪魔なので良識も常識も持ち合わせていなくていいのかもしれませんが、元パイロットで航空評論家の小林宏之や元CAでその指導もしているとう佐野昭子さんは専門家失格としかいいようがありませんし、ひとりの人間としても大きな疑問を感じます。
正直いって、もうこの2人には航空問題でメディアに出てきて欲しくありません。
少しでもまともな感覚が残っていたら、このときの自分を振り返り、自らに謹慎を課すべきです。
また、伊藤聡子さんは人気コメンテイターとのことですが、人気の秘訣は番組に追従して愛想笑いを浮かべることのようですし、『ひるおび!』の良心ともいえる八代弁護士までもがニヤニヤしながら注意すらしないのですから、心底幻滅しました。
今日、大津市で多数の園児が車に轢かれ、2人が犠牲になるという痛ましい事故がありましたけど、ロシアのテレビ局がそのニュースを笑いながら伝えていたら、我々はどう思うでしょう?
日本に『ひるおび!』みたいな番組が存在することが、恥かしくて情けないです。

この旅客機炎上事故は、離陸直後に落雷をうけた機体が、管制塔との通信が出来なくなったことで急遽空港に引き返し、緊急着陸した際、機体後部が滑走路に激しくこすれてしまったことで発火炎上したものです。
離陸直後だったことで、燃料が満タン状態だったことが被害を大きくしたのはもちろん、機体前方の乗客が荷物を持ち出そうとしたことで、それより後ろの乗客が逃げ遅れた可能性も指摘されています。
『ひるおび!』では荷物を抱えた生存者も笑っていましたけど、”命より荷物か!”という意味なのでしょう。
私も荷物を持って逃げた乗客には首を傾げますが、緊急トラブルでのパニック状態で荷物を置いて逃げるという的確な判断ができるかどうかは自分自身も自信がありませんから、批判も嘲笑もすることができません。

この事故では機長が生存しているので、今後は操作ミスや緊急着陸の常道である燃料投棄をしなかった判断の是非が問われるのは間違いありません。無線機器や自動操縦装置が使用不可になったとされていますが、それでも無事着陸させるのがパイロットの責務です。
また、当然ながら、ロシア国家間航空委員会には”機体の構造”もチェックして欲しいところです。
このロシア〈スホイ社〉製の〈スホイ・スーパージェット100〉は2011年から運航が開始された新しい航空機ですし、欧州や東南アジアや中米の航空会社を含め、世界で200機ほども運用されているそうですから、構造に問題があったら大変なことになります。

その”構造”でいえば、『ひるおび!』は出演者だけではなく、番組の制作者側にも問題があるような気がしてなりません。
本来、番組の雰囲気があり得ない方向に傾いていたら、ディレクターがそれを止めるべきです。
それをしなかったということは、番組として、大参事を茶化しているということに他なりません。

今回のことで『ひるおび!』は”炎上”するかもしれませんが、出演者と制作者がどうやって逃げようとするか、よく見ておくとしましょう。
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