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栃ノ心のかかと。こういうときは流れと軍配を大切にすべき

令和最初の本場所となる5月場所は、12日目が終わった段階で、2敗に横綱・鶴竜と平幕・朝乃山が並び、3敗で関脇・栃ノ心が追うという展開。優勝争いはこの3人に絞られたといっていいでしょう。
そして今日13日目の注目は、栃ノ心と朝乃山の直接対決。
この勝敗は優勝争いを大きく左右すると同時に、先場所大関陥落した栃ノ心にすれば大関復帰の”10勝目”をかけた大一番。昨日一昨日と平幕に連敗しているだけに、これ以上の足踏みは精神的にもかなり厳しい。

立ち合いは、低く当たった朝乃山の踏み込みが鋭く、栃ノ心は受ける形となり、そのまま土俵際まで押し込まれたものの、ぎりぎりのところで叩き込んでの逆転!
栃ノ心は軽く拳を握り、安堵の表情を浮かべていました。
昨日、一昨日は緊張でガチガチになって、そのまま土俵を割っていましたけど、今日は執念を見せましたね。
場所が終わったわけではありませんが、「おめでとう!」といいたいです。

ただ、その喜びに水をかけるように、土俵下から物言いがついたことで、栃ノ心の顔は強張り、場内も騒然。
テレビで流されるスローVTRを観ると、押し込まれた際の栃ノ心の右かかとがわずかに土俵を割ったように見えたので、これだと審判も確認をしないわけにはゆきません。
しかし、どうやらVTRだと”ついていない”様子。
テレビ解説をしていた、朝乃山の師匠である高砂親方(朝潮)も、「軍配通りじゃないでしょうか」といって、潔く公平な姿勢を見せていました。
おそらく、テレビ視聴者も栃ノ心の勝ちだと思ったはずです。

ところが、審判団の審議が長い。
5分、6分と経過してゆきます。
”出た、出ない”の話ですから、ビデオ室からの示唆や俵の外の蛇の目(砂)の乱れですぐに判断できるはずなのに、この一番ではとにかく長い。
5人の審判がなにやら話し込んでいる様子から、かなりもめていることだけはわかりました。

そして、長い協議が終わり、阿武松審判長のマイクから発せられたのは、「行司差し違えで朝乃山の勝ちとします」という驚くべき裁定。
栃ノ心は呆然とした表情で花道を下がり、それを見守る会場はなんともいえない雰囲気に。

そのあとの結びで鶴竜が不覚を取ったことで、2敗は朝乃山のみとなり、早ければ明日にも朝乃山の初優勝が決まるという状況となり、この”疑惑の一番”はより重みを持つことになりました。
当然、マスメディアやネットでも大いに話題となり、映像や画像の検証がなされることとなりましたが、かなり微妙ながら、”蛇の目が乱れていない”ことから、「誤審ではないか」という意見が優勢のようです。

取組後の報道(ベースボールマガジン社)によると、5人の審判のうち、放駒審判(玉乃島)と湊審判(湊富士)が「かかとがついたのが見えた」と主張し、他の審判は角度的によく見えなかったとのことで、
その2人の意見に従って阿武松審判長が最終決断をしたようです。
相撲規則では、物言いの際は審判の多数決によって判断すると定められていますが、”見えてない審判”は決議への不参加を表明できますから、”見えた”という2人の意見が尊重されたのでしょう。
ビデオ室も映像が微妙過ぎて、はっきりとした判断を送れなかったようです。

大相撲には〈取り直し〉というルールがあるので、今回のような場合にはそうしてもいいように思われますが、取り直しは”同体”、つまり同時に土俵を割ったり、同時に土に着いたりしたときにしか用いないので、”土俵を割ったか割っていないかよく見えなかった”というのは取り直しの要件にはならないんです。
だからこそ今回、6分も審議をすることになったのでしょう。

この一番くらい微妙だと人間の目では正確に判断できないでしょうし、ビデオだって角度や距離の問題がありますから、完全に正しいとはいいきれません。
蛇の目だって、本当にすれすれだったら、乱れているかどうかもよくわかりませんよね。
土俵にはセンサーがついているわけではないので、もうお手上げです。

私は、こういうときは観ているひとの”納得感”を大切にすべきだと思います。
相撲の流れと、それを裁いた行事の軍配を尊重すればいいんです。
今回だって「軍配通り、栃ノ心の勝ち」にすれば、文句をいうひとはほとんどいなかったはずです。
大相撲は興行なのですから、審判にも”丸く収める”という感覚が必要です。

栃ノ心9勝止まり、朝乃山初優勝となれば、”歴史的誤審”として長く語られることになってしまいますぜ。
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