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差別じゃなくて嫌味でしょ

「Why don't they go back and help fix the totally broken and crime infested places from which they came.」

トランプ大統領が7月14日(2019年)に発したこの”自分の国に帰ったらどうかツイート”が、「差別的だ!」として、いわれた側の民主党下院の4人の女性議員が猛反発している問題ですが、これは来年の大統領選挙に向けた共和・民主両党の駆け引きみたいなものだと思いますし、大騒ぎしている欧米メディアや、それに追随している日本メディアも、ちょっと落ち着いた方がいいと思います。
そもそもの発端は、トランプ政権と下院民主党が”難民援助のための緊急予算”で互いになんとか妥協し、採択に持って行ったのに、この4人の女性議員が反対したことにあります。
民主党内でも”極左”として知られる彼女たちは、トランプ政権の移民対策そのものに反対しているので、そこに「10セントだって出すべきではない」と主張していました。
これには民主党幹部だって頭を抱えたのはいうまでもありません。
”妥協”が出来なければ政治は一歩も前には進まないのです。

ところが、トランプ大統領が4人を批判したことで〈ポリティカル・コレクトネス〉という金科玉条が掲げられ、メディアがトランプ大統領を猛バッシングし始め、4人が正義になってゆきます。
中米やアフリカや中東をルーツとする彼女たちを批判するのは”差別”というわけです。
民主党でも極左の4人は「仲良しグループ」(Squad)と呼ばれ、あまりにも偏った思想のため浮いていたというのに、今回の件で民主党は彼女たちを応援せざるを得ない状況に追い込まれ、党全体が想定外の左傾化へと舵を切らされました。
昨今アメリカで叫ばれる”分断”は、トランプ大統領のせいというより、民主党の左傾化のせいだと思いますが、こうやってそれは作り出されているのですね。

ちなみに、トランプ大統領から「なぜ帰らないの?」と名指しされたのは、4人のうちで唯一アメリカ出身ではないイルハン・オマール議員(81年生まれ)です。
彼女は12歳のときにソマリアから家族で難民としてアメリカに渡り、のちに帰化しています。
当時のソマリアは内戦の終結宣言が出されていたとはいえ、とても政府が機能しているような状況ではなく、反政府武装勢力もまだまだ残存していたため、国連のPKO部隊と多国籍軍が介入していました。
独立宣言・自治宣言を出す地域もありましたし、内戦が続いていたというのが現実でしょう。
その間、100万人もの難民が生まれたといいます。
内戦が本当に収まり始めたのは2010年代に入ってからであり、12年の大統領選挙を経て、ソマリア共和国はようやくひとつの国としてスタートを切ったところです。
もちろん、治安や教育や経済などなど課題山積ですし、いまこそ国を愛する有為の人物が国家再建に向けて動き出すべきときというわけです。

そういう状況を念頭に、トランプ大統領は「なぜ帰らないの?」とツイートしたのでしょう。
難民問題は受け入れる側の問題ではなく当該国の問題であり、「ガタガタ抜かすなら、お前が祖国に帰ってなんとかしてくれよ」という嫌味にも聞こえます。
そして、こういう考えのアメリカ人は一定数存在するような気がします。
トランプ大統領はそれを掴んでいるからこそ、炎上するとわかっているツイートをしたのでしょう。
これまた分断を作る方法のひとつですが、相手が最初に妥協を拒んでいるので、責任を押しつけることができるという意味では、小ズルいやり方です。

すべては来年の大統領選挙のための権謀術数です。
ポリティカル・コレクトネスを巡る本音と建前のどちらが勝つか、鍔迫り合いはまだまだ続きそうです。
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