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過剰な大谷報道よりも大切なこと

7月頃(2019年)までは連日連夜、その一挙手一投足が報じられていたメジャーリーグの大谷翔平選手ですが、8月はホームラン1本という不調に陥ったということもあって、あまりその名前を聞かなくなったような気がします。
所属するLAエンジェルスも地区4位と低迷し、プレイオフは絶望的となっていますから、野球好きのメディアも得意の誇大宣伝をしたいのに、ネタがなくて困っているのでしょう。

そんなエンジェルスですが、アメリカではメディアからにわかに注目を集めているようです。
ただし、理由はスポーツとしてのものではなく、”事件”です。
7月1日に遠征先のテキサスのホテルで不審死を遂げたタイラー・スカッグス投手(27歳)の死因ですが、この8月30日に当局が「オピオイド系薬物とアルコールの併用による胃内容物の誤嚥(窒息)」と発表したのです。
合成オピオイドの一種、フェンタニルが法定の15倍も検出されたというのですから驚きです。
オピオイドは医療用麻薬なので医師による処方が必要であるにも関わらず、スカッグス投手はその手続きをした形跡がなく、”入手ルートが不明”だったことで、遺族がエンゼルスのスタッフによる提供を疑い、警察による捜査が入っているというわけです。

エンジェルスのGMは「調査中」を理由にノーコメントを貫いていますが、チームとしてもなかなかゲームに集中できない環境かもしれません。
チーム内でも疑心暗鬼が広がっているはずです。
しかも、スカッグス投手は投手陣のリーダー格で、ムードメーカー的存在だったといいますし、大谷選手も「お兄ちゃんみたい」と語っていたくらいですから、そういう仲間を失ったショックも消えぬ内の捜査となれば、ダメージは二重になってしまいます。

しかし、オピオイドは近年アメリカでも特に問題視されている薬物です。
当局としても捜査をしないわけにはゆきません。
オピオイドはもともと頭痛や全身の疼痛などを和らげる鎮痛剤だったものが、いつしか合法麻薬のように認識され、蔓延してしまったようです。
アメリカ疾病予防管理センターによると、2016年には約6万400人のアメリカ人がが薬物過剰摂取で死亡したそうですが(銃器関連より多い)、その主たる薬物はオピオイド系です(4万2000人)。
中毒や依存症が若年層にまで広がり、大きな社会問題となっているなかで、アメリカ政府もこれまで何度かガイドラインを変更するなど対策を打っていますが、あまり効果はないようです。
その理由は、医療関係者や業者による”横流し”です。
エンジェルスでも疑われているのは、おそらく医療スタッフかフィジカルトレーナーだと思います。

ちなみに、日本ではこのオピオイドは、ガン疼痛などの重い患者さんにしか使用されていません。
医師がその投与を決めるときは、「最後の手段」という気持ちだそうです。
そういう麻薬が簡単に手に入ってしまうアメリカ社会には、戦慄すら覚えます。
また、アメリカは自由診療なので、製薬会社が”売れる薬”をガンガン作ってしまうことも問題なのでしょう。
日本とはまったく違う国なのです。

ただ、我々は日本人だからオピオイド問題とは無関係、というわけではありません。
アメリカに赴任(家族も含む)したり留学したりしている日本人は約42万6千人、旅行者も年40万人以上いるんです。
そういうひとたちのためにも、日本でも合法薬物の危険性を周知すべきと思うのですが、マスコミはほとんどそれを語りません。
今回のスカッグス投手の一件ももっと大きく報じるべきだと私は思います。
大谷選手に使っていた時間を、そこに使うべきですよ。
特に、公共放送たるNHKは。
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