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ラグビーW杯は文化と心の交流

いま行われているラグビーW杯2019日本大会の開幕直前、日本テレビとともにその大部分を中継する読売テレビの編成局長が「日本戦は最低でも25~30%を取りたい」と豪語していたのを見て、それは無理だろう…と思ったひとが多いと思うんですけど、いざ蓋が開いた開幕のロシア戦(9月20日)の地上波の視聴率が18.3%を記録していたことがわかりました。
NHKのBSでもこの試合を中継していたので(視聴率非公表)、合わせれば25%くらいあるかもしれませんし、これはかなりいい数字ですね。
日テレはもちろん、多くのメディアが好感触を掴んでいるようでした。

しかも、視聴率が不安視されていた外国同士の試合でも、土曜日の午後4時からというあまりいい時間帯でなかったフランス×アルゼンチンが6.0%、午後6時半からのニュージーランド×南アフリカが12.3%でしたから、このラグビーW杯は意外なまでの関心の高さでした。日本勝利の翌日だったので、その興奮が数字に繋がったのかもしれませんが、日本にラグビー文化が根付いている証拠ともいえるかもしれません。
スポーツのW杯といえば各競技で行われ、日本開催の大会も色々とありましたが、バレーボールやバスケットなどでは基本的に外国同士の試合は地上波中継がないなか、今回のラグビーW杯での日テレは思い切った決断をしましたが、いまのところ成功といっていいと思います。
ラグビ^のW杯はサッカーのそれに次ぐような可能性を秘めいているかもしれませんね。

また、この大会が素晴らしいのは、外国同士の試合でもスタンドが満員に膨れ上がり、スタジアムが素晴らしい雰囲気に包まれていることです。
象徴的だったのは、22日に行われた花園ラグビー場でのイタリア対ナミビアです。
試合中にあいにくの大雨が降ったというのに、ほとんどの観客が席を立たず、そのまま観戦を続けたことに、試合後の両チームが感謝の意を込めてスタンドに向かって日本式のお辞儀をしたんです。
もちろんスタジアムは大盛り上がりになっていましたし、イタリアのキャプテンは「ファンの姿に感激した」と語り、ナミビアのキャプテンも「大観衆の声援にお礼をいい尽くせない」と興奮を隠しきれないコメントを残していました。

おそらく、このお辞儀は、前の日のニュージーランドチームがしたものを真似たのだと思います。
ニュージーランドは合宿地で日本の子供たちの”ハカ”での歓迎を受けたり、スタンドにオールブラックスのレプリカユニフォームを着た日本のファンが大勢いることに驚くと同時に大いに感激したようです。
ラグビーは世界的にはマイナースポーツですから、スターチームのニュージーランドとはいえ、極東でそこまでの人気があるとは想像もしていなかったのでしょう。
そのお礼として、日本式のお辞儀で返したというわけです。
なんとも素敵な文化交流ですね。

その文化でいえば、W杯を主催するラグビーの国際競技連盟、ワールドラグビー(WR)は、大会前に選手たちに対し、試合以外の場所では”タトゥー”を衣服などで出来るだけ隠すよう指示を出していました。
これは日本の文化や価値観に配慮したものです。
選手たちもこれに異を唱えることなく、タトゥーが文化であるオセアニアのチームからも「日本のやり方とか文化を受け入れなければ」といった前向きが声が聞かれていました。
我々日本人が眉をひそめるのは、いわゆる”彫り物”なので、あまり外国のひとたちに気にして欲しいとも思わないんですけど、そういう配慮は本当に嬉しいですね。
自分の価値観や文化を押し付けるのが正しいような風潮がある昨今、ラガーマンというのは本当に爽やかです。

また、このタトゥーについては、海外からやってくるサポーターのなかにも、それを隠すようにしているひともいるようです。
イギリスなんかは外務省が日本の慣習についてのアドバイス動画を作成していました。
礼儀正しい振る舞いをせよ、というわけです。
ただ、それに従うサポーターがすべてというわけではなく、盛り上がり過ぎたやからが各地で問題を起こしているようです。
彼ら・彼女らにするとW杯は一種のお祭りなので、解放感から馬鹿騒ぎをしてしまうのでしょう。
それに慣れていない日本人のなかには嫌悪感を抱くひとがいたって当然です。

もちろん、あまり酷いのはあれですけど(法令違反はしっかり取り締まって欲しい)、私個人としては、ちょっと大目に見えてあげて、彼らが合唱する応援歌に耳を傾けるのも一興かと思っています。
特にアイルランド、イングランド、スコットランド、ウェールズのそれは胸に迫るものがあります。
私は以前、アイルランド系のアメリカ人から、「我々は国籍を変えながら世界中に散らばって暮らしているけど、スポーツの国際大会のときに集まって、みんなで声を揃えるとアイルランド人に戻るんだ」と教えてもらったことがあります。
日本人にはちょっとわからない感覚ですけど、なんだかちょっとじーんときました。

初めて日本で開催されるラグビーW杯なのですから、外国勢のプレイだけではなく、彼らが持っている文化や歴史も楽しみたいものです。
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