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ラグビーW杯2019、運命のスコットランド戦(後)

(続きです。)
後半開始早々のトライ&コンバージョンによって21点差。
これは誰もが勝利を確信する点差ですし、日本は7点差負けならボーナスPによって予選勝ち抜けなのですから、かなり優位に立ったのは間違いありません。
そうなると観客も国民(視聴者)も「このまま時間よ、過ぎてくれ…」という思いになるわけですが、選手たちもそれは同じだったのか、このあとから受けに回った感じになってしまいます。
すると、後半9分、ギアを上げたスコットランドの猛攻、スピードや展開力がない彼らは一徹なまでのFWのごり押しで選択し、日本はその圧力に負けてしまいます。
トライ&コンバージョンで28-14。
くそ。

日本のジョセフHCはチームが守りに入ったのを見てか、頼りになるベテランSH田中史朗を投入(FBの山中亮介も)。
これは今大会の日本の勝ちパターンでもありますから、これで流れが変わるはず。
…と思われたものの、スコットランドは11分からなんと7人を代える大胆采配。
看板選手のグレイグ・レイドローまで下げたのですから、びっくりしました。
投入されたのは、どうやらスピードと勢いのある若手。
負けたら終わりのスコットランドからしたら大博打のような交代です。

そして、これが功を奏したのか、スコットランドの流れが続き、14分には迫力のあるパス回しからのトライ。キックも決まってあっという間の28-21。
タウンゼントHCは采配がズバリとはまりました。
伝統国(ティア1)の底力と、ラグビーの恐ろしさに、日産スタジアムは凍り付いたことでしょう。
スコットランドが完全にゲームを支配し、日本はこのまま彼らの勢いに呑み込まれてしまいかねない展開。
テレビを観ていた私もおかしな汗が出てきました。

しかし、桜の勇者たちに動揺はありませんでした。
まだまだ余裕はある、という切り替えもあってか、
左右にねちこく展開する日本らしい攻めでスコットランドを押し込み、徐々に流れを掴み始めます。
途中投入のPR中島イシレリが素晴らしい気迫を見せると、他の選手もそれに呼応するかのようにギアが上がってゆく様は、まさに”ワンチーム”でした。
一方のスコットランドは”攻め疲れ”もあるなか、それでも日本にやられまいと執念を見せ、ここからの10分ほどは互いにファウルを犯すことなくプレイが続き、本当に濃密な時間帯でした。
日本が攻め込めども、深い位置まではなかなか侵入できないのですから、スコットランドの集中力は敵ながら天晴れ。

ただ、時間が少なくなってくると、スコットランドの焦りが出始め、27分にはそこまで複数のジャッカルで日本を苦しめていたジェイミー・リッチーがラフプレイと乱闘騒ぎ。
こういうのは負ける側がやるというのはスポーツの定番です、勝利の女神は日本に微笑みかけている、走れ、がんばれ、桜の勇者たち!

70分には日本のターンオーバー、田中がいく。
日本は終盤でもねちこい攻撃を繰り返すも、選手の疲弊からなかなか止めがさせず、じれったさに観客も身もだえそうになったことでしょうけど、ジョセフHCは冷静にゲームを〆にきたのか、32分から3枚替え。フレッシュな選手で運動量を上げ行きます。
リーチマイケルと堀江翔太も下がりましたけど、2人ともよく戦ってくれました、

そうして試合も残り数分というところになったものの、スコットランドがゲームをあきらめずはすもなく、FW中心に攻めてくると、37分にはスクラムで日本のファウルを奪い(故意に崩した)、そこからトライ狙いのでラインアウトからのモール。
ピンチですけど、これを抑えれば日本が勝つ!
スタジアムの熱狂と興奮はこのとき最高潮に達したことでしょう。
日本のフィフティーンも観客の応援を背に、気持ちと集中力を最高潮に高めました。
モールでも日本が押し負けることなく粘ると、スコットランドは左に展開、キックで裏を狙いますけど、これを松島が抑えた!

…と思われたものの、わずかにファンブルしてしまい、スコットランドボールでのスクラム。
最大のピンチですけど、これを抑えれば日本が勝つ!
最高潮に達したはずのボルテージも限界を突破します。
観客のみなさんは狂ったようになっていたでしょうし、私もこのとき気持ちが横浜に飛んで幽体離脱していました。

スコットランドは長い歴史と伝統を感じる分厚い壁のようなスクラム。
これに勝って、日本は新たな歴史を築くんだ!
引き分けでも予選突破なんて忘れちまえ、勝利のみを目指すんだ!
がんばれ、がんばれ、がんばれ、桜の勇者たち!
君たちの後ろには日本の1億2千7百万人がいる!

つぶせ、つぶせ、つぶせ!
よし、よし、よし、日本がボールを奪った!
それをそのまま保持だ、キープだ、抱え込め、奪われるな!
選手たちが肉団子のようになって必死にボールを守る、獰猛な野獣から卵を守るかのように、そして徐々に時間が過ぎて行き、会場からは自然にカウントダウン、3、2、1!
FB山中亮平がボールを蹴りだして、日本の勝利!
因縁のスコットランドを下し、悲願のベスト8!
強固な格差社会であるラグビーそのものを変えるような、歴史的勝利!

いやあ、それにしても、見応えのあるいい試合でした。
日本はもちろん、スコットランドも本当に素晴らしかった。
今大会ナンバー1ゲームだったといっていいでしょう。
これが日本の試合じゃなかったとしても、楽しめたと思います。極上のエンターテイメントでした。
両チームともありがとう!

そして日本列島が沸騰したといっていいこの試合、日本テレビの中継は視聴率がなんと39.2%(瞬間53.7%)。
ラグビーは国民的スポーツになったといっていいでしょう。
この数字は決勝トーナメントではさらに上がるかもしれません。
なんといっても、次の相手はあの南アフリカ。
これまた因縁の相手。
これに勝ったら日本はどうなっちゃうんでしょう。
わくわくが止まりません。

ビクトリーロードはまだまだ続く!
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