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ラグビーW杯2019、準々決勝、南アフリカ戦

ラグビーW杯2019も、いよいよ決勝トーナメントに入り、昨日10月19日には準々決勝の2試合が行われたわけですが、そこで我々日本と予選プールで激闘を繰り広げたアイルランドがニュージーランドにけちょんけちょんにされ、14-46という大差で敗れたのは”実力差がスコアと内容にそのまま表れる”というラグビーの恐ろしさでした。
これを観た日本の誰もが、「今日の南アフリカ戦は大丈夫だろうか…」と震え上がったはずです。
私も本当に怖かった。

しかし、桜の勇者たちは少しも怯まず、南アの大男たちに立ち向かってゆきました。
南アといえば前回大会で日本が”世紀の番狂わせ”を演じた相手ということで、世界中に恥を配信されたようなものですから、日本に対しては絶対に負けられない、いや完膚なきまでに叩きのめす、という姿勢で来ることは確実でした。
大会前の親善試合でも、南アはフレンドリーさを一切見せない冷徹な戦いで日本を41-7で下していました。

ベスト4をかけた今日の試合でも、南アは立ち上がりから積極的に仕掛けてきて、日本のファウルから得たスクラムでぐいぐい押し込んでからのトライ。あっという間でした。
ただ、コンバージョンは外してくれて日本にもまだツキはある。

日本はすぐさま反撃したいところでしたけど、南アの出足が早く、攻めあぐね、モールやスクラムでも押し負け、相手の攻めをしのぐだけの時間が続き、強豪国の恐ろしさをあらためて味わいます。
前半10分に相手がシンビンで10分退場になった時間帯も、福岡堅樹のゲインで沸いたくらいで、トライには持ち込めず、19分にPGを決めて3-5にするのがやっとでした。

そうしてシンビンの選手も戻って15人対15人になり、かなり厳しい試合になると思われたものの、南アが単純なミスを犯しまくってくれたおかげで前半はそのまま終わります。
南アは積極的だった半面、ちょっと焦り過ぎていた様子ですね。
”日本にはもう負けられない”という意識が強すぎたのかもしれません。
最後の南アのノットリリースザボールでのノートライなどはその象徴でした。
日本は2点のビハインドですから、上々の前半といっていいでしょう。

ただ、前半はモールで完全に押し負けていたのと、ラインアウトがことごろく取られていたので、そこをなんとかしなければ、後半は相手もミスを減らしてくるでしょうから、一気にやられるかもしれません。
やられる前にやれ!

後半、先にピッチに姿を現し、円陣を組んだのは日本。
ダッシュで体をほぐし、南アより元気満々なのをアピール。
これも相手を威嚇する方法でしょう。

しかし、後半が始まってみると、仕掛けてきたのは南ア。
ハイパントでごり押してきて、43分には日本のファウルからPKを選択し、キックが決まって3-8。
なおも南アは攻めてを緩めず、47分にはターンオーバーからの右大外へのパス、ひとり余っていたが、完全なるスローフォワードで助かったあ。
プレイはまだまだ修正できていない。日本にも奇跡を起こすチャンスがあるはず。

ところが優勝経験のある強豪国というのはやはり賢く、フィールドでのプレイが滞っていると見るや、こつこつスコアを積み重ねる選択をし、48分にもPKで3-11。

日本は52分に切り札のアマナキ・レレィ・マフィを投入し、流れを引き寄せようとするも、南アの厳しいディフェンスを突き破ることができない上に、あいかわらずモールとラインアウトを完全に支配されているので、チャンスがまったく作れません。
局面でも個々の能力が違い過ぎて、マイボールでも徐々に押し込まれ、なかなか自陣から出られないのですから、地団駄を踏みたくなってきます。

60分過ぎには、互いに複数の交代カードを切りますが、日本はさほど変化がない一方、南アはフレッシュな選手によってギアが上がり、日本が苦しいなかでファウルを犯し、PKで3-14とさらに点差が広がります。

こうなるととにかくトライが欲しい…。
誰かが奇跡的なプレイをするか、なにかデザインプレイがあるか…。
私も祈りを込めてテレビを凝視していましたが、その希望を打ち砕くかのように、
65分、南アがモールでゴリゴリ押してきたのに、日本の守備陣がボロボロと崩れ、最後はSHデクラークのトライ。
この火の玉小僧のよう男にこの日は攻守とも大いに苦しめられました。
コンバージョンも決まって3-21。
時間帯的もこれは決定的ともいえる得点か…。

勝ちは難しいが、とにかくトライだ。
今大会を美しく締めくくるためにもトライが必要なんだ!
そんな気持ちで68分、日本は魂の攻撃を見せ、相手ファウルからのマイボールラインアウト。
ここまで奪われまくってきたが、それもここで決めるための布石!
…と思いたいところでしたけど。またしても南アに奪われ、チャンスは雲散霧消。

しかもそこからのターンオーバー、南アが左サイドに展開し、あっさりトライ。
やっぱりラインアウトが鬼門だった…。
キックは外してくれたもののスコアは3-26。
ダメ押しのダメ押し。

ここで日本は田中史朗を投入。
南アもちょっと集中力落ちてきたし、日本は運動量上げて、どうにか一矢報いたい。
日本の武器である両ウィングを使ってどうにかトライを奪いたい。
しかし、時間は空しく過ぎ去るばかり。
80分には南アがボールを保持したまま、無情なる銅鑼の音が響きます。
ところが、南アはプレイを切らず、トライを狙いに来るんです。
前回負けた腹いせか、それともスポーツマンシップか、会場のファンへのサービスかわかりませんけど、相手ボールを奪えば日本もラストワンプレイでトライが奪えるかもしれない!
日本の15人は必死でした。
負けが確定するなかでも少しも心が挫けていなかった。
結局、ボールは奪えず、南アがボールをタッチに蹴りだして試合終了してしまいましたけど、最後まで十分に楽しむことができました。

はっきりいって、実力は向こうが一枚も二枚も上でした。あらゆるシチュエーションで南アは日本の上をいっていました。
前回の番狂わせも、予選プールで相手が控えメンバーだったことも大きいのですから、夢よもう一度というわけにもゆきません。
ただ、そんななかでも、前半は接戦を演じ、最後まで勝負を諦めなかった日本代表を私は本当に誇りに思います。
我々の代表には臆病者はひとりもおらず、まさに桜の勇者たちでした。

今大会は前回大会の3勝(歴史的南ア戦勝利)から、4勝に勝ち星を積み上げ、初のベスト8進出を果たしたのですから、歴史的快挙です。
日本ラグビーは今大会でも確実に一歩前進しました。
この進化はどこまで続くか誰も想像ができません。
強固な序列が築かれた世界のラグビーに風穴を空ける存在なのです。
そして堀江翔太が語っていたように、「次の世代の選手たち」が新たな歴史を作ってくることでしょう。

名残り惜しそうにスタジアムに留まる観客たちの表情には、敗戦の寂しさと躍進の満足が入り混じっているようでした。
それは選手たちも変わらないはずです。
ありがとう、日本代表のみんな、本当に満足の1ヶ月でした。
興奮と歓喜の桜吹雪で、日本は春のようでしたね!
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