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やっぱり羽生結弦なんだよね

昨季2018-19を五輪連覇の生ける伝説として迎えた羽生結弦は、勝つことのさらに上、フィギュアスケートの極致に迫るため、まずは自分の根っこを見つめ直すように敬愛するジョニー・ウィアーとエフゲニー・プルシェンコのプログラムに挑み、その憧憬をモチベーションのようにして初戦と2戦目を見事な連勝で飾ったものの、続く3戦目のGPSロシア杯FSの朝の練習でまさかの靭帯損傷。フィギュアシーンに大きな衝撃が走りました。
復帰までは2ヶ月ほどもかかるとされ、シーズンがそこで終わる可能性もありましたが、羽入結弦は世界選手権へのぶっつけ本番出場を決断。
もちろん不安視する声も大きく、さらには「我がまま」だと批判する向きもありました。
しかし、4ヶ月の雌伏のときをじっと耐え、さいたまスーパーアリーナに降り立った羽生結弦はやはり羽生結弦だった。
怪我という状況も、己にふりかかる詮無き火の粉も、彼にとっては、パワーを増すためにエネルギー源にすぎなかったのです。
そして、最も多きなエネルギー源であるファンの声援を一身に浴び、執念の演技でのトータル300点超え。
優勝したネイサン・チェンには点差をつけられましたが、この大会の主役が誰だったかは一目瞭然でした。
フィギュアファンならば羽生結弦が現役を続けてくれていることの感謝を叫びたかったでしょうし、日本人ならば羽生結弦が日本にいることの幸せを噛みしめたことでしょう。
本当にドラマティックなシーズンでした。やっぱり羽生結弦は楽しいし面白い。

しかし、羽生結弦本人にすれば、昨季は本当に悔しいシーズンだったに違いありません。
世選で敗けたのはもちろん、全日本も3季連続の欠場でしたし、『秋によせて』と『Origin』を完成させたかったという思いもあるでしょう。
世選後のインタビューではネイサンへの尊敬を口にし、「負けて清々しかった」と語った羽生結弦でしたが、誰よりも負けん気の強い選手だけに、「僕がクリーンな演技をしたら絶対に勝てる、という状態を目指して頑張ります」といって翌シーズンに向けて牙を研ぐのも忘れませんでした。

そして迎えた今季、プログラムを継続することを発表し、悔しさをぶつけることを暗に示した羽生結弦は、9月のオータムクラシックでいくつかミスがありながらも優勝(279.05)。
状態はそこまで上がっていないように見えましたけど、シニア10年目ならではの余裕と洗練をベースに、圧倒的存在感を見せたのはさすがでした。
これで大いに期待が膨らんだGPS初戦のスケートカナダ、練習拠点を置きながらも過去3戦2位という験の良くない大会ですが、負けの清々しさを知り、新たな境地に達した羽生結弦は、そんな過去を振り払うような大人の演技での初優勝。
まだまだ完全に仕上げきってはいませんが、プログラムの流れをしっかり押さえ、4回転や3Aといった高難度ジャンプを芸術表現のなかに溶け込ませながら軽々と飛んでゆくのは羽生結弦ならではの至芸でした。他の選手とは次元が違う(特に3Aのあとのツイズルは神業)。
いまの羽生結弦は、能楽でいえば三老女を控えた名人のような状態だと思います。
彼には間違いなく頂が見えています。

そして、スコアでいっても、SP・FSともにちょっとしたミスだけで見事にまとめ、トータル322.59を叩きだしていました。
これはネイサン・チェンのPB323.42にはわずかに及ばないものの、ミスの部分を修正すれば、「クリーンな演技をしたら絶対に勝てる」という言葉を実行した形です。
悔しい昨季は間違いなく羽生結弦をパワーアップさせましたね。

今シーズンもやっぱり羽生結弦が中心です!
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