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逃亡犯ゴーン

日本ではクリスマスを恋人過ごし、新年を家族で迎えるものですが、対照的に、欧米ではクリスマスを家族と過ごし、新年を恋人と迎えるそうです。
日本のクリスマスはメディアや企業が自分勝手にアレンジした結果でしょうけど、伝統的に大切な日は家族で、というのは日本でも欧米でも変わらないというわけです。
そういえば、日産のCEOだったカルロス・ゴーン氏が2018年の11月に金融商品取引法違反などで逮捕・勾留され、保釈請求が叶わず、クリスマスを拘置所で過ごすと決まった際、欧米メディアは、酷く残酷なこととしてそれを伝えていました。
この日くらいは家族のもとに返してやるのが欧米的な人情なのかもしれません。
日本の長すぎる勾留は、海外では”人質司法”と揶揄されているので、それに対する批判という意味もあるでしょう。

そんなゴーン氏ですが、翌19年4月には保釈が許可され、事実上の軟禁状態ながら、東京の自宅で暮らせるようになったのは記憶に新しいところです。作業着姿の変装も話題になりました。
ただ、この保釈については検察側は大いに不服だったといわれていて、匿名の幹部が、マスコミを通じて「裁判所が海外からの圧力に負けた」と嘆いていました。
証拠隠滅や逃亡の可能性、メディアを使った自己弁護など、ゴーン氏がなにをするかわからないので、恐怖心のようなものもあったのでしょう。
しかし、ゴーン氏は当初予定していた6月の反論会見を直前に中止したあとは、息を殺したように静かになりました。
20年の4月に開かれる流れになっていた初公判に向けて、じっくりと戦略を練っていたのか、ゴーン氏の存在は日本社会のなかから少しずつ薄らいでゆきました。

それがこの大晦日、ゴーン氏の名前がにわかに日本を、いや世界中を駆け巡りました。
なんと、いつの間にか日本を脱出し、国籍のあるレバノン(両親の祖国。ゴーン氏も日本でいう中高をここで過ごす)に入国していたというのです。
パスポートは使えない状態になっていたはずですし、あれだけ有名なひとだけに入管をスルーできるはずもないのに、まるでマジックのような逃走劇です。

年が明けた2020年の元旦なって伝えられた報道では、12月29日に東京のゴーン氏の自宅で行われたパーティーに楽団が呼ばれ、ゴーン氏はその楽器ケース(コントラバス)のなかに身をひそめ、そのまま地方の空港に運ばれ、外交特権を持つプライベートジェットに乗り、出国審査を経ることなく日本を飛び去ったというのです。
受け入れたレバノンでは、大統領が「ゴーン氏は合法的に入国した。日本へは引き渡さない。市民として保護する」と声明を出したことから、脱出劇にもレバノン政府が関わっていたことは確実です。
本当になめたことをしてくれたものです。
レバノン政府は「日本とはこれからも仲良くしてゆきたい」とか虫のいいことを抜かしていましたけど、こんなことをしてタダで済むと思ったら大間違いです。
日本との関係は終わったも同然です。

今回、ゴーン氏にまんまと逃げられた責任の第一は、保釈を決めた東京地裁だといっていいでしょう。
入国管理局は外交特権を使われてしまえばどうしようもありませんからね。
ようするに、地裁が欧米で一般的になっているGPSをつけていないせいです。
昨今、日本でも欧米的な行き過ぎた人権重視から保釈が増えていますけど、同時に逃走犯も激増し、昨年も数えきれないほど騒動になっています。
ゴーン氏もその延長線上にあるといっていいでしょう。
裁判所は、欧米の人権重視を真似するならば、GPSも真似すべきでした。
その片手落ちのせいで、日本が国として赤っ恥をかかされることになったわけです。
今後は保釈は厳しく制限せねばなりません。

ゴーン氏は、先に日本を逃げ出していた妻のキャロル氏と楽しい新年を迎えたことでしょう。
今年はクリスマスを、と思っているかもしれません。
今後はメディアを使った日本への批判も確実に予想されますし、攻撃のターンはゴーン氏に移りました。
標的にされる検察と日産がそれにどう立ち向かってゆくのか。
戦いの場が司法でなくなったとしても、世界のひとびとを納得させた方が勝ちなんです。
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