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2020全中フィギュア・女子シングルは3A対決!?

このところの全中フィギュアは男子に好選手が多く、注目もそこに集まりがちですが、今年2020年大会は久々に女子にも大きな話題がありました。
表題をつければ”トリプルアクセル対決”です。
河辺愛菜さん、吉田陽菜さん、横井きな結さんという3Aを成功させたことのある選手が、3人も揃って全中に出場するのはこれが初めてのはずです。
優勝争いではジュニア女王の河辺さんが頭ふたつ抜けた存在ではあるものの、誰が3Aを成功させるのか、誰が最も綺麗に決めるのか、という勝負では予想がつきません。
もちろん、3人とも綺麗に決めて、最高の笑顔を見たいですけどね!

そうして始まった女子FSの最終グループですが、先陣を切ってリンクインしたのは吉田陽菜さん。
先に競技を終えた男子選手たちの「ガンバ!ガンバ!」の声を受け、やや緊張した面持ちで挑んだ3Aでしたが、着地点が見えてない感じの転倒。
しかし、続く3Lz+3Tと3Sをしっかり決めて気持ちの強さを見せると、前半最後が2Loに抜けたものの、スピンとステップを挟んでの後半冒頭3F+2T+2Loは成功!
これでまずまずまとまった演技になるかと思われたのも束の間、次の3Lzが回転不足気味の転倒、立ち上がっての2A+3Tを決めたのは立派でしたけど、演技後の吉田さんは悔し涙を流さんばかりでした。得意のジャンプで2回転倒したことが許せなかったのでしょう。
この負けん気があれば来年はさらに成長できると思います(まだ中学2年)。
FSは105.98(PCS50.51)、合計160.59。
スピンとステップの強化もよろしく!

全中フィギュアは地元長野市の小学生や中学生が課外授業で観戦に訪れているのですが、信州の中学男子たちが思わず「かわいい」と声を漏らしていたのが田中梓沙さん。
小づくりな体躯をピンクの衣装に包み、白い肌がそれに映えていました。
ジャンプが課題の田中さんですが、3Lz+3Tをしっかりに決めてスタートすると、3Fは着氷が乱れたものの3Loは成功し、まずまずの立ち上がり。
これで落ち着いたのか、持ち味のしなやかな動きや軽快なスケートが冴え、会場はうっとり。
ステップシークエンスでのターンも鮮やかでした。
昨年の全中(2位)でも目立っていましたけど、腕の使い方が本当に綺麗ですし、音楽を全身で表現できるセンスも素晴らしいものがあります。これでまだ中学2年生ですからね。
後半も2A+3T+2Tと2A+2Tを揃え、3Lzは詰まったものの、3Sは気合で跳び、課題(回転不足)を克服しようとする意識がはっきり見えました。
スピードやジャンプのテクニックはある選手なので、フィジカルが出来てくれば成功率は高まってゆくと思います。
FSは113.66(PCS53.46)、合計172.73。
会場も大いに盛り上がっていましたし、華やかな演技でした。信州男子のハートを射抜きましたね。
今季はなかなか成績が出なかった田中さんですが、この全中で復調してくれて、私もひとりのファンとして嬉しいかぎりです。
3Aも練習中とのことですし、さらなる進化を楽しみにしています!

今季の全日本ジュニアを制した河辺愛菜さんは”女王のオーラ”とでもいうような堂々たる雰囲気でリンクインすると、冒頭は予定通りという感じの2A。
続く3Lz+3Tと3Loをしっかり着氷させ、ビールマンを挟んでの2A+3T+2Tも安定感のあるジャンプ。
ステップシークエンスでは深いエッジと大らかな体の動きで『ブラックスワン』を羽ばたかせ、後半も3F+2T、3Lzと危なげなく着氷。
さすがとしかいいようがありません。
これでなんの波乱もなくノーミス優勝するかと思われたそのとき、シットスピンからの繋ぎでずるっと足を滑らせ、会場をハラハラさせたものの、苦笑いを浮かべた河辺さんは3Sを余裕で決め、的確なコンビネーションスピンでフィニッシュ。
3Aを回避したように、調子はいまひとつだったのでしょうけど、技術要素も表現面も完成度が高く、メンタルの落ち着きも含め、貫録十分の演技でした。
FSは121.34(PCS54.80)、合計186.10。
河辺さんは全体的にそつがなく、本当にいい選手ですけど、唯一の弱点を挙げるとすれば、ルッツとフリップのエッジがフラットなところです(本人もずいぶん意識している様子)。
シニアに上がると、その弱点がより厳しく見られるのは間違いありませんから、しっかり修正してゆきたいですよね。
年齢的にも能力的にも北京五輪が狙える選手ですので、期待は大きいものがあります。
世界ジュニアもがんばって!

姉のゆは菜さん同様、特徴的な名前の横井きな結さんは、臆した感じの助走からの3Aで転んでしまうと、次の3Lz予定も似たような助走から2Lzに。最終滑走の緊張もあったのかも。
こうして嫌な予感しかしない立ち上がりでしたが、続く3Loと3Fを着氷すると、後半も3S+1Eu+3Sを決めて始まり、2A+3T、スピンとステップを挟んでもうひとつ2A+3Tも着氷。
失礼ながらスケーティングスピードがもの凄く遅いので、トリプルジャンプが跳べるのが不思議なくらいなんですけど、跳べてしまうのですから、これはこれで稀有な才能です。
ただ、スピンやステップの技術、繋ぎやスピード、表現面は同年代に比べてかなり見劣りし、課題山積としかいいようがありませんから、高校生になったら、ぜひ重点的に強化して欲しいものです。
FSは106.34(PCS48.27)、合計161.90。
(回転不足っぽいジャンプが認定されていたのでスコアは思ったより高め。)

この結果、優勝は下馬評通り河辺さん、2位は2年連続で田中さん、3位は僅差で吉田さんを振り切った横井さん。
3Aを誰ひとりとして成功させることができなかったのは残念でしたけど、みながそれぞれなにかに挑戦したり、課題を克服しようとする意欲に溢れる大会でした。
現在の女子シングルはジュニアでもシニアでもロシア勢が技術レベルが強引に引き上げているので、日本のジュニアたちもそれに対する危機感のようなものがあるのかもしれません。

ただ、私にはその意識が”ジャンプ”にばかり偏っているように見えます。
全体的にスピンが酷いですし、ステップや表現面も疎かになりすぎています。
敵であるロシア勢は表現面は大したことなくても、みんなスピンはきっちりやりますし、フットワークだって頑張っているではありませんか。
ロシア勢の真の強さは、ジャンプではなく、フィギュアに対する妥協や甘えの排除なのだと思います。

日本選手たちが強くなるかどうかも、そこにかかっているのでしょうね。
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