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大相撲、武漢ウイルスに怯える15日

武漢ウイルスの影響で”無観客”での開催が決まった令和2年大阪場所ですが、初日(3月8日)と2日目の映像を観ていると、なんとも閑散とした雰囲気で、力士たちも気持ちを昂らせるのに難儀をしていることでしょう。
行司の軍配が返るのに合わせて会場の歓声が大きく膨らみ、それに煽られて力士の全身が紅潮する、それが本場所というものです。
今場所はそれが見られず、淡々と取り組みが繰り返され、特に土俵際での粘りにかけるので、熱戦が少ないように思われます。

ただ、この様子というのは神事相撲のそれに似ていて、勝敗ではなく、力士の健康な体や鍛錬の結果を神様に披露するという意味で、まるで伝統芸能や武道の演武を見ているようでもありますし、興行を離れて相撲を楽しめるいい機会かもしれません。
初日に異例の全幕内力士と審判衆を伴った協会挨拶をした八角理事長も、「古来より力士の四股は大地を鎮め、邪悪なものを押さえこむのだと信じられてきました。こういった大相撲の持つ力が、日本はもちろん世界中の方々に勇気や感動を与え、世の中に平安を呼び戻すことができるよう、協会員一同一丸となり、15日間全力で努力する所存でございます」という思いのこもった言葉を述べて
いましたけど、武漢ウイルスに怯える世間に少しでも明るさを届けて欲しいものです。
力士たちが15日間元気に相撲を取り続けることができれば、我々はそれだけでも安心することができます。

ところが、今日2日目、早くも暗雲が垂れ込めてきました。
立浪部屋所属の序二段力士が高熱を発したため、今日から休場するというのです。
相撲協会は場所前に、「協会員(力士・行司・呼出・床山・親方)に新型コロナウイルス感染者が出たら、場所中であっても中止する」との方針を出していますから、当該力士の状況によっては、想像したくないことが現実になってしまうかもしれません。
当該力士は宿舎を出て、ホテルに籠ってひとりで療養し、症状によってはPCR検査を受けに行くみたいです。
たぶん1週間くらいしたら、色々わかってくるでしょうね。

ただ、かりにPCR検査をすることになったとしても、その手続きや、検査から結果が出るまでの時間もあるので、たとえ陽性であっても、その頃には大阪場所が終わっている可能性がけっこうあります。
そう考えると「感染者が出たら場所中に中止」というのは、机上の論理なのかもしれません。
なし崩し的な15日間を狙っているのだとしたら、相撲協会もなかなかの策士です。溺れなきゃいいけど…。
とりあえず、いまはただ、当該力士が感染していないことと、それが他の力士に移っていないことを祈るばかりです。

それにしても、この武漢ウイルスで気づかされるのは、大相撲が感染症に弱い仕組みになっていることです。
それは”相撲部屋”という制度のためです。
親方と女将さんの下、力士や行司、床山や呼出といった人員が数十人(親方家族も)もひとつの建物に暮らし、一緒のものを食べ、同じ風呂とトイレを使っているのですから、感染症が蔓延しやすい環境にあるといっていいでしょう。
しかも、稽古は裸でのぶつかり合い、幕下以下の力士は雑魚寝ということを考えれば、なおさらです。
上記の序二段力士が所属する立浪部屋も戦々恐々としているはずです。

また、大相撲には一門制度というのもあって、同じ一門に所属する部屋は連合稽古などの人的交流があるので、感染症が部屋から部屋へと移ってゆく可能性もあるわけです。
にも関わらず、相撲協会は場所前の一門稽古について、中止の要請や勧告をしませんでした。
二所ノ関一門などは2月28日に大々的に連合稽古を行っています(立浪部屋は出羽海一門)。
26日に感染拡大防止に関する政府見解が出ているのですから、なかなか挑戦的ですよね。

相撲協会は本場所を中止するかどうか迷った結果、3月1日に「無観客での開催」を発表し、専門家からのアドバイスをもらって力士などの感染リスクにも十分配慮するといっていましたけど、政府見解が出るまでは武漢ウイルスに無頓着だったのでしょう。
慌てて行った対策がどこまで奏功するのか、未知数としかいいようがありません。
しかも、いま現在活動している相撲部屋は45もあるんです。
専門家は協会にはアドバイスしても、個々の部屋を巡回するわけではありません。、
本当に心配です。
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