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殊勲インタビューではなく風呂場に直行するのが感染防止ではないか

大相撲は長きに渡って国民に親しまれ、皇室にも愛されてきたことから、国技としての地位を確かなものとしていますが、その迫力のある取り組みと伝統的様式美は海外にもファンが多いことでも知られています。
外国人の観光ツアーでも大相撲観戦はオプションに入っているといいますし、椅子席を増やせばもっと人気になるかもしれません(お年寄りにも嬉しい)。

また、海外のひとが驚くのは、大相撲の”興行”としての歴史だそうです。
ボクシング興行が1700年代前半に始まったと考えられているのに対し、大相撲はそれより100年も早いだけではなく、取り組みが記録としてしっかり残っているのですから、まさに世界最古の格闘興行です。
しかも、現在の大相撲の、日曜日に初日があって、中日がまた日曜で、千秋楽も日曜で終るという15日間は、興行として完璧ともいえる日程であり、毎日取り組みが異なり、場所の終盤には番付上位同士の対戦が組まれ、徐々に盛り上がってゆく形もとてもよく考えられています。
相撲協会の安定した経営と力士の社会的地位や収入も含め、他の格闘団体が羨望の声を上げるのも頷けるというものです。

しかし、いまのこの武漢ウイルス禍のなか、その完成された大相撲の形が感染防止対策を難しくさせているのは事実です。
まず、他の格闘興行に比べて、出場選手数が膨大になりますから(650人ほど)、ひとりひとりの健康状態のチェックや控室での隔離が難しいものになります。
しかも毎日対戦カードが違うということは、ひとり感染力士が出て、取り組み相手が濃厚接触者と認定されれば、複数のそれが生じるだけではなく、その濃厚接触者も他の相手と取り組むわけですから、15日間のなかで、2次3次…と感染がどんどん広がってゆく危険性があるわけです。
また、15日間で場所を終えねばならないために、取り組みには延期がなく、濃厚接触者になれば休場、すなわち黒星と同じ扱いになり、優勝争いの面白さが損なわれてしまうかもしれません。

そして、感染防止対策のひとつの柱である検査でいっても、昨日7月19日から始まった令和2年7月場所では、抗体検査やPCR検査も場所前にやるだけで、途中にはやらないようですが、これも15日間ぶっ続けの興行だからでしょう。
他の興行のように週末だけに試合があるならば、平日に検査が出来るはずです。

このように、大相撲は本当に特殊な興行なんです。
その上、”相撲部屋”という独自の疑似家族制度のなかで、力士や行司や呼び出しや床山が同じ建物で共同生活をしているので、誰かが感染してまえば一気にクラスター化する危険性があります。
4月に高田川部屋でクラスターが発生し、三段目の勝武士が亡くなるという悲しい出来事があったのはまだ記憶に新しいところです。
その勝武士は28歳という年齢ながら、糖尿病を患っていたことで、武漢肺炎が悪化したといわれていますが、糖尿病は力士の職業病といっても過言ではなく、かなりの数の力士が不安を感じていることと思われます。

そういった背景を持ちながらも、相撲協会は7月場所を断行したわけですが、専門家の意見を聞きながら厳しいガイドラインを作成し、3密を避けるために支度部屋での距離を開け、アクリル板を設置するなどの対策を講じているといいます。
大相撲放送を一手に担うNHKも、中継中はもちろんニュースのなかでも「厳戒態勢」「厳しい対応」といった言葉を繰り返しています。
しかし、中継の様子を見る限り、なにが厳格なのかよくわかりません。

まず、土俵下の審判部の親方や呼び出しがマスクをしていません。
Jリーグやプロ野球ではベンチの面々はマスクをしていますから、それよりは甘いことになりますよね?
また、土俵のなかで一番声を出す行司がマスクをしていないのもとても気になります。
力士の至近距離で「見合って」「待ったなし」「はっけよい!」「残った残った!」って大声を張り上げているのですから、感染予防というならば、この行司をどうにかせねばならないはずです。
観客には「声援を送るな」と指示を出しているのに矛盾しています。

マスクは声を出すのに邪魔というかもしれませんが、例えば同じく神事でもある能楽では地謡が黒子がつけるような布マスクをしている会場もあります。
見栄えの面でも発声の面でもさして違和感はありませんし、こうして知恵を絞っていることこそが、武漢ウイルスと戦うということなのではないでしょうか。
大府相撲はNHKが「厳格!厳格!」と大声を張り上げているだけで、その姿勢が伝わってきません。

今場所は春場所と違って、「感染者が出ても場所を中止しない」と明言していますけど、もう諦めていたりして…。
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