酷すぎる知床観光船事故
この4月23日(2022年)に知床半島沖で起きた観光船の沈没事故は、テレビニュースで報じられ始めた夕方頃にはすでに絶望的な雰囲気でした。
当日は海が荒れ、天気も悪く、知床は海上保安庁の基地からも遠いため、保安庁のヘリコプターが現場付近に到着したのは通報から約3時間後の午後4時半だったそうです。
その後は巡視船も捜索に加わったものの、日が落ちてきたために作業は難航しているというのが夕方のニュースでした。
いまは4月ですが、北海道の海はまだまだ冬の海。
冬の海に落ちてしまえば体温をすぐに奪われ、数十分で命も危ないというのはある程度の一般常識ですから、報道も重苦しくなっていたわけです。
結局、23日にはなにも発見できず、24日からは少しずつ乗員・乗客らしきひとたちを見つけることができたものの、すべて痛ましい結果でした。
事故の起きた海域は波が難しいそうですが、海上保安庁や漁港の方々になんとか頑張ってもらって、26人すべてが陸に戻ってくることを祈るばかりです。
海の事故は本当に酷いです。
さて、今回の事故を起こした観光船ですが、これは世界遺産にもなっている知床半島を海の側から見物するクルージングを行っていたそうです。
クルージングといえば、海そのものや船内施設を楽しみ、景色は遠方のを眺めるという印象ですから、私はこういう観光船があるのを知りませんでした。
知床半島は独自の生態系が有名ですが、荒波で削られた岸壁も変わった形状をしているので、それを間近で見ることができるクルージングはなかなか人気だそうです。
しかし、だからこそ危険が伴っていたのでしょう。
岸壁も陸の野生動物も近づけば近づくほど迫力があるでしょうけど、寄れば寄るほど座礁の危険性も上がってくるわけです。
今回事故を起こした〈KAZU 1〉という船も昨年6月に座礁事故を起こしているそうです。
調べてみると、この知床観光クルージングを行っている会社は、事故を起こしたところ以外にも複数ありましたけど、宣伝のHPでは自然の雄大さばかりを強調し、安全面に関しての記載が乏しいのが残念でした。
その安全面でいうと、〈KAZU 1〉にはマット状の救命浮器は備えられていたものの、水を被らないようなタイプの救命イカダや救命カプセルはなかったようです。
ライフジャケットを身に着けた乗客・乗客たちが救命浮器に乗って船から脱出したとしても、当日の波はとても高かったそうですから、浮器が転覆しないはずもありません。
そうなれば待っているのは身体の熱を奪う冷たい海の水です。
つまり、冬の荒れた海では救命浮器はひとの命を救ってくれないことになります。
これはどう考えたって国は新しい安全基準を設けるべきです。
今回の事故は悪天候で他の観光船や漁船が出港を見合わせるなか、〈KAZU 1〉だけが営業に舵を切ったことが問題視されていますが、冬の海での遭難という想定がされていなかったこともまた大きな問題だと思います。
本当に悔しいです。

当日は海が荒れ、天気も悪く、知床は海上保安庁の基地からも遠いため、保安庁のヘリコプターが現場付近に到着したのは通報から約3時間後の午後4時半だったそうです。
その後は巡視船も捜索に加わったものの、日が落ちてきたために作業は難航しているというのが夕方のニュースでした。
いまは4月ですが、北海道の海はまだまだ冬の海。
冬の海に落ちてしまえば体温をすぐに奪われ、数十分で命も危ないというのはある程度の一般常識ですから、報道も重苦しくなっていたわけです。
結局、23日にはなにも発見できず、24日からは少しずつ乗員・乗客らしきひとたちを見つけることができたものの、すべて痛ましい結果でした。
事故の起きた海域は波が難しいそうですが、海上保安庁や漁港の方々になんとか頑張ってもらって、26人すべてが陸に戻ってくることを祈るばかりです。
海の事故は本当に酷いです。
さて、今回の事故を起こした観光船ですが、これは世界遺産にもなっている知床半島を海の側から見物するクルージングを行っていたそうです。
クルージングといえば、海そのものや船内施設を楽しみ、景色は遠方のを眺めるという印象ですから、私はこういう観光船があるのを知りませんでした。
知床半島は独自の生態系が有名ですが、荒波で削られた岸壁も変わった形状をしているので、それを間近で見ることができるクルージングはなかなか人気だそうです。
しかし、だからこそ危険が伴っていたのでしょう。
岸壁も陸の野生動物も近づけば近づくほど迫力があるでしょうけど、寄れば寄るほど座礁の危険性も上がってくるわけです。
今回事故を起こした〈KAZU 1〉という船も昨年6月に座礁事故を起こしているそうです。
調べてみると、この知床観光クルージングを行っている会社は、事故を起こしたところ以外にも複数ありましたけど、宣伝のHPでは自然の雄大さばかりを強調し、安全面に関しての記載が乏しいのが残念でした。
その安全面でいうと、〈KAZU 1〉にはマット状の救命浮器は備えられていたものの、水を被らないようなタイプの救命イカダや救命カプセルはなかったようです。
ライフジャケットを身に着けた乗客・乗客たちが救命浮器に乗って船から脱出したとしても、当日の波はとても高かったそうですから、浮器が転覆しないはずもありません。
そうなれば待っているのは身体の熱を奪う冷たい海の水です。
つまり、冬の荒れた海では救命浮器はひとの命を救ってくれないことになります。
これはどう考えたって国は新しい安全基準を設けるべきです。
今回の事故は悪天候で他の観光船や漁船が出港を見合わせるなか、〈KAZU 1〉だけが営業に舵を切ったことが問題視されていますが、冬の海での遭難という想定がされていなかったこともまた大きな問題だと思います。
本当に悔しいです。


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