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2022NHK杯・男子シングルは最後までハラハラドキドキ

この2022-23シーズンは4回転の成功率が見違えるほど上がっている山本草太ですが、GPS第5戦となるこのNHK杯のSPでは、4T+3T・4S・3AのSPをクリーンに揃え、96.49(PCS41.03)の首位!
世界王者宇野昌磨が4Tで転倒してコンボに繋げられない痛恨のミスをしたせいもありますが(91.66)、96.49はここまでのGPS計5戦でもトップスコアですから、高く評価されるべきです。
しかも山本くんは前のフランス大会SPでも92.42を出していて安定感もあります。
今季のSP番長の座を三浦佳生と競っているといってもいいでしょう。

また、SPでは1位の山本くんに続き、2位宇野昌磨、3位(87.44)アダム・シャオ・イム・ファ、4位(85.07)友野一希、5位(84.47)ニカ・エカゼ、6位(80.35)チャ・ジュンファンという並びだったので、久々の”日本男子による表彰台独占”も見えてきました。
FSが強いアダム・シャオが怖い存在ですが、宇野くんはもちろん、山本くんや友野くんもベストに近いスコアが取れれば、札幌の観客に忘れられない思い出を残すことができるはずです。

そんな期待で始まったFSでは、まず伏兵チャ・ジュンファンが4S、4T、3Lz+3Loの前半を綺麗にまとめると、後半の3A2本で四苦八苦するも、得意のスピンとしなやかなコレオで持ち直しての174.41(84.22)、トータル254.76というまずまずのスコア。
チャは昨季からの調子を維持していますね。

友野一希がこのチャのスコアを超えるにはベストに近い内容が必要でしたけど、冒頭の4T+3Tが見事に決まった次の4S予定が2Sに、4Tは転倒してしまって早々に厳しい状況。
しかし友野くんは勝負に負けてもスケートでは負けぬとばかりにパフォーマンスを維持し、むしろ加速するかのように『こうもり』を踊り狂い、後半は3Aオイラー3S、3F+2T、3Aとすべて成功させ、彼らしい熱演で会場を沸かせました。
FSは166.76(84.22)、トータル251.83。
スコアは伸びませんでしたけど、友野一希はプロフェッショナルなエンターテイナーです。

フランス大会を制し、今季の男子のダークホース的存在であるアダム・シャオ・イム・ファはGPファイナル進出のためにもこのNHK杯では3位以上が欲しいところ。
チャとはSPで7点ほどの差があったので、暫定首位を取るのはそんなに難しくなかったはずなんですけど、前半の4Tでステップアウト、3Aも乱れて嫌な感じ。
しかし前半最後の4Sと後半最初の4Tオイラー2Sを成功させたので、これで大丈夫かなあ、と思っていたら、次がまさかの2Lz+2T。後半のコンボだけに大きなミス。
これが響いてFSは163.01(82.56)に留まり、トータル250.45には本人もがっくり。
アダム・シャオはジャンプのタイミングがばらばらなところああって、上手くはまるとビッグジャンプ、少しずれると失敗、という振れ幅の大きさが欠点ですね。
身体能力モンスターで、演技も個性的で面白い選手なだけに、そこを改善して真のトップ選手になって欲しいものです。
私もこの選手、昨季から大好きなんです。

SPで出遅れたといっても十分逆転圏内の宇野昌磨は4Loと4Sをしっかり決めていいスタートを切ると、4F予定が2Fになるも、3A+2Aを的確にまとめて上々の前半戦。
コレオでは氷に吸い付くスケートで世界王者の貫録を見せ、勝負の後半、その冒頭は鬼門でもある4Tからのコンボでしたが、これは単独になるも無事着氷、次の4Tはコンボ必須でドキドキするなか、あっさりと4T+2Tで成功!よし!
最後の3Aからの3連続予定は単発になるも、気にする素ぶりもなく入ったステップでは肩甲骨の柔らかさで腕が伸び伸びしていて、それに全体が引っ張られる優雅な滑り。
最後2つのスピンにも余裕があって、格の違いを見せつける『G線上のアリア』でした。
FSは188.10(89.81)、トータル279.76。
SP・FSを通してけっこうミスしちゃっているんですけど、抑えるべきところは抑えてスコアメイクしているのはさすがです。
ただ、ファイナルではマリニンとの直接対決になりますから、このままではいけません。
もう一段集中力を上げて、大きな壁として立ちはだかって欲しいものです。

そしてこの宇野昌磨のスコアで優勝がかなり難しくなったのは最終滑走の山本草太。
パーフェクトなら可能かもしれませんが、あまり現実的ではありません。
現実的は目標はファイナル進出のための2位の確保ですし、ファンもそれを願っていたはず。初のファイナルになりますしね。

そんなファンの願いが届いたのか、冒頭から爽快な4S!4T+3Tと4Tもしっかり決めた!
これは優勝だって夢じゃない!
…と私も前言撤回するところでしたけど、続く3Aで転んじゃったのですぐに諦めました。
まあでもぜんぜん大丈夫、これからこれから!
続くスピンとステップでは草太くんも落ち着いている様子でしたし、勝負の後半に気持ちを高めていたと思います。
しかしその冒頭、大事な3Aで慎重になりすぎたのかまさかの転倒。
焦りもあったのか続く3Fに+3Tをつけてしまってザヤックルール違反(すでに4Tと3Aを2本ずつ跳んでいます)。
それでも頭のどこかが冷静だったのか、3Lzにオイラー3Sをつけるリカバリーをしたのはナイス判断。
コレオでは彼らしい美しいイーグルを披露し、最後2つのスピンも丁寧に回って、やり切ったという表情のフィニッシュでした。
本当に必死だったのでしょう、精も根も尽き果てていましたね。
会場やテレビの前で応援していたファンのみなさんもどっと疲れたことでしょう。

そしてスコアの方はどうか、私も頭でぱぱっと計算しましたけど、2位か3位かかなり微妙…。
3Aの回転の不足はどれくらいだったか…。
うーん、と唸りながらヤキモキしているなか出てきたFSのスコアは161.36(82.29)、トータル257.85で2位!やったああ!
キスクラの草太くんもほっとしながら喜んでいましたけど、いやあよかった、これで初めてのファイナル進出です。
飛躍のシーズンにするための階段はまだまだ続きます!

この結果、優勝は宇野くん、2位に山本くん、3位にチャ。
日本勢の表彰台独占はなりませんでしたけど、友野くんは演技で奮闘しましたし、宇野くんは超高難度構成での逆転劇、山本くんは苦しみもがきながらの2位死守ということで、なかなかドラマチックなNHK杯・男子シングルでした。
テレビにかじりついていた私も心地よい疲れを感じています。
フィギュアスケートはやっぱり楽しいですね!
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